花粉症対策、例年以上に 飛沫、接触…リスク増
九州でも花粉が舞い始め、本格的な花粉シーズンに突入した。みんなが「飛沫(ひまつ)」に敏感になっている今季。気になる花粉の量は昨年より多いという。花粉症に詳しい医師は「市販薬や治療で症状を抑えることが大事」と、例年より一段階上げた対策を訴える。
「今年は何か特別に対策した方がいいのかな」。2月に入って強烈な目のかゆみや鼻水が出始めたという福岡市の女性会社員(27)は不安げに話した。例年は市販薬で症状を和らげているものの、コロナ禍ではくしゃみ一つでもはばかられる。製薬大手「ノバルティスファーマ」(東京)が20~40代の600人を対象にした調査では、コロナ禍で「くしゃみが気になる度合いが増した」と回答した人は8割に上っている。
日本気象協会(東京)によると、九州の今春の花粉量は例年比では「非常に少ない」予測だが、前年に比べると1・2倍で、やや多い。昨年は症状が軽かった人も注意が必要だ。
花粉シーズンは、感染リスクも高まる。日本医科大大学院の大久保公裕教授(耳鼻咽喉科)は「ウイルスの付いた手で目をこすったりはなをかんだりすると感染のリスクがある。また、花粉症のある無症状の感染者がくしゃみをすれば無自覚にウイルスを飛散させるリスクもある」と指摘。症状を未然に抑えるため、目元を防護する花粉対策眼鏡の着用や市販薬の服用、医療機関での治療など、対策の徹底を呼び掛けている。
外出時のポイントは自分専用のティッシュや消毒液、複数のマスクを持つこと。くしゃみをするときは下を向き、ハンカチや手で押さえて飛沫を防ぐ。手指はすぐに消毒を。マスク着脱の前後も消毒する。「マスクの2枚重ねも有効。くしゃみや鼻水で汚れれば内側のマスクを外し、新たなマスクを外側に着けるなど汚れるたびに交換してほしい」(大久保教授)という。
くしゃみやせきに発熱を伴えば、コロナ感染の疑いもある。気になれば自分で判断せずに早めにかかりつけ医に相談してほしい。
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在宅ワークが進む中、自宅での過ごし方も気になるところ。日用品メーカー「エステー」(東京)の「ニューノーマル花粉対策ガイド」によると、室内での対策は▽床にたまる花粉から顔を遠ざけるため、椅子と机を使う▽花粉を巻き上げないよう空気清浄器や加湿器は床に置かず、高さ30センチほどの台の上で使う▽掃除は水拭きや粘着クリーナーで花粉を取り除いた上でから拭きする-など。
コロナ対策で換気をすれば、外から花粉が入ってくる要因になってしまう。大久保教授は「日中は網戸やレースのカーテンなどを使って花粉が室内に入ってくるのを防いで。量が少ない夜に1時間くらい空気を入れ替えるなど、花粉に注意しながら対策を」と話している。 (小林稔子)



















