ハーグで完敗した中国の今後 最悪の事態は核搭載潜水艦の南シナ海派遣 (1/2ページ)

2016.07.15

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 オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、南シナ海における中国の主張や行動は「国連海洋法条約違反だ」として、フィリピンが求めていた仲裁手続きについて、中国側の主張を全面的に否定する裁定を公表した。

 中国は、南シナ海のほぼ全域を囲む「九段線」の内側の権益を「歴史的権利」と主張してきたが、同裁判所は「法的根拠はない」と判断した。同海の岩礁上に人工島を造成して軍事基地化している件についても、岩礁は「島」ではなく、排他的経済水域(EEZ)のない「岩」だとし、領海の発生しない「低潮高地」と認定した。

 中国外務省は裁定を「無効で拘束力はない。中国は受け入れず、承認しない」と拒否する声明を発表した。中国政府も「南シナ海における活動は2000年以上の歴史がある」との声明を発表した。裁定には罰則など強制的に従わせる手段はない。

 懸念されるのは、今後の中国側の対応だ。国際的な非難を受けながらも裁定を無視し、「力による現状変更」を続けるだろう。新たな人工島の造成や、南シナ海上空に一方的に防空識別圏を設定することが予想されるが、最悪の事態は、核ミサイルを搭載の潜水艦を初めて南シナ海に派遣することだ(『ニューズウィーク日本版』7月19日号)。緊張は一気に高まる。

 「九段線」は「第一列島線」の下半分と重なる。第一列島線は、九州を起点に沖縄、台湾沖を通って、フィリピン、ボルネオ島の内側の南シナ海を囲む線のことだ。中国海軍が一方的に設定し、その内側を中国の内海にする計画を立てた。突破目標年は昨年2015年とされていた。

 

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