ハーグで完敗した中国の今後 最悪の事態は核搭載潜水艦の南シナ海派遣 (2/2ページ)

2016.07.15

 南シナ海での中国の動きは当然、第一列島線の上半分である東シナ海に連動する。参院選前の沖縄県・尖閣諸島、鹿児島県・口永良部島周辺での中国海軍の日本の領海侵犯などは今後、エスカレートする可能性がある。日中の偶発的な衝突から戦闘に発展する可能性は排除できない。

 「防衛白書」(15年度)は「わが国が憲法上保持できる自衛力は、自衛のための必要最小限度のものでなければならない」とする。武器使用は、相手に対し、正当防衛または緊急避難の要件に該当する場合以外はできない。攻撃力を持つ兵器も保持できない。自衛隊は軍隊ではなく、警察力でしかないからだ。

 しかし、このような状態が許されるのは、本来、主権国家であれば当然に行うべき自国防衛の大部分を在日米軍に依存しているからだ。憲法9条改正を不問に付す幸せな時代は終わろうとしている。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

 

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