現在、多数のソーシャルレンディングに対する裁判を遂行中です。これら事件に取り組むにあたっての最大の疑問は、「なぜ、こんな乱暴なことを平気でするのだろう?できるのだろう?」というものでした。しかし、実際の裁判が進行する過程で、いろいろなことが見えてきました。
「こんな乱暴なこと」とは、高金利での資金を何10億円、場合によっては100億円以上も集めるのはいいが、それで、投資家が納得できるような、つまり採算に合う投資を発掘し事業を継続していくのは、現在の経済状況では、普通に無理ということです。だから、もし裁判をすれば、彼らは、どう対応してくるのだろうか、どう説明するのだろうか、正直いって、依頼を受ける段階では、すべてを読み切っているわけではありませんでした。
裁判が始まると、相手方の代理人弁護士から、答弁書や準備書面が届き、裁判期日には、彼らとのやり取りとなります。今回の一連の裁判で興味深かったのは、委任を受けた弁護士に、刑事裁判専門弁護士や検察官出身弁護士が多数いらっしゃったことでした。被告らが、刑事事件も視野に入れているからだと思われます。
「原告に立証責任がある以上、我々被告から内部資料を出す必要はない。」と彼らの必至の抵抗です。もちろん、無罪推定が働く刑事裁判では、被告人が自ら不利な供述や証拠を提出する義務はないし、拒否は憲法上の権利でもあります。しかし、民亊裁判では、被告といえども「当事者は」、「民事訴訟が公正かつ迅速に行われるように」努力する義務があります(民訴2条)。刑事が得意な彼らであっても、弁護士である以上、それくらいは理解しているはずですが、その言い方が、いかにも刑事弁護人でした。裁判官も、刑事裁判官とは違い、民事裁判官はあまり高圧的には対応しないのですが、時として「資料を提出しないと、出したくない事情があると判断して、被告に不利になりますよ。」と、言っていただけることもしばしばです。でも、刑事事件も意識せざるを得ない被告らとしては、ぎりぎりまで粘るかもしれません。ただ、結局、文書提出命令の効果(民訴224条)や、「口頭弁論の全趣旨」(民訴247条)という、いわば状況証拠だけで、被告らの不利な判決を免れることはできません。
最終的には、経営者、すなわち首謀者の話を聞くのが、一番です。裁判官もそれを期待しています。刑事事件であれば、事情聴取、逮捕勾留による取調べで、何十時間かけても聴くところです。「こんな高金利でお金を集めて、どのようにして金利を払い、元本を返済するおつもりだったのですか?」と、証人尋問(正確には、当事者ですが)で私がする質問です。
結局、壮大悪質なマネーゲームです。まともな投資や事業ではない。
いま、私が手掛ける裁判のほとんども、この壮大悪質なマネーゲームを解明するものです。
問題は、全体としての悪質なマネーゲームであっても、裁判では、具体的な被告らの一つ一つの行為が、原告ら個々の投資の損害とどのように結び付けられるかを、証明する必要があることです。「悪い奴」の一言で、済む問題ではありません。
これには手間と時間がかかります。受任した弁護士としては、本当に大変です(
でも、来年から、すこしづつではあっても、結果が見えてくると思います
これからも頑張ります。
「こんな乱暴なこと」とは、高金利での資金を何10億円、場合によっては100億円以上も集めるのはいいが、それで、投資家が納得できるような、つまり採算に合う投資を発掘し事業を継続していくのは、現在の経済状況では、普通に無理ということです。だから、もし裁判をすれば、彼らは、どう対応してくるのだろうか、どう説明するのだろうか、正直いって、依頼を受ける段階では、すべてを読み切っているわけではありませんでした。
裁判が始まると、相手方の代理人弁護士から、答弁書や準備書面が届き、裁判期日には、彼らとのやり取りとなります。今回の一連の裁判で興味深かったのは、委任を受けた弁護士に、刑事裁判専門弁護士や検察官出身弁護士が多数いらっしゃったことでした。被告らが、刑事事件も視野に入れているからだと思われます。
「原告に立証責任がある以上、我々被告から内部資料を出す必要はない。」と彼らの必至の抵抗です。もちろん、無罪推定が働く刑事裁判では、被告人が自ら不利な供述や証拠を提出する義務はないし、拒否は憲法上の権利でもあります。しかし、民亊裁判では、被告といえども「当事者は」、「民事訴訟が公正かつ迅速に行われるように」努力する義務があります(民訴2条)。刑事が得意な彼らであっても、弁護士である以上、それくらいは理解しているはずですが、その言い方が、いかにも刑事弁護人でした。裁判官も、刑事裁判官とは違い、民事裁判官はあまり高圧的には対応しないのですが、時として「資料を提出しないと、出したくない事情があると判断して、被告に不利になりますよ。」と、言っていただけることもしばしばです。でも、刑事事件も意識せざるを得ない被告らとしては、ぎりぎりまで粘るかもしれません。ただ、結局、文書提出命令の効果(民訴224条)や、「口頭弁論の全趣旨」(民訴247条)という、いわば状況証拠だけで、被告らの不利な判決を免れることはできません。
最終的には、経営者、すなわち首謀者の話を聞くのが、一番です。裁判官もそれを期待しています。刑事事件であれば、事情聴取、逮捕勾留による取調べで、何十時間かけても聴くところです。「こんな高金利でお金を集めて、どのようにして金利を払い、元本を返済するおつもりだったのですか?」と、証人尋問(正確には、当事者ですが)で私がする質問です。
結局、壮大悪質なマネーゲームです。まともな投資や事業ではない。
いま、私が手掛ける裁判のほとんども、この壮大悪質なマネーゲームを解明するものです。
問題は、全体としての悪質なマネーゲームであっても、裁判では、具体的な被告らの一つ一つの行為が、原告ら個々の投資の損害とどのように結び付けられるかを、証明する必要があることです。「悪い奴」の一言で、済む問題ではありません。
これには手間と時間がかかります。受任した弁護士としては、本当に大変です(
でも、来年から、すこしづつではあっても、結果が見えてくると思います
これからも頑張ります。