教えて★マーシー先生 2限目
放送日
7月11日(木)夜8:00
再放送7月14日(日)0:00(土曜深夜)
出演者
田代まさし たこやきレインボーほか
以下、放送当時の表現に一部修正を加えた上で、サマリーを再掲いたします。
2019年7月11日(木)放送のテーマは“薬物依存症”。なくならない薬物事件に対し、厳しい批判の声が上がる一方、薬物の使用経験がある人からは「やめたくてもやめられなかった」「病気だということも分かってほしい」という声があります。そこでバリバラでは、元タレントの田代まさし氏を取材し、薬物をやめられずに苦しんだ実体験を語ってもらいました。(2回連続の2回目)
内容
出演者
- 田代まさし氏 (元タレント/薬物依存症)
- たこやきレインボー(アイドルグループ)
- 松本俊彦氏 (精神科医)
- 近藤恒夫氏 (薬物依存症リハビリ施設「ダルク」 創設者)
覚せい剤のイメージって?
「覚醒剤を使っている人のイメージは?」という質問に対し、たこやきレインボーのメンバーは「暴れたり、幻聴や幻覚が見えたりしそう」と回答。実は、田代氏もかつて同じようなイメージを持っていた。自身は覚醒剤を使ってもそうした症状が出ることはなく、「(クスリが切れると)ただ眠いだけ。だから、おれはヤバくない、と思っていた」という。薬物をやめられず悩んでいたのにも関わらず、イメージのような症状が出なかったために「おれはまだ大丈夫」と自らに言い聞かせるようになってしまっていたのだ。
精神科医の松本俊彦先生は「薬物を乱用して依存症になる人は、幻覚などの症状が出ない場合も少なくない。普通の状態でいられるからこそ、より長期にわたって薬を使用することができてしまう」と指摘。また、教育の場で使用される映像も、子どもたちに薬物の恐ろしさを伝えることに重きが置かれているのだという。そうした教育は、薬物の使用を防ぐためには重要であるが、その一方で薬物依存症の人たちに対する偏見につながったり、「薬物は自分には関係のない遠い世界のもの」といったイメージを持たせてしまっていたりするのかも。
メディアによる激しいバッシングも
薬物依存症をめぐるメディアの状況にも課題がある。有名人の薬物依存症報道では、当事者にとって「世界中、誰も味方がいない」と感じるほど、激しいバッシングがおきる。その取材が家族にまで及び、社会的に孤立を深めてしまう、立ち直るきっかけを遠ざけてしまうケースもある。失敗を許さない社会の風潮が、当事者を追い詰める結果になっているのかもしれない。
仲間とともに、1日1日「クスリを使わない日」を積み重ねる
仕事や家族を失い、孤独だった田代氏の居場所となったのが、「ダルク」と呼ばれる薬物依存症のリハビリ施設だ。当事者同士で本音を話し合うことで、自分が依存症になった原因を見つけ、薬物に頼らない生活をするための手がかりを探していく。ここに来るまで、自分が依存症だという自覚がなかったという人も、自分を客観視できるようになってゆくという。
34年前、「JUST FOR TODAY!」を合言葉に設立されたダルク。設立したのは、自らも薬物をやめられずに苦しんでいた近藤恒夫氏。「仲間とともに今日一日、薬物を使わないことだけを考える」その積み重ねによって、利用者は依存症からの回復を目指している。田代氏は「もっと早くダルクの存在を知っていれば、人生は違っていたかもしれない」と話す。それほど、安心して相談できるような場所に出会うことが困難だったのだ。
しかし、多くの人の支えになっているダルクでさえも、未だに社会からの偏見があり、建設時には地元の反対にあうことも。玉木氏は「精神障害のグループホームなどを建てる時に、住民の反対運動が起きることと同じ。共に生きる社会を作るためには、本当に必要なものは何か考えていかなければ」と、ひとりひとりの意識を変えていく必要性を訴えた。
家族はどう支えればいい?
ここで大西氏から「病院や、ダルクのような施設と当事者をつなげるためには、家族はどうアプローチしたらいい?」という質問が。これに対し、松本俊彦先生は「まずは、専門機関に相談に行くことが大切」とアドバイス。そうすることで、様々な施設や、薬物依存症家族の連合会(薬家連)などとつながることができ、状況を変えることができるかも。「愛情で何とかしよう」「根性で何とかしよう」とするのではなく、助けを求められる環境を作ることが大切だと確認し合った。