陰部のかゆみに効く市販薬によく含まれている成分
まずは成分的な違いについて説明します。
①:ジフェンヒドラミン
くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみなどのアレルギー反応を起こすヒスタミンのはたらきを抑えて、鼻炎やかゆみに対して効果を発揮する抗ヒスタミン薬に分類される成分です。市販薬の中でも風邪薬や鼻炎薬などの飲み薬や、かゆみ止めなどの塗り薬に含まれており、多く使用されています。
眠気が出てしまうことが多く、飲み薬を日中服用する際には注意が必要です。その眠気を逆に利用した睡眠改善薬も販売されています。
②:ウフェナマート
非ステロイド性で抗炎症作用を示す成分です。抗炎症作用がある成分の中では比較的優しいはたらきのため、皮膚が薄い部位やデリケートゾーンにも使用することができます。
陰部のかゆみを緩和できる市販薬の選び方・ポイント
デリケートゾーンに使用できる市販薬はたくさんありますが、どれを選べばいいか悩むことがあると思います。
どのような点に注目して選べばいいのかポイントについて解説しますので参考にしてみてください。
ポイント①:症状を重視する
一般に痒みが出ている場合には痒みどめを使用することで症状の改善が見込める場合が多いですが、ムレや痛みなど他の症状が出ている場合には膣カンジダ症の可能性もあり、かゆみ止めだけでは改善されないこともあります。市販薬の購入を考えている時はまず自身の症状について把握し、症状によって適した薬を選択する必要があります。判断に困った場合には医師や薬剤師、登録販売者に相談するようにしましょう。
ポイント②:有効成分の強さを重視する
陰部はかなりデリケートな部位ですので、使用できる成分も限られてきます。人間の体は部位によって皮膚からの薬剤吸収率に差があり、陰部は顔の約3~4倍、手のひらの約40~50倍ほど吸収します。他の部位に使用している薬をそのまま使用することはできないので、成分の強さに配慮した薬の選択が必要です。
ポイント③:剤型を重視する
陰部に使用できる薬は軟膏やクリーム、スプレーのような塗り薬と、直接膣内に使用できる膣錠があります。軟膏やクリームは患部に直接使用できますが、敏感肌の方などは注意が必要です。一方で膣錠は体内で局所的に作用します。1日1回の使用で済む薬もあるので生活スタイルに合わせた選択ができます。このようにそれぞれの剤型での利点があるので薬を選択する際の判断の参考にしてみてください。
【厳選】陰部のかゆみを緩和するのにおすすめの市販薬 9選
どれも薬局やドラッグストアで販売されていることが多いので、どなたでも購入できると思います。判断に困った場合は薬剤師や登録販売者に相談してみてください。
ポイント①:症状を重視した市販薬 3選
一見同じような症状であっても、程度によっては異なる原因である可能性があります。ただ痒みが出ているだけなのか、おりものに変化が見られるのかといったところまで判断して、薬を選択するようにしましょう。
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こんな方に
デリケートゾーンのムズムズを感じる方に
デリケートゾーンのかゆみやかぶれを抑える
有効成分のジフェンヒドラミンやリドカインが患部に届き、痒みをしずめます。ステロイドが配合されていない為、刺激が少なく患部に直接使用できます。子どもから大人まで幅広い年齢層の方に使用できるので便利です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジフェンヒドラミン(20mg)、リドカイン(20mg)、トコフェロール酢酸エステル(3mg)、イソプロピルメチルフェノール(1mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、湿疹、虫刺され、皮膚炎 |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | クリーム |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 色 | 白 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | × |
| かぶれやすいタイプ | × |
こんな方に
1日の使用回数を少なくしたい方に
1日1回で症状の元を抑える
有効成分のオキシコナゾールが原因菌にはたらき症状の元を抑えます。膣内の水分で素早く溶ける構造になっている点もポイントです。1日1回の使用で良いため外出が多い方にもおすすめです。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | オキシコナゾール硝酸塩(100mg) |
| 効果・効能 | 膣カンジダの再発 |
| 用法・用量 | 1日1回 |
| タイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:使用不可、授乳中:要相談 |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上60歳未満 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 約20mm |
こんな方に
デリケートゾーンのむれやかゆみを治したい方に
デリケートゾーンの治らない痒みを抑える
かゆみを抑えるジフェンヒドラミン、殺菌作用のあるイソプロピルメチルフェノール、炎症を抑えるグリチルリチン酸が患部のかゆみや炎症を抑えます。ステロイドを配合しておらず、弱酸性のため肌への刺激も少ないです。
| 分類 | 第3類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジフェンヒドラミン(10mg)、イソプロピルメチルフェノール(15mg)、グリチルレチン酸(5mg)、トコフェロール酢酸エステル(5mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、ただれ、しっしん、皮ふ炎、じんましん、あせも、虫さされ、しもやけ |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | クリーム |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 色 | 白 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | × |
ポイント②:有効成分の強さを重視した市販薬 3選
デリケートゾーンへの薬の使用は、吸収率の高さから成分の強さを考えることがとても重要です。デリケートゾーンにも使用できる薬について説明します。こんな方に
使用後の清涼感を望む方に
爽快感があり使用後もベタつきがに
6種類の有効成分で患部の炎症を抑えます。l-メントール配合のため使用後は爽快感があり、べたつくことなく使用できます。使用後の清涼感を望む方におすすめです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジフェンヒドラミン(10mg)、リドカイン(20mg)、グリチルレチン酸(10mg)、トコフェロール酢酸エステル(5mg)、イソプロピルメチルフェノール(1mg)、l-メントール(5mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、湿疹、皮ふ炎、じんましん、あせも、ただれ、虫さされ、しもやけ |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | クリーム |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| スーッとする成分 | l-メントール |
| 色 | 白 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | ○ |
こんな方に
皮膚のベタつきを感じることなく使用したい方に
延びがよくサラッと塗れて刺激も少ない
患部にサラッと塗れる乳液状のクリームタイプなのでべたつくことなく使用できます。また、ステロイドを配合していないので皮膚への刺激も少なくデリケートゾーンにも安心して使用できます。
| 分類 | 第3類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | クロタミトン(20mg)、ジフェンヒドラミン(10mg)、グリチルレチン酸(10mg)、イソプロピルメチルフェノール(5mg)、トコフェロール酢酸エステル(5mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、あせも、皮膚炎、湿疹、じんましん、ただれ |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | クリーム |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用可能 |
| 使用が可能な年齢 | 記載なし |
| 色 | 白 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | × |
ポイント③:剤型を重視した市販薬 3選
様々な剤型の薬が販売されていますが、自身の生活スタイルや使い心地に合わせて選択するようにしましょう。以下、市販されている様々な剤型の薬について紹介します。こんな方に
薬の使用回数を少なくしたい方に
1日1回の使用で効果を発揮する
主成分のオキシコナゾールが優れた殺菌作用を示し、かゆみや赤みに効きます。1日1回の使用のため薬の使用回数を減らしたい方や、複数回の使用が難しい方におすすめです。
| 分類 | 第1類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | オキシコナゾール硝酸塩(100mg) |
| 効果・効能 | 膣カンジダの再発 |
| 用法・用量 | 1日1回 |
| タイプ | 錠剤 |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 使用不可 |
| 使用が可能な年齢 | 15歳以上、60歳未満 |
| 錠剤・タブレットの大きさ | 約20mm |
こんな方に
使用後のベタつきが嫌な方に
ジェルタイプで延びがよくさらっと塗れる
サラッと塗れるパウダーが配合されているジェルタイプの薬なので軟膏に比べて薬の延びがよく、ベタつかずに塗りやすいのが特徴です。ステロイドを含んでいないので刺激が少なくひんやりとした使い心地です。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | リドカイン(20mg)ジフェンヒドラミン塩酸塩(10mg)、イソプロピルメチルフェノール(1mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、湿疹、虫さされ、皮膚炎、じんましん、あせも、ただれ、しもやけ |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | ジェル |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談、授乳中:使用可 |
| 使用が可能な年齢 | 乳幼児以外 |
| 色 | 白濁色 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | × |
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こんな方に
手を汚さずに使用したい方に
気になるときに手を汚さずに使用できる
ミストタイプなので実際に患部を触ることなく、手を汚すことなく使用できるのが便利です。1本用意しておくことで気になるときにすぐに使用できます。手を汚さずに使用したい方におすすめです。
| 分類 | 第2類医薬品 |
| 有効成分(含有量)/主成分(含有量) | ジブカイン塩酸塩(3mg)、ジフェンヒドラミン塩酸塩(20mg)、ベンゼトニウム塩化物(1mg) |
| 効果・効能 | かゆみ、かぶれ、湿疹、虫さされ、皮膚炎、じんましん、あせも、ただれ、しもやけ |
| 用法・用量 | 1日数回 |
| タイプ | スプレー |
| 妊娠中・授乳中の使用 | 妊娠中:要相談、授乳中:使用可 |
| 使用が可能な年齢 | 乳幼児以外 |
| 色 | 無色透明 |
| ステロイドの強さ | × |
| 薬の匂い | × |
【比較一覧】この記事で紹介している市販薬
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使用するときのポイントや注意点について
自身の症状に合った、適した医薬品を選ばないと適切な効果が出ない可能性があるので、迷ったら医療機関の受診も考える必要があります。
使用するときのポイント・副作用はあるの?
かぶれやかゆみには、抗ヒスタミン成分が効果的です。一時的な陰部周辺のかゆみに対して、弱いステロイドを用いることもありますが、デリケートゾーンでは他の部位に比べて吸収率が高くなるので、あまり推奨されません。
また、カンジダ症などの感染症が疑われる場合、ステロイド剤を塗ると、ステロイドの免疫抑制作用により症状が悪化することがあるので注意が必要です。不安な場合は、受診し医師の指示を仰ぐようにしましょう。
こんなときは病院へ
痒みがひどい場合や痛みがある場合、おりものに異常がある場合、例えばカッテージチーズ状の白いおりもの、いつもと違う色(黄緑色、茶色、灰色、黄色など)の場合は受診するようにしましょう。
また同じような症状が続く場合は、感染症の可能性もあるので、婦人科や皮膚科を受診するようにしてください。
『陰部のかゆみ』に関するQ&A
デリケートゾーンの症状については医師や薬剤師にも相談しにくいと考えている方が多くいると思います。
デリケートゾーンにについてよくある質問についてまとめましたのでお悩みの方は是非参考にしてみてください。
そのため、刺激の強い洗浄剤やビデで膣内を洗いすぎることのないように気をつけましょう。また、生理の時は3時間を目安にナプキンを交換しましょう。毎日下着を変えることも大切です。
万が一使用中に生理がきた場合は使用を中止し、治癒したか確認するために婦人科を受診してください。生理によって膣カンジダの錠剤を6日間続けることができないため、生理予定日を考慮して使用を開始してください。
まとめ
いかがでしたか。痒みやかぶれ症状を抑える対症療法の薬と、膣カンジダの再発による症状に使用する薬では成分が大きく異なるため注意が必要です。
また、かゆみを我慢できず掻いてしまうことで、症状が悪くなったり、色素沈着の原因となってしまうことがありますので、感染症が疑われる場合、市販薬を使っても症状が改善しない場合は勇気を出して速やかに受診しましょう。
もし自分では判断できない場合は、むやみに市販薬を使用するのではなく医師によって原因を診断してもらうことをおすすめします。適切な治療を受けることで症状も軽くなり、精神的にも楽になるはずです。
※掲載内容は執筆時点での情報です。