柔道の世界選手権第6日は30日、東京・日本武道館で男女各1階級があり、女子78キロ級の浜田尚里(28)=自衛隊=が決勝でマドレーヌ・マロンガ(フランス)に一本負けを喫し銀メダル、男子100キロ級のウルフ・アロン(23)=了徳寺大職=は銅メダルを獲得した。
進化した寝技のスペシャリストが東京五輪へ着実に前進した。準決勝ではわずか49秒でスロベニア選手を得意とする関節技の腕がらみで撃破。決勝ではマロンガ(フランス)に敗れたものの、浜田は「優勝した昨年より全体的にレベルアップしている」。2020年へとつながる、価値ある2年連続のメダル獲得だ。
昨秋の世界選手権で初優勝した後は苦しんだ。出場した5つの国際大会で優勝は1度だけ。2月のグランドスラム(GS)デュッセルドルフでは初戦の開始10秒で一本負けする屈辱も味わった。
主な苦戦の理由は相手からの徹底マーク。世界女王となり、得意の寝技が徹底的に警戒された。浜田は「みんながすぐ立つことを徹底してくる」。寝技に頼り切りでは勝てない。浜田は大内刈り、内股など苦手な立ち技を強化。「相手の技を正面から受けない」と守りの意識も強めた。
今大会3回戦ではベルギー選手から大内刈りで一本勝ち。守りも安定し、攻守で確実にレベルアップした。
20代後半になっても成長し続ける遅咲きの星は、1年後の東京で再び世界の頂を目指す。(木村尚公)