NEXT PERSON
ファイナンシャル・ソリューション本部
ストラクチャードファイナンス営業部
2007年 入行
鉄道・発電所・空港など、企業が行う事業そのもののキャッシュフローを信用力として資金調達を可能にするプロジェクトファイナンス業務。社会インフラ構築を主導的な立場で牽引するこの業務には、ときに国の成長を左右するほどの重責が伴う。 世界を股にかけ、数千人にのぼる関係者の想いを背負ってプロジェクトを成功に導く。プロジェクトファイナンスに情熱を燃やす一人のプレーヤーの挑戦に迫った—。
※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。部門名は取材当時のものと異なる場合があります。
私が任されているプロジェクトファイナンス業務では国や地域の枠を超えて、国内外の大規模プロジェクトと向き合います。参画するプロジェクトは発電所開発や公共施設建設など、人々の生活に無くてはならないものばかり。企業と金融機関だけでなく公的組織とも関わりながら多数の関係者をまとめていく、非常にダイナミックでありながらデリケートさも要求される業務だと言えます。 プロジェクトファイナンスにおいて私たちが提供するソリューションは、大きく二つの領域から構成されます。一つはファイナンシャルアドバイザリーと呼ばれる、プロジェクトの経済性とリスクを見極め最適な資金計画を考案し、ファイナンスを組成する領域。もう一つはローンアレンジメントと呼ばれる、複数の金融機関をまとめ上げプロジェクトが必要とする資金を提供する領域です。私はその両方に携わり、案件の初期から最終段階まで一貫してお客さまの課題解決に向き合っています。
プロジェクトファイナンスには一つとして同じ仕事がありません。プロジェクト一つひとつが刺激的なドラマに溢れています。私にとって特に印象深い案件は、とある開発途上国での病院建設プロジェクトです。 案件の始まりは2015年。日本の総合商社が手がける開発途上国の総合病院建設プロジェクトのファイナンシャルアドバイザリー業務を、競合提案の末に私たちが獲得しました。国の病床不足を解消するための官民連携事業として発足したこのプロジェクトには、日本政府や現地の人々からも熱い期待を寄せられていました。「これは絶対に失敗できない案件だ」と責任と覚悟を持って臨み、私たちの事業リスク分析や資金調達案が評価され無事にマンデート(企業が株式発行などを行って資金調達をしようとする際に、金融機関がその業務の委任を受けること)が決まったときは、チーム全員で喜びを噛み締めました。 しかし、その喜びも束の間。同国でクーデター未遂が勃発するという予期せぬニュースが飛び込んできました。このニュースをきっかけに、複数の金融機関が手のひらを返すように慎重な姿勢を取り始めました。「必要額は本当に集められるのか?」関係者の緊張感が一気に高まるなか、資金調達を成功させるために私たちは奔走し続けました。同国駐在員などの協力も得ながら現地の動向やプロジェクトに対する政府のコミットメントを再確認し、日本の投資家から広く資金を集める為にも、海外の病院プロジェクトでは初となる円建てローンの組成も主導しました。50社を超える民間金融機関や政府系金融機関に対してプロジェクトやファイナンス内容を説明し、投げかけられる質問や条件、その一つひとつに、丁寧に答え、交渉をまとめていきました。ギリギリまで投資家のもとに足を運び、オフィスに戻っては調達見込み額を更新して仲間と一喜一憂したことをよく覚えています。こうした努力の結果、日本の政府系金融機関から最大限の支援を取り付けることができ、さらに、当時海外のプロジェクトファイナンス分野に参入したばかりの国内大手機関投資家からの大口融資が決まりました。これが最後のピースとなってファイナンス組成を無事に成功させることができた。融資決定の報を聞いたときの安堵感というか達成感というか、あの感覚は未だに忘れられません。 逆境を乗り越えたこの経験が私にとって大きな自信となり、案件を通して自分が強くなったと感じています。ファイナンシャルアドバイザリーの仕事は不測の事態やヒリヒリするような瞬間も多いですが、その分だけ案件がまとまったときは体が震えるような感動を味わうことができます。私は「任された案件は絶対に成功させる」という強い想いで案件に取り組んでいます。これだけ熱くなれるものに出会えたことが、私にとっては幸せなんです。
私が東京でプロジェクトファイナンスを任されるようになって5年以上が経ちます。長くやっていると他銀行のプレーヤーの噂も耳に入ってくるのですが、やはり負けたくないという気持ちが強いです。嬉しいことにだんだんと私のことを認知して下さっているお客さまや金融関係者が増えてきました。この先、もっと業界内で名前が知られるプレーヤーになりたい。その目標に向かって日々、目の前の案件に取り組んでいます。 近年、プロジェクトファイナンスという領域にも、機関投資家を始め、国内外から新たなライバルが増えてきました。これまでどおりのことをやっていてはいけないという危機感を持って、これからの展望を考えています。再生可能エネルギー領域などまだ前例の少ないプロジェクトで、いち早くプレゼンスを示していくことがこの先さらに重要になるでしょう。そのためには、もちろん新しい知識を身につけ、リスクを見極めて取っていかなければいけません。チャレンジは尽きませんが、それこそがやりがいなのだと思います。 SMBCは少数精鋭です。これは優秀な人たちが効率よく会社を回していく、この会社の伝統であり、私がSMBCに惹かれた点です。一人ひとりに与えられる裁量が大きく、個人のチャレンジ精神を尊重してくれる。情熱を持った人が浮いてしまう、といった風潮は感じたことがありません。本当にやりたいことだったら主張していいし、無茶も許してくれる環境がここにはあります。せっかく働くのだから熱くやったほうがいいじゃないですか。情熱を持って一緒に戦ってくれる仲間が増えたら、私としては大変嬉しいです。
2007年に新卒入行。入行後、玉造法人営業部に配属となり中小企業のお客さまを担当。その後、当時の投資銀行統括部に異動、欧州三井住友銀行(本社:ロンドン)赴任を経験し、現職に。現在は日系企業が参画する海外のプロジェクトへのファイナンス業務に従事し、発電所、空港、病院といった大規模プロジェクトの成功を後押ししている。
※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。部門名は取材当時のものと異なる場合があります。
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