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【コラム 撃戦記】

井上拓真 最終Rのラッシュに救い…まだ若い、頑張れ

2019年11月8日 紙面から

 兄弟でバンタム級を極める拓真の夢は、正規王者の前に最後までいいところなく、大差の判定負けで終わった。ウバーリ33歳、拓真23歳。ともにアマ経験は豊富だったが、五輪を2度経験したサウスポーに軍配が上がった。メンタル面もウバーリが一枚上だった。

 ウバーリは常に先手でパンチを出した。拓真は出てくるところにカウンターを合わせたかったのだろうが、相手の気迫がそれを許さなかった。4回にはダウンを奪われ、完全に相手のペース。打たれたら打ち返すボクシングの鉄則も、ウバーリのうまさにパンチも縮こまり、逆転のチャンスも作れなかった。

 ただ、最終ラウンドでラッシュ。ウバーリを後退させて会場を沸かせたのは救われた。拓真のボクシングは気持ちを前に右から左の返しのボディーブローだが、この試合はそれが一度もなかった。スパーリングで下半身を強化、踏ん張りのあるスタンスでパンチにパワーをつけてきただけに残念。まだ若い。兄があまりにも偉大だけに人には言えない苦労もあるだろうが、頑張ってほしい。 (格闘技評論家)

 

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