女優・小川眞由美 今、明かす私が歩んできた道

杉村春子さんに「下手ね、下手ね」一日中しごかれた小川眞由美 「二匹の牝犬」で悪女役が当たった頃に母が亡くなり…ただただ寂しく

その杉村からは厳しい指導を受けた。

「『あんた下手ね、いつまでたっても下手ね』と言われ続けました(笑)。厳しい人です。『そんな言い方じゃ私は返事ができないでしょ。心のやりとりなんだから。私が返事できるようなセリフが出るまでは私は何も言いません』と一日中しごかれました」

63年、新藤兼人監督の「母」で映画初出演。武智鉄二と裸のラブシーンを演じ話題になった。

「私は嫌でしようがなかったのですが、武智さんは喜んで、撮影後『若い子とキスをさせていただきありがとうございました』って監督にお礼を言ってましたよ(笑)」

翌64年には「二匹の牝犬」にて映画初主演。

「だんだん役がついたというよりは突然降ってわいたように主役の話が来ました。悪女役が当たって、その後『悪女』という作品にも出ました」

同年、ドラマ「孤独の賭け」の演技が話題に。急にスターになったことに実感はなかった。

「世間から『悪女』と言われているときに、母が亡くなって、ただただ寂しかったですね」 (演出家・脚本家=大野裕之)

■小川眞由美(おがわ・まゆみ) 1939年12月11日生まれ、85歳。東京都出身。61年、文学座付属研究所に第1期生として入所。62年、「光明皇后」で初舞台。63年には「母」で映画初出演。70年台以降は映画・ドラマで活躍し、代表作は「女ねずみ小僧」や「アイフル大作戦」、映画「復讐するは我にあり」「八つ墓村」「鬼畜」など。

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