ニュースレター 2019 2月

2019/10/01 ブログ 疾病別ブログ スタッフブログ
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東洋医学の「気」って何だろう

東洋医学は「気」の医学って言われますね。

 

「気」にはオカルトな、科学的でない響きがあると思いますが、いかがですか?

現代語訳すると、「気≒機能」…といえます。機能とは、つまり、働き。

西洋医学の基礎は「物質」。東洋医学の基礎は「働き」なんです。

 

物質は、手に取ってみることができる。写真に撮って見せることもできる。わかりやすい!

働きを、手にとって見せる、写真に撮って…それは無理なんです。だからわかりづらい。

東洋医学はそんな分かりづらいものを基礎にして、三千年もの間、理論を発展させてきたのですね。

 

気は機能(働き)・・・東洋医学の基礎。

物質・・・西洋医学の基礎。じつは、働きってすごくわかりにくいもの。

その端的な例は、脳と心です。脳はもちろん物質。心は・・・脳の働きですね。

働きというものの捉えにくさが、よく分かります。お父さんの似顔絵は描けても、お父さんの働きを示せと言われたら・・・子供は困るでしょうね。

物質は実体があります。それに対して機能は実用です。実用は、実体そのものではない。だから実体がなく抽象的だ、と言われがち。

もう一つ、分かりやすい例を出してみましょう。

砂糖と甘さの関係です。砂糖は実体(物質)、甘さは実用(機能)。砂糖は見ることも触ることもできる。だから、砂糖を知らない人に教えるなら、砂糖の写真を見せればよい。

甘さはそうはいかない。実際になめてみた人でないと分からない。だから伝えにくい。

機能(働き)の捉えにくさは分かりました。

でも、これを「捉えにくい」と言っていたのでは、病気は治せません。そのはずです、ほとんどの病気は、体の働きがおかしくなることが原因なんです。

 

しかし、残念ながら西洋医学では、この原因にあまり注目しません。むしろ「結果」であるところのモノに重点があります。

機能の異変は、物質(形体・モノ)の異変に帰着します。たとえば、胃にできた癌の塊。これは、体の「働き」がおかしくなったため、引き起こされた結果です。

 

その他、たとえば、真っ赤な皮膚の炎症。たとえば、気管の炎症。たとえば、関節の炎症。そこにたまった水。

これらは、すべて引き起こされた結果です。しかし、結果だけを改善しても、原因を改善しなければ、いずれ同じ結果になります。

 

西洋医学が最も得意とする病気、ご存知ですか?たとえばケガ・骨折。たとえば感染症。天然痘はこの世から完全に姿を消しました。

これは、西洋医学の権威を高めた事実の一つにちがいありません。

ここで注目!

感染症の場合、発熱などの「結果」よりもむしろ、病原体という「原因」を取り除いています。原因を解決することが、いかに有効かがよく分かります。

骨折も同じ。痛みと言う「結果」よりも、骨の異常と言う「原因」を取り除いています。

物理的に取り除くことができるものは、西洋医学に任せるべきです。取り除くことの可能なものが、その病気の「原因」なら、効果は絶大です。

 

その他・・・、たとえば、まだ全身に散らばっていない初期癌。手術で除去できます。これも、西洋医学の得意分野と言えるでしょう。

逆に、西洋医学が苦手なものは?物理的に取り除くことが困難なものすべて。

 

たとえば全身に転移し散らばった癌。たとえば喘息。たとえばリウマチ。たとえば疲労。たとえば胃弱。たとえば心臓・肝臓・腎臓などの機能不全。

たとえば肩こり。こんな身近なものでも・・・。

肩が凝るからと言って「肩を取り除きましょうか?」とは言えないですよね。

 

モノ(物質)を相手にしていたのでは、治らない病気がとても多いんです。機能(働き)を良くできなければ、治せない病気。

現代において、治りにくい病気は、すべてこれです。病院は、こうした病気で苦しむ人であふれかえっています。

 

ずっと同じ病気で治療を受ける、でも、治らない。その病気は、骨折や感染症など、西洋医学が得意とする病気ではありません。

そう・・・。手術できない。取り除けない。

れを治すことができるのは、機能を基礎に置き、機能を改善する医学です。それが東洋医学です。

 

機能を改善することが、東洋医学の得意分野なんです。

物質を基礎に置くことで治す医学。機能を基礎に置くことで治す医学。どちらも優れています。どちらも科学です。

 

どちらかが劣っているという考え方そのものが、それこそ劣った考え方です。

物質を基礎に置く西洋医学。機能を基礎に置く東洋医学。どちらも必要です。

 

ただし、物質は分かりやすく、機能は分かりづらい。西洋医学が繁栄する一方で、東洋医学が医学とすら位置づけされない大きな理由でしょう。

説明が分かりづらい。東洋医学で病気を説明しても、なにを言ってるのやら良く分からない。

 

ひどい場合、説明する先生自身が、自分で何を言いたいのか分からない。患者さんも、もちろん分からない。当たり前です。機能(働き)というものが、それだけ難しいからなんです。

 

そこで、東洋医学が、病気のメカニズムを説明するために使っている方法があります。

東洋医学が、病気のメカニズムを説明するために使っている方法があります。それは「たとえ」です。

たとえ話は来月号につづきます。

院 長