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映画監督・根岸吉太郎 16年ぶり長編「ゆきてかへらぬ」手がける 映画とはまさに人生、心に刺さるシーンを描きたい

「映画の魅力って、刺さるシーンがあるかどうかと思うんです。あの場面でこんなことが起きたとか、こんな景色だったとか、そういう断片がすごく人の心に残るのがかっこいいなって思ってて。そのためには物語がしっかりしていなければならないんだけど、シーンを一生懸命撮るわけじゃないですか。でも、それってまるで人生みたいだと思うわけですよ」

「人生を振り返って思い出すことって、何かのシーンなんです。そして、よく考えると、そこにつながる自分の何かがあるんですよ。ストーリーや歴史があって、自分の中に残ってるの。なんか、人生ってそんなもんだなって思うと、映画という短いものの中に、そういうものがちょっとでもあるといいなって思って」

これをきっかけに再び長編映画にどんどん取り組んでいくのだろうか。

「どんどんかどうかは分からないけど、きちっとね。なるべく時間があかないようにはしたいかな。人生も残り少ないのでね(笑)、いろいろと撮っていこうと思っていますよ」

■根岸吉太郎(ねぎし・きちたろう) 映画監督。1950年8月24日生まれ、74歳。東京都出身。早稲田大学第一文学部演劇科卒業後、日活に入社。78年、「オリオンの殺意より、情事の方程式」で監督デビュー。81年の「遠雷」でブルーリボン賞監督賞、芸術祭選奨新人賞を受賞。その後も2005年、「雪に願うこと」で芸術祭選奨文部科学大臣賞、第18回東京国際映画祭のグランプリや監督賞など4部門に輝いた。09年の「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」では、モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞。10年に紫綬褒章。主な監督作品に「探偵物語」(1983年)、「ひとひらの雪」(85年)、「ウホッホ探検隊」(86年)、「永遠の1/2」(87年)、「サイドカーに犬」(2007年)など。現在、東北芸術工科大学理事長。

(ペン・福田哲士/カメラ・相川直輝)

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