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【ラグビー】“サントリーの営業マン”中村亮土が語ったラグビーW杯 円形脱毛症…睡眠導入剤…それでももっとプレッシャーを感じたかった2019年11月11日 22時32分
営業マンが世界と戦った。ラグビーW杯で日本の8強入りに貢献したCTB中村亮土(28)が11日、東京都府中市の、所属するサントリーのグラウンドで報道陣の取材に応じた。フルタイムのプロ選手が増えてきたラグビー界にあって、社員の立場で世界に挑んだ貴重な存在。普段は営業車で酒販店を回るサラリーマンラガーマンの肉声を聞いた。 長くアマチュアの牙城とされてきたラグビー界だが、近年はプロ選手が増えている。彼らの多くは契約社員として、フルタイムで競技に専念している。 ところが、サントリーの社員選手は、ほぼ全員が営業職だ。W杯で全試合に背番号12で先発、猛タックルで8強進出に貢献した中村も同じだ。今年はW杯に向けて特別に業務免除となったが、普段は東京・赤坂のサントリー本社営業部に籍を置き、大森・蒲田方面の店を回る。 「僕ら社員選手は、会社とプロスポーツのつなぎ役だと思う。会社やお得意先には仕事を通じてラグビーの良さを伝え、社会にはラグビーを通じてサントリーという会社の素晴らしさを知ってもらう。でも選手としてはプロフェッショナルの意識で行動しています」 中村は帝京大4年の2013年に日本代表入り。しかし15年W杯のメンバーには入れなかった。 「最初は納得してない自分がいました。『オレだって出してもらえればやれるのに』と。でも実際のW杯で南アに勝った試合を見て、考えが変わった。自分が負けたことを受け入れられた。そこからは他人の評価を気にせず自分のレベルアップを目指すようになった」 そうしてたどりついたW杯本番は「楽しかった。みんなでキツい練習を乗り越えて信頼関係ができていた。互いに尊敬しあって、みんながこのチームを好きだった」と振り返る。 とはいえ、大会中はなかなか寝付けず、睡眠導入剤の処方を受け、円形脱毛症にもなったという。 「テレビを見た人から『すごいプレッシャーだったんだね』と心配されたりしたんですが、自分では『もっと緊張を味わいたかったな』という思いでした(笑)」 このたくましさは営業の仕事で培った面も? と聞くと「いや、もともとの性格だと思います」と屈託なく笑う。 「僕らが負けた南アが優勝してくれたのはうれしかった。『これを目指せばエエんや』ということですから。23年のW杯も、チャンスがあればチャレンジしたい。まあ、タイミングや仕事との兼ね合いがあるから簡単には言えませんが…流れに身を任せます」 猛タックルで世界と戦ったサラリーマンラガーマンのこれからに注目だ。
▼中村亮土(なかむら・りょうと) 1991(平成3)年6月3日生まれ、鹿児島市出身。28歳。CTB。鹿児島実高1年でラグビーを始め、帝京大では1年から活躍。U|20日本代表、日本A代表を経て13年のアジア選手権UAE戦で日本代表デビュー。同年度、帝京大主将として大学選手権5連覇を達成。14年サントリーに進み、16、17年度トップリーグ優勝に貢献した。178センチ、92キロ。日本代表キャップ19。
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