今回は、サントリーのミドルハイレンジのウイスキー、サントリーローヤルの歴史を振り返ります。

2023年時点で、響が入手困難な状況のため、入手が比較的容易なサントリーのブレンデッドウイスキーとしては最上位になっています。

創業者の遺作

founderサントリーローヤルは、1960年、当時の壽屋が創業60周年を迎えたのを記念して発売されました。
ブレンドを手がけたのは、創業者である鳥井信治郎で、当時において長期熟成された原酒を惜しげもなく使い、自身のブレンダーとしての技術を極限にまで使った渾身の出来と言われました。

デザインは、創業者の名字である「鳥井」→「鳥居、酉」とかけて、ボトルデザインを酉の字の形に模り、栓を鳥居の形に見立てたものになりました。
また、発売当時から1990年代あたりまでは栓の周りをひもで結んで封印しており、開栓の際には先にナイフなどでひもを切るのがルーティンとなっていました。

当時のフラグシップだったサントリーオールドよりも上位のランクとなり、発売当初はお金持ちがギフト用に購入するウイスキーと言われていました。

発売から2年後の1962年、鳥井信治郎は急性肺炎によって82歳の生涯を閉じました。
その前年には会社の経営とマスターブレンダーの役割を次男の佐治敬三に譲っており、サントリーローヤルが鳥井信治郎の遺作となりました。

ギフトの定番

その後、高度経済成長によって国民の所得が一気に増えていくことにより、サントリーローヤルは頑張れば手に入れられるほどの価格となり、テレビでの広告も行われるようになりました。



また、インペリアル、サントリー・ザ・ウイスキー、響といったさらなる高級銘柄を出したことでフラグシップの座から降りたものの、高級感あふれるボトルとイメージは健在で、お中元やお歳暮のギフト用として買われるようになりました。

細かな点でいうと、発売時から1980年代半ばまでは、ラベルに発売年と当初の創業からの周年を掛けて「’60」の表記がされていましたが、その後はサントリーローヤルのイニシャルである「SR」に変わりました。

スリムボトル、青のローヤル

1990年代に入り、酒税法の度々の改正によってウイスキー全体の価格が安くなっていき、サントリーローヤル自体も2,000円台にまで値段が下がりました。
また、バーなどの棚にも置きやすいよう、容量を660mLに下げてボトルデザインをシンプルにしたスリムボトルも発売されました。
最初は角形の瓶でしたが、現在はサイドにくびれを持つデザインに改められています。

一方でウイスキーの消費量は1980年代前半をピークに下がっていき、徐々に長期熟成の原酒もだぶつくようになりました。

これを逆手にとる形で1995年にサントリーローヤル プレミアムが発売されました。
12年以上熟成された原酒を使い、ラベルはインディゴブルーの色を採用し、「青のローヤル」と銘打って発売されました。

さらに1997年には、レギュラーのローヤルを12年以上の熟成原酒に変更し、プレミアムは15年以上熟成の原酒へと改められました。

現在のローヤル

その後、角ハイボールブームが始まる2009年あたりを境に、年数表記されたローヤル、ローヤル プレミアムは姿を消し、現在のローヤルはノンエイジに格下げになりました。

とはいうものの、オールドやスペシャルリザーブと比べても熟成感はしっかりしており、ロックで飲んでも十分満足考えられる仕上がりになっています。

本格的にウイスキーを飲む人にとってはシングルモルトやスコッチのブレンデッドに目が生きがちですが、たまにはローヤルを飲むのもいいかもしれません。
また、あまりウイスキーを飲まない人でも、ローヤルは一度飲んでみてほしいと思います。


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