▼行間 ▼メニューバー
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
超ブラックな王国を追放された宮廷魔法士、神ホワイトな帝国にスカウトされる~実は最強レベルの魔法士と気付いてももう遅い。正当な評価をくれる人たちのもとで働きます~【追放魔法士の魔力無双】 作者:月島 秀一
12/12

第十二話:無能な第三王子


 皇帝陛下と固い握手を結んだところで、彼はスッと目を細めた。


「ところでアルフィ殿、貴殿にぜひ見てもらいたいものがあるのだが――」


 陛下が何やら意味深なことを口にしたそのとき――玉座の間の扉が勢いよく開け放たれ、フルプレートを(まと)った騎士が入ってきた。


「皇帝陛下、失礼いたします!」


「……どうした、何があったのだ?(せっかくこれからというときに、いったいなんのようだというのだ……)」


「ドラグノフ王国より、緊急の連絡がございました! 昨日未明、王国本土が魔王軍の強襲を受け、壊滅的な大被害を負ったとのことです!」


「ほぅ?」


 皇帝陛下は鋭く目を尖らせ、報告の続きを促した。


「北部ファルムス郡、南部トリオーダ郡、西部ダリオス郡が完全に陥落。その他の地域にも被害多数。ドラグノフ国王より、人道的支援を求める書簡が届いております」


「ふむ。あのプライドの高い国王が、俺に助けを請うとは……よほど手酷くやられたようだな」


「それからもう一つ。こちらは第三王子ベルナード・フォン・ドラグノフ様と大貴族ダールトン公爵様より、『帝国に滞在しているであろう王国の宮廷魔法士アルフィ・ロッドを捜索してほしい』、という嘆願書でございます」


「ぼ、僕をですか……?」


 今更どうして、僕なんかを捜すのだろう……。

 すると――皇帝陛下は珍しく悩まし気な表情を浮かべた。


「はて、第三王子……?」


「兄上、お忘れですか? 四年前の式典で醜態を晒していた、あの無能ですよ」


「……おぉっ! 出世欲だけは人一倍強い、あの無能か! そういえば、そんな奴もいたな」


 シャルロット様と皇帝陛下は、ベルナード様のことを『あの無能』として認識していらっしゃるようだった。


「ふむ……」


「さて……」


 それから少しの間、二人は目を閉じた状態で、思考を巡らせた。

 さすがは兄妹というべきか、細かい仕草がそっくりだ。


「――くくっ、これは使えるな」


「はい、私もそう思います」


 二人は阿吽の呼吸で頷き、皇帝陛下が命令を下す。


「帝城への空間転移を許可しよう。ベルナードとダールトンをここへ呼ぶがいい」


「はっ、承知いたしました!」


 それからほどなくして――第三王子ベルナード・フォン・ドラグノフ、大貴族ダールトン伯爵の両名が、玉座の間に現れた。


「ドラグノフ王国が第三王子ベルナード・フォン・ドラグノフでございます。皇帝陛下、このたびは迅速なご対応ありがとうございます」


「ドラグノフ王国東部ベルジャーミ郡の領主ヘミオス・ダールトンでございます。拝謁の場を設けていただき、ありがとうございます」


 ベルナード様とダールトン様は、陛下への感謝を述べた後、


「――アルフィ・ロッド。すぐに王国へ戻り、宮廷魔法士として結界を張り直せ! これは国王陛下の勅命だ!」


「貴様のせいで、ドラグノフ王国は未曾有の被害を負った。この責任、いったいどう取るつもりだね!?」


 僕の方をギロリと睨み付けながら、散々好き勝手なことを口にしたのだった。


【※読者の皆様へ、とても大切なお願い】


本日、新作を始めました!


タイトル:自分を落ちこぼれだと信じてやまない一般男性が、レベルアップとダンジョン飯で優勝する物語~落第冒険者の無自覚無双~

URL:https://ncode.syosetu.com/n1363gr/


この下にあるタイトルを押すと、作品ページに飛べます!

ぜひ一度、読んでみてください!

  • ブックマークに追加
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
ポイントを入れて作者を応援しましょう!
評価をするにはログインしてください。

感想を書く場合はログインしてください。
お薦めレビューを書く場合はログインしてください。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。