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帰り道と報告書

【大統領専用車ビースト】空港到着まで30分


王宮を出て、


「お疲れさまでした。最高司令官。基地に戻ったらゆっくりお休みください。」


「ありがとう。上田2佐。」


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【ブリュンヒルド王国】王宮  同時刻


「首の皮一枚繋がったか...」


「お言葉ながら陛下。賠償金の財源はどうされますか?」


「国庫から全額出すしかないだろう。」


「しかし、賠償金の額は国家予算の89%に及びます。全額を国庫の留保金から拠出しても足りません。」


「今年の予算額を減らせば何とかなる。他に拠出できる財源はないのだ。」


「かしこまりました。すぐに用意させます。」

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【政府専用機B747-400】20-1101  最高司令官 空港到着10分前  主務機 機長視点


〈こちらAWACSムーンライト。定時報告。周辺空域に正体不明機なし。〉


〈こちら警護車列。最高司令官空港到着まで約10分。送れ〉


「〈こちらJAF001。了解。到着に備える。政府専用機は出発準備良し。〉」


〈警護車列了解。到着5分前に一報する。おわり。〉


最高司令官初めての王国訪問だ。政府専用機も人道輸送任務で王国に派遣された事はあるが、要人輸送は初めてだ。気が抜けない。


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【政府専用機B747-400】20-1101 貴賓室   



「最高司令官。王宮での会談お疲れさまでした。離陸後、お飲み物と昼食をご用意いたします。食後はベッドで少しお休みになりますか?」


「そうするよ。」


B747-400をベースにした初代政府専用機の貴賓室には2つのソファーがあり、二つともベッドに転換が可能になっている。


「では、今のうちにソファーを一つベッドに転換しておきますね。」


「ありがとう。」


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【護衛艦いずも】CIC


「AWACSムーンライトから入電。最高司令官を乗せた政府専用機は王国領空を脱した。とのことです。」


「隊司令、VH-60Nプレジデントホーク3機の収容を完了しました。」


「ひと段落だな。任務終了。帰投だ。」


「了解。艦隊進路220度に向けます。」


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【政府専用機B747-400】20-1101


「最高司令官。昼食をお持ちしました。」


「ありがとう。」


鈴木 翼最高司令官 王国訪問便 昼食

・鯖塩焼き、山芋の磯辺揚げ

・大根おろしとほうれん草のなめ茸和え

・筑前煮(鶏肉、蒟蒻、人参、椎茸、牛蒡)

・酢豚

・ツナご飯

・味噌汁

・マンゴープリン


機内食はどんな飛行機でもワクワクする。


食べたら30分だけ寝よう。かなり疲れた。


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【政府専用機B747-400】20-1101  着陸まで10分


「最高司令官お休み中失礼します。まもなく着陸いたしますのでお席にお戻りください。」


「...わかった。どれくらい寝てた?」


「40分くらいですかね。」


「ありがとう。」


着陸したら制服に着替えよう。


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【ア島陸上基地】VIP地区 スポットV1


帰ってきた。半日離れただけなのに凄い安心感がある。


「最高司令官。お疲れさまでした。今日はこの後の予定はありませんので、ゆっくりお休みになられてください。」


副官の上田2佐が労いの言葉をかけてくれる。


「ありがとう。上田2佐」


昨夜は緊張で眠れなかったが今晩はよく寝れそうだ。

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【アルルーナ帝国】


ブリュンヒルド王国の北に位置する国がアルルーナ帝国。この国には『メギンギョルズ』と呼ばれる皇帝陛下直属の極秘の諜報部隊がある。この存在を知っているのは皇帝陛下と一部の大臣のみであり、皇帝陛下命のもと他国に侵入して政府や軍事関係の情報収集活動を行う。この名は200年前に異世界から来た人間が情報があれば力は倍になるという考えから名付けたと言われる。


ブリュンヒルド王国が日本国に無条件降伏し、毎年のように戦争をしてきた帝国は王国の異変に情報調査を進めていた。諜報部隊メギンギョルズの任務は世界最強を自他共に認める王国を無条件降伏させた日本国の軍事力調査だった。


ある日、ブリュンヒルド王国国際空港に日本国の航空機が降り立つという情報を聞きつけ、王国に潜入していた諜報員3名は国際空港を監視していた。


4つのエンジンを搭載した大型機を見て彼らはこう思った。


「日本国はあんなに大きな飛行機を運用できる謎の勢力だ。彼らを侮れば帝国は王国の二の舞になるだろう。」


数日後、諜報部隊が手に入れたその日の新聞には日本国が日本国最高司令官が来たこと、そして彼が王国に要求したことが書かれていた。


その新聞の最後には、「今後、ブリュンヒルド王国のすべては日本国の庇護下に入る。」と書かれていた。この一文を見た瞬間、彼らの王国に対する脅威評価が上がった。


このことは直ちに皇帝陛下に報告された。


「情報収集を継続せよ。日本国に対する帝国の方針を決めるにはもっと情報が必要だ。」


帝国は日本国を支持するか、それとも拒絶し戦うかの二択を迫られているのだ。


もし判断を誤れば帝国は破滅の道を歩むことになるかもしれないのだから。


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【ア島陸上基地】


王都から帰投後、すぐに陸上自衛隊中央情報隊からの報告書を読んでいた。


《ブリュンヒルド王国に敵対する可能性がある国家勢力と脅威評価報告書》


さすがお役所仕事。タイトルが長い。


報告書には帝国が無力化した王国に戦争を仕掛ける可能性があると記載されていた。


どうやら帝国と王国は毎年のように戦争をしており、無力化した王国領土を狙って宣戦布告する可能性があるようだ。


まぁ様子見だ。

次話投稿は4月上旬予定!お楽しみに。

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