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ひとり茶話会②

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。いつの間にか大学4年生になっていた春野でございます( v ̄▽ ̄) 春は「いつの間にか」が多いですね。いつの間にか街路樹は葉桜になってるし、いつの間にか新学期が始まってるし、いつの間にか私も就活生です。今日は友だちに誘われ研究室でレポート作成をしていたのですが、こんな日々もいつの間にか、遠い思い出になってる

『ボツアン』第③~⑤編

第三編 机の上に山積みになった参考書たち。表紙は折れ曲がり、ところどころ黒鉛の跡がついている。書店で新しく買った新教材も含め、もう一年間ですべてを網羅しきれるだろうか。まだ日は高いけれど、どうにもやる気が起きなくて。単語帳片手にベッドに潜り込む。 思えば学校なんていうのは、恐ろしい監獄だった。多様性や個性が大事と教科書に謳われながら、

『ボツアン』第①~②編

第一編「……私、疲れちゃってさ」 遠くで、クラクションが泣いていた。雨に濡れたアスファルトと、ボロボロに破れた紙のような横断歩道。君と歩いているはずなのに、一人でいるときよりも多くの寂しさにまみれて。抱きしめた彼女の首筋は、凍えているように冷たくて。いつもよりほどくのが早く、おどけた笑顔も見せなかった。 ――本気、なんだね。 こんなに

『ゼロメートル先の君と』第⑲~⑳編

第十九編 ****** 家族、友達、恋人。始まりがあれば終わりがあるように、出会いがあったのなら別れはいつか訪れる。それがどのような形であっても、人は別れを惜しみ、時に崩れるように泣いて。立ち直れないくらいの痛みを背負う。そんなドラマが幾度となく繰り返されてきた世の中なのに、今でも人は誰かと手を取り合って明日を生きようとする。 もしも

『ゼロメートル先の君と』第⑯~⑱編

第十六編 あれから、一週間。倉西さんの遺体は警察が引き取り、葬礼業者へと運ばれていった。遺骨はいずれ、あるNPO法人の所有する身元不明者用の共同墓地に納められるという。 死因は、長時間極寒にさらされたことによる低体温症。外傷観察と現場検証の結果、彼は日課である缶集めの最中、何らかのはずみで転倒しそのまま気を失ったと考えられた。「あ、姉さん