人材戦略
社員一人ひとりの健康と成長が
変革と価値創造の源泉に
「Human Driven Company」。これがカネカのDNAです。VUCA Worldにおいても、仕事の成果やバリューを生み出し、変革を実現するのは心身ともに健康な社員一人ひとりです。心身ともに健康な社員だからこそ、組織も健康を維持・向上し、高い生産性を発揮できるものと考えており、その実現に向けてさまざまな取り組みを進めています。変革する力と創造する力を磨きます。
Work Cultureの変革
PainをGainに変える
Life in Work, Work in Lifeの観点から、有限である「時間」「情報」「人材」を有効活用し、組織と個人の生産性を最大化させるため、ESG推進会議の下にWork Culture部会を設置して、会議・打合せの見直しやオフィス環境の変革などを進めています。Value Communicationの強化と、同じPurposeに向かってメンバーが結束する強い組織づくりに取り組んでいます。
あわせて、リモートワークの積極的活用により、個人の生活と調和する柔軟な勤務を選択できるさまざまな制度を導入し、働き方の変革を進めてきました。短時間勤務制度や時差出勤制度、育児・介護サポート休暇、託児費用補助金など、育児や介護と仕事の両立を支援する仕組みも拡充してきています。
コロナ禍は、これまで当たり前と思ってきた古い殻を破り、仕事を取り巻く環境を激変させました。この劇的なパラダイムシフトに対応する新しい働き方への変革を急いでいます。オンライン技術を最大限活用し、リモートワークを常態化させ、同時に、構想力、発想力、直観力を磨く努力を重ねることで、社員一人ひとりがより効率的で生産性の高い業務遂行力を身につけ、非連続な変革と成長を実現していくことが必要です。
「PainをGainに変えていこう!」を旗印に、これまでの取り組みをさらに深化させ、より働きやすく、かつ生産性の向上につながるSmart Workへの変革を続けていきます。
New style Work Culture
① 在宅勤務制度の拡充
以前より全社員を対象に制度を運用していましたが、コロナ禍を受けて運用を拡充しました。ITインフラの整備、在宅勤務制度助成金の新設などを進め、社員の健康と安全の確保とあわせて、オンラインを活用して効率化を追求し、在宅勤務の価値をより高めて、利用しやすい環境を整えました。また、社宅の一部をリモートオフィスに改装し、近隣に居住する社員が利用しています。
フレックス勤務制度や時差出勤制度などの活用により、出勤に伴う密の回避も進んでいます。
② 会議や打合せの見直し
大人数が集まる会議を原則廃止し、長年にわたり続けてきた定例会議をやめ、小さな打合せを頻繁に行って、タイムリーに共有・議論を行う仕組みに大きく舵を切りました。人数は10人まで、時間は50分以内などの制限を設け、オンラインも活用して密を回避するとともに、準備から運営、ファシリテートのやり方を大きく変革することで、スピーディーな意思決定と実行につなげていきます。
③ 執務環境の見直し
入場時の検温、パーテーションや消毒液の設置、フリーアドレスの導入による出社時のディスタンス確保など、安全に働ける執務環境を整備しています。
また、会議の見直しを受け、少人数での打合せスペースを拡充するとともに、オフィスにおいては会議室の椅子を一部撤去し、立ち会議を推進するなど、新しい働き方に合わせた環境整備を進めています。
カネカ1on1
人の心に火をつける「カネカ1on1」
「人の成長」と「仕事の成果」はコインの表と裏であり、「カネカ1on1」を通じて人材育成と目標達成を同時に実現することを目指しています。これをさらに深化させOne Teamの強い組織をつくるために、全員参加型へ仕組みを拡大しました。
「全員参加のカネカ1on1」は、上司とメンバーの1対1での高頻度な対話(コミュニケーション)に加えて、最小組織(チーム)単位で、カネカ1on1の考え方に則った定期的なミーティングを実施することで、メンバー間の連携、情報共有、課題解決を一緒に考え、組織力を強化することをねらいとしています。対話とチームミーティングの組み合わせにより、相互の信頼を深め、自律的・自発的な行動(やる気)を引き出し、人材育成と組織力強化につなげています。
この効果を高めるには上司のコーチング力が重要であり、スキルアップに向けたワークショップを継続的に開催、社員へのサーベイやヒアリングなどの効果測定とフィードバックを通じてValue Communicationの向上に努めています。
「カネカ1on1」を柱とした人材・リーダー育成
将来の経営幹部候補、事業や業務を力強くけん引するリーダー人材の育成に向けて、海外グループ会社も含めた研修を実施しています。受講者のなかから部門長や海外グループ会社の経営層が誕生してきています。
リーダー育成
| プログラム名 | 内容 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 開講以来の累計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一粒の種モミ塾 | 次期リーダー・経営人材を対象とした、経営トップおよび一流講師陣による講義と演習 | 12名 | 12名 | 12名 | 61名 |
| Kaneka Creative Corner | ナショナルスタッフの次期リーダー層を対象とした、経営トップおよび一流講師陣による講義と演習 | 12名 | 12名 | 未実施 | 34名 |
| The Leadership Challenge Workshop | リーダーシップスキルの習得と実践、およびそのフォローアップ | (海外) 24名 |
(海外) 21名 |
(海外) 36名 |
(海外) 464名 |
| (国内) 236名 |
(国内) 288名 |
(国内) 187名 |
(国内) 1,138名 |
多様な人材の活躍に向けて
「カネカは実験カンパニー」として、世の中のさまざまな課題解決に挑戦しています。新しい発想は異なる価値観のぶつかり合いと尊重から生まれるとの考えから、年齢や性別、国籍などを問わず、意欲が高く、周りを引っ張っていける多様な人材に活躍の場を与え、挑戦をサポートしています。
女性社員の活躍推進
ビジネスには女性の力が欠かせません。食や健康の分野、SNSマーケティングなど、あらゆる分野で女性の採用数を増やしています。女性を中心としたカネカ・還元型コエンザイムQ10の販促組織を設けるなど、活躍の場が広がっています。
新卒採用(大卒・高専卒)における女性の割合は、年々増加しています。幹部職登用を積極的に進め、将来のビジネスや経営を担う人材を育成しています。
行動計画を設定して、より積極的な採用拡大や幹部職登用を進めていきます。多様な価値観をビジネスに活かし、社会に役立つソリューションにつなげていきます。
新卒採用(大卒・高専卒)における女性の割合
シニアの活用
労働人口が減少していくなかで、人生100年時代を見据え、意欲・能力の高い人材に引き続き力を発揮してもらうことが必須となってきています。定年退職後のシニア社員が年齢を問わず意欲高く仕事に取り組めるよう、ジョブ型を取り入れた再雇用制度へと抜本的な見直しを行いました。
新しい制度では、これまで培ってきた経験やスキルをベースに、社内公募による求人とのジョブマッチングを行うことで、自らがセカンドキャリアをデザインしていきます。またそのために、50歳代でのキャリアデザイン研修の制度設計を進めています。
今後もシニアの経験値や専門性をさらに活用でき、新しい時代のキャリア形成と労働意欲の向上につながる制度づくりを進めていきます。
キャリアライフ開発支援の実施状況
| プログラム名 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 |
|---|---|---|---|
| キャリアデザイン研修 | 382名 | 272名 | 139名 |
| ライフデザイン研修 | 7回(63名) | 6回(75名) | —(※1) |
※1 ライフプランBOOKの小冊子を社員に配布
外国籍社員の採用と活躍推進
多くの事業が海外展開を積極的に進めるなか、グループ全体約11,000名の社員のうち、約3,000名の外国籍社員が全世界で業務に従事しています。
カネカでは、新卒定期採用において従来の春入社に加えて10月入社の仕組みを導入し、外国籍社員の採用を拡大しています。採用した外国籍社員のスムーズな受け入れのために、日本語学習プログラムの提供や人事部と配属部門が一体となったOJTの強化、定期的な面談により、定着化に向けた取り組みを強化しています。
また、カネカ採用の外国籍社員には、海外留学派遣や海外トレーニー制度により母国以外での経験を積んでもらうなど、将来のグローバルリーダー育成に力を入れています。
障がい者雇用
カネカの2019年度障がい者雇用率は2.21%となりました。集配や工場の緑化・清掃などの業務に加えて、ペーパーレスへの移行を受けた書類の電子化、名刺作成を内製化するなど、活躍の場が広がっています。
今後も働きやすい環境整備とさらなる職域拡大、グループ会社での雇用支援を行い、グループトータルでのさらなる雇用率向上を目指していきます。
健康への取り組み
基本的な考え方
カネカは、ESG経営を『世界を健康にする「健康経営―Wellness First」』と定義し、その実現に向け、カネカグループで働く仲間一人ひとりが、健全な心と健康な身体づくりを通して、元気にイキイキとした生活を送り、仕事に取り組むことを目指しています。
Withウイルスの時代であるからこそ、社員が一丸となってポジティブ、アクティブに活躍する健全で自由闊達な職場、進化し続けるWork Cultureを共創していくことが、KANEKA thinks “Wellness First”.の実践につながると考えています。
健康増進の枠組み
具体的には、①「疾病・生活習慣病予防」 ②「メンタルヘルス」 ③「絆」という、3つの視点で、仲間とともに楽しめる、そしてつながりを感じるさまざまな企画を実行することで、社員やその家族の健康増進と、健全な組織・職場の醸成を実現していきます。
企画実行に当たっては、社員の声を聴きながら、会社、健康保険組合、労働組合が一体となって、Value Communicationを通じて誰もが楽しみながら健康増進に取り組めるメニューを提供していきます。
健康増進の枠組み
健康のマザーセンター“KANEKA Wellness Center”の新設を決定
健康増進の取り組みを加速するための実践の場として、2020年11月、当社の高砂工業所に“KANEKA Wellness Center”[デザイン監修:隈研吾氏(※2)]の設置を決定しました(2022年完成予定)。
同Centerでは、食事・睡眠・運動など、さまざまなテーマの座学による知識習得と、トレーニング器具やヨガなどの体験型セミナーなどを計画しています。これらの取り組みによって、お互いを思いやる気持ちを大切にし、「家族や同僚」「心と身体」「当社の健康製品」との“絆”を深め、健康診断において、有所見者数の半減、メンタル面での不調者数ゼロを目指します。
今後は、同Centerで具現化した健康増進メニューやデバイスを他の事業場へ順次展開することとしており、当社グループの社員とその家族が、心身ともに健康で活躍していける状態を高めてまいります。さらには、健康を基軸とした地域の皆さまとの“絆”を深める場として、健康情報提供や健康イベントの企画・開催を通じ、“KANEKA Wellness Center”を体感いただき、コミュニケーションを大切にしながら、地域の皆さまの健康増進にも貢献してまいります。
※2 「東京オリンピック・パラリンピック2020」のメインスタジアムとなる国立競技場の設計など、世界的に活躍する建築家・デザイナー
KANEKA Wellness Centerの完成イメージ(上空から見た外観と内観):提供 ©隈研吾建築都市設計事務所
メンタルヘルス対策
メンタルヘルスケアは、こころの健康を守るために大切な取り組みの一つです。健康相談室の専門職による面談、健康保険組合と連携した電話相談窓口の運用や2016年から開始したストレスチェックを活用した高ストレス者に対するケアに加え、職場ごとのストレスチェック集団分析を実施し、その結果に基づき各職場環境の課題を抽出し、職場環境改善につなげる取り組みを継続しています。さらに、仕事を取り巻く環境が激変した中においても、社員一人ひとりがこれまで以上に仲間とともに、イキイキとした健康なこころで働けるよう、取り組んでいます。
- 職場ごとの集団分析方法の改善(従来のストレスチェック項目に、ワークエンゲージメント、職場の一体感などを加味した分析への改善)
- 国内外出向者に対する相談体制の拡充
- 教育・研修、情報提供のオンラインコンテンツの充実
健康維持・増進の推進体制
ESG委員会にて健康課題の解決につながる経営施策を決定し、社員一人ひとり、各組織、安全部門、健康相談室(産業医、看護職)、健康保険組合、労働組合、各場勤労、総務部門、人事部門が一体となりValue Communicationを図りながら、CAPDのサイクルをまわしています。
健康維持・増進の推進体制
仲間と楽しみ・つながる「RUN&WALK」
カネカグループで働くすべての社員およびその家族が、心身ともに健康でイキイキとした日常を過ごすことを何よりも大切にしています。
そのために、社員一人ひとりが自ら健康への意識を高め、行動を変えていくさまざまな場(コンテンツ)を提供し、社員のセルフケア意識の向上や健全な生活習慣の定着につながるよう支援しています。たくさんの社員がこれらの活動に積極的に参加しています。
- 2015年から海外を含むカネカグループ各社と協力会社やその家族が一堂に会しての駅伝大会「Run, Run, Run. kaneka 2019」を実施し、2,699名が出走。
- 新型コロナウイルス感染症の影響により、さまざまな活動が自粛されるなか、オンラインで参加できるチーム(5人1組)対抗「Run&Walk 2020 in kaneka」を開催。総勢1,576名(Runの部89チーム・Walkの部230チーム)が参加し、1か月間リモートで仲間とそれぞれ身近な場所でRunやWalkを行い、さまざまなコミュニケーションがうまれた。
- 北海道マラソンへの協賛(2019年度)。
- 一般社団法人ランナーズ財団主催のランナーズ賞を受賞。グループあげての駅伝大会、北海道マラソンの協賛に加え、出場者へのサポートや初心者も対象に含めたマラソントレーニング企画などが評価され、企業では初めての受賞。
- 鹿島工場では、工場一体となり健康増進活動が認められ、スポーツ庁より2019年度「スポーツエールカンパニー」に認定(2018年度に引き続き2年目)。
- 高砂工業所と滋賀工場では、工場内食堂で「健康な食事・食環境」の認定を受けたスマートミールのヘルシーメニューを提供。
- 健康への意識向上、体型の維持・改善、体力増進を目的に、運動を始めたい方、マラソンに挑戦する方など、さまざまな「健康」の取り組みをバックアップ。
- マラソントレーニングオンライン練習会やセミナーの実施。
- RIZAPトレーナ-による健康セミナー、オフィスヨガ、睡眠セミナーなど体験プログラムを提供。
- 受動喫煙防止のため、オフィスでの喫煙所廃止や工場での就業時間内禁煙活動の実施。
駅伝大会「Run, Run, Run. kaneka 2019」
駅伝大会「Run, Run, Run. kaneka2019」閉会式にて
スマートフォンアプリ「TATTA」を使い、距離を計測。チームメンバーの距離も確認でき、仲間で励まし合い
それぞれの場所から“走ってつなぐ”オンライン練習会
仕事の効率アップ健康増進、ストレス解消にオフィスヨガ