痛風の方に朗報? 「認知症になりにくい」などの尿酸にまつわるいろいろな話

citrus / 2016年3月27日 20時0分

参照:「7 foods that prevent Gout」-HUMAN N HEALTH

痛風は主に足の親指が腫れて風が吹いても痛いくらいなので痛風と呼ばれるようになりました。



■痛風発作を起こした人はアルツハイマー病になりにくい


高尿酸血症の症状として痛風発作が有名です。しかし、この強烈な発作を起こした人ってアルツハイマー病になりにくい、との説があります。「Gout and the risk of Alzheimer’s disease: a population-based, BMI-matched cohort study」とのタイトルでAnnals of the Rheumatic Diseases に掲載されています。この内容としては英国の住民の健康状態を把握しているデータベース(The Health Improvement Network)を解析した結果、


「痛風発作を持病とする人はアルツハイマー病のリスクが24パーセント減少する」


ということがわかりました。メカニズム的には尿酸は抗酸化物質であることにより、脳神経の変性によって発症するアルツハイマー病を防ぐことが考えられます。


でも痛風発作で異常に不機嫌な患者さんにこんなことを伝えても、「そうですか、良かったです」なんて言うワケないですけどね。



■尿酸値が低いと肺がんになりやすい?


これかなり注意して読んでくださいませ。というのも喫煙者の場合、尿酸値が低いと肺がんになりやすい傾向が見られる、との医学論文があるよ、ってレベルですので。尿酸って先ほども書きましたが「抗酸化作用」が認められているんです。この尿酸値と呼吸器系の病気を分析した結果、


「喫煙者で尿酸値が低い人ほど肺がんになりやすい」


ことがわかったのです。詳細としては1日に20本以上タバコを吸う人で肺がんになった人のうち、尿酸値が高かった人は1万人中28例、一方尿酸値が低かった人は1万人中97例だったのです。この論文はまだまだ検討の余地があると考えらえますので、お時間のある方は是非グーグル翻訳等を使用してお読みください → 「Serum uric acid and the risk of respiratory disease: a population-based cohort study」(Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2014-205271)。



■尿酸値にまつわる疑問、多数で当たり前です


尿酸値が高い、痛風発作を起こした患者さんの質問として「食べ物に気をつければいいですか?」「プリン体を取らないと尿酸値は下がりますか?」があります。実はそのあたりって良くわかっていないのが実情なんです。というのも血液中の尿酸値が高くなって結晶となることにより痛風発作が起こることは明らかなんですが、食べ物から摂取されるプリン体ってたかだか20パーセントくらいしかありません。残りの80パーセントは自分の体の中で作られているのです。


新陳代謝によって細胞が分解されればプリン体が作られますし、運動してエネルギーを消耗した時もプリン体は作られます。通常は食品として摂取されるプリン体と人体内で作られるプリン体は腎臓から排泄されて結晶を作るレベルまで尿酸値は上昇しないような仕組みになっているのですが、プリン体を食べ物として多量に取り入れると、そのバランスが崩れてしまい痛風発作になると考えられています。


でもどんな食品をどれだけ食べると、どのくらい尿酸値が上昇するかを明らかにした文献は少ないのが実情です。逆にプリン体が含まれない発泡酒メーカーなどによって、こんなに発泡酒を飲んでも尿酸値が上昇しないことはネット上で見つけることはできるのですけど……。運動によってプリン体が増えることはわかっていますので、スポーツ後のビールゴクゴクを楽しみにしている方はプリン体の少ない発泡酒を選択した方がいいかもしれません。


なぜ「いいかも」と不明瞭な書き方をしているか……アルコール自体が尿酸の産生を増加させ、しかも尿酸の排泄を減少させることが分かっていますので。

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