奈良の最終ラインからの長いスルーパスに呼応して川崎の知念が相手DF裏のスペースに飛び出した。
「奈良君とは『ああいうパスを出してくれ』とよく話をしていた。(奈良と)目が合ったので動きだした。狙い通り」
1-0で迎えた前半37分、相手GKとの一対一を制して、右足で冷静にゴール左隅に流し込んだ。試合の主導権をがっちり自軍につなぎ留める一発は、第5節・松本戦(先月31日)から自身4戦連発。昨季マークしたキャリアハイの年間ゴール数に早くも並び、得点シーンを振り返る言葉も自然と弾んだ。
好調要因は「自分でも分からない」。ただ、FWとしてより得点を意識し、以前より「ゴール前でパワーを使うことにした」。結果が出ていることで精神的にもぶれがなくなったという。
「できていない部分も多いんですけど、今は結果が出ているので気にせず、前向きに考えています」。MF中村ら主力にけが人続出、もうひとつ波に乗り切れていない昨季J1王者を、高校、大学とも無名に近い“雑草”育ちながら伸び盛りのプロ3年目が支えている。 (内田修一)