我々が行ったのが、ちょうど大寒波で大雪の週末。
飛行機が無事に飛ぶか、ヒヤヒヤの中、なんとか米子空港につき、家族に会うことができた。
今回の目的は、父や母に、息子に会ってほしいのと、せっかくだから、シティボーイの息子に、自然の中で雪遊びを楽しんでほしい、という思いがあった。
実家から、約15分くらいのところに、スキー場がある。
わたしが小学生の頃は、ほぼ毎週スキーに行っていたほどだ。
そんな懐かしのスキー場に、夫や息子、妹や姪っ子と行った。
まだスキーはスベれないので、そり遊びをしようと、レンタルのウエアを借りたのだが、なぜか息子が完全拒否し、あまりにも泣くので、しばらくユニクロの綿のパンツで遊んでいたのだ。
が、案の定すぐにビチョビチョになり、2回目はすぐさまスキーウエアを履いてくれた。
あの拒否は一体何だったんだろうと思うほど、ウエアを着た息子はそりを何十回とスベり、雪玉を作り、こちらが中に入ろうと言うまで、雪遊びに没頭していた。
大満喫の我々は、父の車のお迎えで、そのまま山を下っていた。
するとその途中で、雪にスタッグして、立ち往生しているハイエースと出くわした。
地元のペンションの方が、後ろを押し、何度も脱出しようとしているが、なかなかできない。
見かねた、助手席にいた夫も車を降り、手伝いに向かった。
すると、別の車からも何人か降りてきて、総勢6人の男達で押している。
その様子を、車内から見ていたわたしは、ふと気づいた。
どう見ても、今いる場所から、上の方に行かせようと車を押している。
ここでスタッグしているのに、この先上に行っても、また同じことになる。
なのになぜ、上に向かっているのか。
気がつくと、わたしの中にいる仕切りおばはんが、登場していた。
すぐさま車を降り、ドライバーさんに
「どこに行かれるのですか」
「上にあるスキー場です」
「むりむりむり!!!!この先の方が雪も多くて、進めないですよ。バックして方向好転して下におりるしかないです」
「そうなんですか、わかりました!そうします」
「はい、左きってーーーバックしてーー
もっとゆっくり踏んでーー
はい、おしてーーー」
気がつくと、6人の男達を完全に仕切っていた。
仕切りおばはんは、決して押したりはしない。
ただ指示を、大きな声で出す。
何度か切り返し、ようやく方向転換でき、下に行けるようになった。
そして、チーム仕切りおばはんは、解散した。
夫に聞いた、なぜ最初みんなで上に行かせようとしたのだと。
「男っていうのは、ああいうとき上に行かせたくなるもんだ」
わけの分からないこと言っていた。
その夜、家族総勢11人で、地元の美味しいお店で、ご飯を食べていた。
しばらくして、隣の、これまた大人数の家族を見たところ、まさかまさかの、昼間にスタッグしていたご家族ではないか。
あまりの偶然に、びっくりしていると、あちらも気がつき、運転をしていたお父さんがやってこられ
「その説は大変お世話になりました
的確な指示を出して頂き助かりました」
仕切りおばはんだったことがうかがえる。
田舎は狭しと言うが、こんな偶然なかなかない。
結果無事で、こうやって楽しく家族でご飯を食べられていて、本当に良かった。
それにしても、仕切りおばはん、おそるべし。
今度は、いつ出会えるのだろうか。