アップサイクル

食品廃棄物を活用してマイコプロテイン由来の代替肉を開発するMycorenaとは

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スウェーデンの代替肉企業Mycorenaは、廃棄される植物をアップサイクルして、真菌由来の代替タンパク質(マイコプロテイン)Promycを開発している。

Promycを使った代替肉はスウェーデンの一部レストラン、小売に導入されており、来年には年間数千トン規模の生産が可能な工場がスウェーデンにオープンする予定。

Mycorenaによると、発酵の基質(栄養源)には塊茎作物を使用することが多いが、廃棄される食品廃棄物(side-stream)を使うこともできる。Mycorenaは食品業界と協力して、どの食品廃棄物がPromycの生産プロセスに適しているかを同定する。

1回の稼働につき、10000Lまたは200kgまで食品廃棄物を使用することができるため、フードロスのソリューションにもなっている。

出典:Mycorena

最適な成長条件で菌類を発酵させ、最終的に1万倍にまで成長した菌糸体を残りの液体から分離させて収穫する。こうしてできたPromycは、ホールカット、パテ、ミンチ、ナゲットなどの原料として使用できる。

Mycorenaはスウェーデン、ヨーテボリにある工場でPromycを生産している。

同社によると、Promycの生産に使用する水は、従来の鶏肉生産で必要な水の8分の1ですむ。また、1個の牛肉ハンバーガーの生産で排出される二酸化炭素は、Promycを使ったハンバーガー23個分に相当する。

Mycorenaの工場 出典:Mycorena

マイコプロテインとは、真菌由来の高繊維・低脂肪な菌糸体で、含有タンパク質が45%~65%と豊富であることが特徴とされる。

従来のタンパク質原料に対してマイコプロテインが持つアドバンテージは、菌糸体構造にある。菌糸が成長してできる菌糸体構造は、植物から単離された典型的なタンパク質粉末では不可能な興味深い構造の食品を作り上げることを可能とする

この特徴が、肉のような構造を形成するうえで役立つ。

Promycを使った代替肉 出典:Mycorena

Mycorenaは今年5月にスウェーデン、ファルケンベリに新しい生産施設を建設する計画を発表した。この施設は2022年半ばにオープンする予定。施設が完成すると、年間数千トンのPromycを生産できるようになる。

Mycorenaは2017年に設立されたスタートアップ企業。業務用キッチン、外食サービス、食品メーカーなどB2Bのアプローチを採用している。

スウェーデンの一部レストランでは、ハンバーガー用パテとして採用されている。6月にはスウェーデンの一部スーパーでPromycを使ったチキンナゲットが期間限定で販売された

Promycを使った代替肉 出典:Mycorena

6月にはプレシリーズAで7700万スウェーデンクローナ(約9億8000万円)を調達している。これまでの調達総額は1億スウェーデンクローナ(約12億円)となる。調達した資金で、チームを拡充し、研究開発を加速させ、生産をスケールアップするとしている。

Mycorenaのように発酵と菌類を活用して代替タンパク質を作る企業は増えている。

アメリカのNature’s Fyndは熱水泉に生息する極限環境微生物を使用して代替タンパク質Fyを開発している。同社のFyを使ったクリームチーズ、パテは9月1日よりカルフォルニア、バークレーにある食料品店Berkeley Bowlで発売された。

同じくアメリカのMeati Foodsは菌糸体を使ったステーキ肉を開発しており、2022年の市販化を目指している。

植物成分を使った植物肉、細胞培養による培養肉に加え、昔からある発酵技術を活用して代替タンパク質を作る勢いは加速している。こうした発酵タンパク質プレーヤーはこの2年で急増しているが、MycorenaNature’s Fyndのように開発フェーズから市販化のフェーズへと移行していることは注目に値する。

 

参考記事

Startup Mycorena Raises US$9M to Make Vegan Protein Out of Food Waste

 

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アイキャッチ画像の出典:Mycorena

 

 

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