中小企業診断士は我が国唯一のコンサルティング国家資格であり、ビジネスマンの取りたい資格として人気ですが、近年1次試験が科目合格制となり、7科目をどう攻略して突破していくかが受験生にとっての課題になっています。
特に試験勉強を始めたばかりの方は、どんな学習方法が有効なのかを知りたいところですね。
この記事では、科目ごとの難易度やその傾向を分析しています。
試験傾向を掴んで、自分に合った最短合格方法を見つけていきましょう。
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目次
中小企業診断士1次試験の科目別難易度
直近5年間の科目別合格率の動向
直近5年間の、中小企業診断士1次試験の科目別合格率を表にまとめると、以下のようになります。
平均合格率でみると、「経済学・経営政策」が安定した合格率を保持しています。
その一方で、平成27年度の「運営管理」などは僅か3.1%と、ほとんど受かる可能性が無いという絶望的な合格率の時も存在しています。
また、合格率は年度によってもばらつきがあるのが特徴です。
| 科目名/年度 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和二年 | 令和三年 | 平均 |
| 経済学・経済政策 | 23.4 | 26.4 | 25.8 | 4.26 | 4.75 | 16.9 |
| 財務・会計 | 21.6 | 25.7 | 7.3 | 9.25 | 4.46 | 13.7 |
| 企業経営理論 | 9.0 | 7.1 | 19.4 | 5.15 | 2.88 | 8.7 |
| 運営管理 | 3.1 | 25.8 | 22.8 | 10.69 | 5.41 | 13.6 |
| 経営法務 | 8.4 | 5.1 | 10.1 | 8.32 | 7.79 | 7.9 |
| 経営情報システム | 26.6 | 22.9 | 26.6 | 3.48 | 9.40 | 17.9 |
| 中小企業経営・中小企業政策 | 10.9 | 23.0 | 5.6 | 6.10 | 14.13 | 11.9 |
https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/001_shiken_kakokekka.html
難易度を総合判定してみる
平均合格率だけでは、科目別難易度を判断する材料としては不十分です。
その合格率がどのくらい変動するかというばらつきも重要です。
そこで、科目別の合格率のうち、「10%を切った回数」をカウントしてみました。
過去5年間の科目別平均合格率と10%を切った回数を表にし直してみました。
科目別の平均合格率を第一基準、10%を切った回数を第二基準と考えて、難易度を判定してみましょう。
| 科目名/比較項目 | 平均合格率 | 10%未満回数 | 難易度順位 |
| 経済学・経済政策 | 16.9 | 2 | 6 |
| 財務・会計 | 13.7 | 3 | 5 |
| 企業経営理論 | 8.7 | 4 | 2 |
| 運営管理 | 13.6 | 2 | 4 |
| 経営法務 | 7.9 | 4 | 1 |
| 経営情報システム | 17.9 | 2 | 7 |
| 中小企業経営・中小企業政策 | 11.9 | 2 | 3 |
https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/001_shiken_kakokekka.html
最も難しい科目
科目別難易度比較表を分析してみると、平均合格率7.9%で過去5年間で3回も合格率が10%を割り込んでいる「経営法務」が、ダントツで難易度が高い科目であると言えるでしょう。
平均合格率は、最も高い経済学・経済政策の1/2未満となっています。
さらに、合格率10%を切る年が5年間のうち4回もあるということは、もはや10%を切ることが当たり前な科目と言えるでしょう。
「経営法務」が難関である理由
令和三年度の中小企業診断士1次試験受験者の「勤務先区分別人数」を見ると、「民間企業勤務」が14,952人と最も多く、全体の受験者のうち約60%を占めています。
さらに、民間企業に勤務している人のうち、法務部など専門部署に勤務している人は稀でしょう。
さらに、その出題内容についても、「事業開始、会社設立及び倒産等に関する知識」「知的財産権に関する知識」「取引関係に関する法務知識」「企業活動に関する法律知識」「資本市場へのアクセスと手続」など、起業から倒産までのありとあらゆる法的知識が範囲となっており、実践的知識が広く求められています。
これらの要因から、受験者の多くが難易度の高い科目と感じています。合格率が低いのは当然のことですね。
【参考】中小企業診断協会 中小企業診断士試験 過去の試験結果・統計資料
https://www.j-smeca.jp/attach/test/h31/h31_1ji_toukei.pdf
【参考】中小企業診断協会 令和2年度(2020年度) 中小企業診断士 第1次試験案内・申込書
https://www.j-smeca.jp/attach/test/r02/r02_1ji_annai.pdf
その他の難しい科目
「経営法務」が、ダントツで難易度が高い科目であることは分かりましたが、その他にも難しい科目は複数存在します。平均合格率と10%を切った回数をもとに、その他の難しい科目について分析してみましょう。
①中小企業経営・中小企業政策
平均合格率は11.9%と、難関科目です。過去5年間の中で10%を切ることは2度しかありませんが、安定的に厳しい科目であると言えます。
この科目は、中小企業に対する国の支援施策の詳細ですから、毎年内容が更新されます。つまり、毎年新たな取組が必要になるため、このように厳しい傾向にあるのでしょう。
②企業経営理論
この科目も平均合格率8.7%と大変厳しい合格率です。平成29年・30年と連続して10%を切っています。
この科目は経営戦略やマーケティング戦略など、中小企業診断士にとって核になる科目です。
トレンドな要素は比較的少なめですが、その分深い知識を問われます。
③運営管理
過去5年間で10%を割り込んだことは2回だけですが、平均合格率13.6%と企業経営理論同様、難しい科目です。
この科目は、製造工程や品質管理などの「生産管理」に関する分野と、店舗施設や立地、販売・流通などの「店舗・販売管理」に関する分野に分かれています。
そのため、そういった分野の経験が少ない一般企業の人や、公的機関に所属している人は、特に難易度が高いと感じる科目であると言えます。
まとめ
中小企業診断士の1次試験科目について、合格率や合格率のばらつき、科目の特性という視点から見てきましたが、いかがでしょうか?
単に平均した合格率だけでは見えてこない、実質的な難易度が実感できたのではないでしょうか?
1次試験には対策が必要であるとご理解いただけたと思います。
これらの難易度分析に基づき、自分らしい戦略を立案し、最短距離で中小企業診断士1次試験突破を目指していきましょう。
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