負けるときはこういうものなのか。初日から8連勝と星を伸ばしていた白鵬が、逸ノ城にあっさりと寄り切られた。
逸ノ城には過去2度の黒星を喫しているが、真正面から寄り切られたのは初めて。もろ差し狙いでいった立ち合いで少し立ち遅れ、棒立ちに。白鵬は「まあ、それが全てだね」とつぶやいた。
十分に警戒はしていたはず。この日の朝も「今場所はそれなりに前に出ている印象はある」と逸ノ城の馬力に注意を払っていた。好不調の波が激しく、なかなか殻を破らない逸ノ城のことを、ずっと期待の力士として名前を出し続け、「私も上がってくるころはそんな感じだった」と自身とダブらせてもいた。
だからこそ、壁となって立ちはだからねばならなかった。逸ノ城にはこれが初めての金星配給となり、「横綱でもちょっとのミスがね、負けになりますからね」と悔しさをかみ殺した。
だが、まだ1敗。敗れはしたが「成長したって感じですね」と逸ノ城の強さを素直に認め、気持ちをリセットして10日目に臨む。 (岸本隆)