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スマートホーム(スマートハウス)の記事 2019.11.11

プライベートクラウドとは?パブリッククラウドとの違いやそれぞれのメリットデメリットについて【テクノロジー・AI入門編】

記事ライター:KEITA.SH

IT化によって業務のあり方も大きく変化してきています。特に最近になって大きなトレンドとなっているのが、「クラウド化」というキーワード。しかし、誰でもアクセスできる、カスタマイズ性が低いなどの点から、クラウドを危険視してなかなか導入に踏み切れない企業も少なくありません。

そんな企業におすすめなのが「プライベートクラウド」です。プライベートクラウドを導入すれば、クラウド環境でありながらも安全に作業を行えるようになります。

今回はプライベートクラウドとは何か、対極にある「パブリッククラウド」との違いをメリット・デメリットなどを比較しながらご紹介していきます。

▼この記事でわかる!

  • プライベートクラウドとは何か?
  • プライベートクラウドとパブリッククラウドの違い
  • クラウドの市場規模と今後

 

プライベートクラウドとは?

プライベートクラウドとは、その名の通りプライベートな自社専用の環境でクラウドを構築する手法です。プライベートクラウドでは組織や部署に所属するユーザーにのみ割り当て、データを共有することが可能になります。

パブリッククラウドでこのようなシステムを構築してしまうと、関係のない第三者へ情報が漏れてしまうため、企業にとってプライベートクラウドは業務を安全に遂行するために必要不可欠なものです。また、カスタマイズの自由度が高いなど、パブリッククラウドにはない利点もあります。

さらには、パブリッククラウドは他のユーザーと共有している分処理が遅くなることがありますが、プライベートクラウドではそのようなリスクも低いメリットがあります。

ちなみに、プライベートクラウドには以下の2種類があります。

・ホステッドプライベートクラウド
・オンプレミスプライベートクラウド

ホステッドプライベートクラウドは外部企業のクラウド環境を借りて、そこに自社専用のクラウドサーバーを構築します。オンプレミスでは従来のように自社にサーバーを用意して、クラウド環境を構築します。タイプとしてはコストを抑えてプライベートな環境を構築できるホステッドプライベートクラウドの方が、幅広い企業に人気があります。
 

プライベートクラウドとパブリッククラウドの違い

クラウドの構築手法には、以下の2種類の方式があります。

・プライベートクラウド
・パブリッククラウド

まずプライベートクラウドは、クラウド環境を自社やその関係者のみが利用できるものとして構築します。ですからセキュリティ性はパブリッククラウドより高く、安全にデータのやり取りができます。

対してパブリッククラウドは、自社だけに限らず不特定多数の人間が利用します。ですからセキュリティ面においてはプライベートクラウドには劣るものの、手軽にアクセスできて安価に利用できるというメリットがあることも確かです。

その他にも双方にメリット・デメリットがあるので、これから詳しくご紹介していきます。
 

プライベートクラウドのメリットデメリット

ここからは、プライベートクラウドのメリットとデメリットをご紹介していきます。

プライベートクラウドのメリット

プライベートクラウドのメリットは、次の通りです。

パブリッククラウドよりセキュリティが高い

パブリッククラウドの環境は、世界中に公開されています。そのため、万が一自分自身のIDとパスワードを不正に取得されてしまうと、ユーザーが自分のデータを悪用されてしまう恐れもあります。

しかし、ホスティング型のプライベートクラウドは自社専用の環境として、「VPN(Vartial Private Network)」や物理的な専用回線を用意します。VPNは暗号化などで仮想的にインターネットに専用回線を用意する技術です。仮にIDとパスワードだけを持っていたとしても、プライベートクラウドで構築されたサーバーにはアクセスできません。

そしてアクセス権限がある自社やその関係者は、プライベートクラウドにアクセスしてそのメリットを受けられるようになります。

カスタマイズの自由度も高い

プライベートクラウドは基本的に自社専用の領域が用意されるので、同じ領域を共有するパブリッククラウドとは異なり、自由度が高いのが特徴です。

例えば「OS(Operation System)」を変更したい、アプリを自社専用に機能追加してバージョンアップしたいなどの希望も反映させて運用が可能です。ただし自社でOSやアプリなどをカスタマイズする際は、ネットワークやクラウドに関する高度なスキルを持ったエンジニアが作業しなければ対応できないことが多いです。

サーバーの性能低下が起こりにくい

パブリッククラウドでは、同じ領域を複数のユーザーが共用して使います。ですから他ユーザーが一時的に処理負担のかかる作業を行った場合、共有している他のユーザーの処理にも影響して、処理のレスポンス低下などが起こるデメリットもあります。

一方、プライベートクラウドでは自社専用の領域を構築して作業をするため、そのような機能低下のリスクは比較的少ないです。

 

プライベートクラウドのデメリット

プライベートクラウドのデメリットは、次の通りです。

パブリッククラウドより割高になる

プライベートクラウドでは、自社専用のクラウド領域を構築するのが前提になります。ですから他ユーザーとリソースを共用しない分、構築にコストがかかります。

特にオンプレミス型でのプライベートクラウドの構築は、従来の自社でサーバーを構築する手法と同じくらいコストがかかるので、中小企業で実現するのは決して簡単なことではありません。

ホステッドプライベートクラウドではハード変更が難しい

プライベートクラウドは、パブリッククラウドより一時的な性能の低下などが起こりにくく、安定したパフォーマンスを発揮します。しかし、根本的にサーバーのスペックが物足りないと思った場合は注意が必要です。

ホステッド型のプライベートクラウドの場合、外部の企業からサーバーを借り受けています。ですからハードウェアのアップグレードや増強を希望する場合、面倒な契約変更などが必要だったり、そもそも要望に応じてくれないケースも少なくありません。

また自社でプライベートサーバーを構築する際も、ハードウェアの性能が足りない場合の再構築は面倒な作業です。プライベートクラウドを構築する際は、あらかじめどんな作業に使うか、そしてそれに対してどのくらいのスペックが必要なのか、スケールをしっかり把握しておきましょう。
 

パブリッククラウドのメリットデメリット

ここからは、パブリッククラウドのメリットとデメリットをご紹介していきます。

パブリッククラウドのメリット

パブリッククラウドのメリットは、次の通りです。

プライベートクラウドより割安

パブリッククラウドは、同じ領域を複数のユーザーで共用して使います。その分1人当りの提供コストが減るので、ユーザーは安価にサービスを利用できます。

またサーバーのメンテナンスなどは、提供業者がすべて一任して行います。ですから借りた側ではメンテナンスにかかる時間やコストを削減できます。

簡単に契約して、すぐに使える

パブリッククラウドは、すでにリソースがサーバー内に用意されています。そして申込みもWebで完結するので、簡単に契約してすぐに使い始められます。

分かりやすい例でいえば、パブリッククラウドのサービスとして多くのユーザーが使っているのが「Gmail」です。Gmailは「Googleアカウント」を持っていれば、最短で1分もかからずに利用開始できます。またGoogleアカウントを持っていない場合もその場ですぐ作成できるので、数分で利用を開始できます。

このように簡単に契約してすぐに使えるのが、パブリッククラウドのメリットです。

ハード容量の変更が簡単

プライベートクラウドでは、構築時にハードの容量が決まっています。また変更も容易ではなく、事業規模拡大に合わせてクラウド環境のスケールを大きくしたいときなどは不利になります。

対してパブリッククラウドは、必要に応じてCPUやメモリなど、ハード容量を簡単に拡大できます。また必要に応じてクラウド環境のスケールを小さくしたりもできます。ハード容量を柔軟に変更できるのも、パブリッククラウドのよいところです。

ハード容量を簡単に変更できるとして人気のあるのが「AWS(Amazon Web Services)」です。アプリ開発やデータ分析など、さまざまな使い道のあるAWSは日本だけでなく世界中の企業が利用しています。

 

パブリッククラウドのデメリット

パブリッククラウドのデメリットは、次の通りです。

セキュリティ面が心配

パブリッククラウドは、プライベートクラウドと比較してセキュリティ面で心配があります。

パブリッククラウドは他ユーザーと領域を共有しているので、例えばWebブラウザとID、パスワードがあれば誰でも自分のアカウントにアクセスできてしまいます。最近では二段階認証などのセキュリティ対策が行われていますが、これらを設定していなかったり、簡単なパスワードのまま運用しているとセキュリティリスクが高まり、大変危険です。

パブリッククラウドで自社クラウド環境を構築する場合は、VPNの実装など、しっかりと関係者にしか扱えないように対策を行う必要があります。

カスタマイズの自由度が低い

パブリッククラウドは、他ユーザーと環境構築に必要なプログラムを共用しています。当然自社専用にカスタマイズしたいという希望があっても、カスタマイズは不可能です。

ですから「クラウド内のリソースを自由にプログラム追加などして変更したい」という場合は、技術が必要な分カスタマイズ性の高いプライベートクラウドの方が向いています。
 

クラウドの市場規模と今後

プライベートクラウドの市場成長は続いており、調査会社の「IDC Japan」では、2022年の国内プライベートクラウド市場規模は、2兆円を超えると予測しています。またパブリッククラウドの市場規模は、2023年に約1兆7000億円になるとも公表しています。

この規模は今後どんどん拡大していきます。業種に関わらず、多くの企業にとってクラウド環境の構築は今後重要なポイントになってきます。今回の記事ではプライベートクラウドとパブリッククラウドに分けて解説してきましたが、近年ではプライベートとパブリック両方の特性を持った「ハイブリッドクラウド」が登場しています。ハイブリッドクラウドでは機密データはプライベート、処理能力が必要なときはパブリックと、用途に応じてクラウド環境を使い分けられます。

また「マルチクラウド」という手法もあります。こちらは複数の事業者のパブリッククラウドを、用途に応じて併用します。パブリッククラウドの機能が多種多様になってきたからこそできるようになったクラウドタイプです。

もし、あなたの会社でクラウド構築を検討するときは、複数のクラウドを組み合わせた手法があることも念頭に置きながら導入を進めてみてはいかがでしょうか。

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