今日は「人体の構造と機能(歯・口腔含む)」の分野についてまとめてみました!
国家試験では始めの方に出題されるので、手早く解いていい波に乗れるようにしておきましょう!
詳しい解説は問題の下にまとめたので、そちらもしっかり読んでみてくださいね!
人体の構造と機能について
解説
問題の解説です。
間違えたところだけじゃなく、悩んだ選択肢なども復習しておきましょう♪
外分泌腺と内分泌腺の両方の構造をもつのはどれか
答え:膵臓
分泌とは、細胞が特定の物質を合成し細胞外へ放出することをいい、分泌を主な機能とする腺細胞の集団を腺とよぶ。
外分泌腺では、腺房で産出された分泌物が導管を介して運ばれるのに対し、内分泌腺では、分泌物は周囲の毛細血管に放出され、血流によって運ばれる。
膵臓は、消化酵素を含む膵液を分泌する外分泌腺とインスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌する内分泌腺の両方の構造をもつ器官である。
副腎、甲状腺、下垂体は、ホルモンを分泌する内分泌腺である。
(第27回 午前2)
血糖値を低下させるのはどれか
答え:インスリン
内分泌腺から分泌されるホルモンの働きに関する問題。
インスリンはブドウ糖の細胞内への取り込みを促し、血糖値(血中ブドウ糖濃度)を低下させる。
また、インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるB細胞から分泌され、B細胞の破壊で起こるⅠ型糖尿病の治療に用いられる。
グルカゴンは膵臓のランゲルハンス島にあるA細胞から分泌され、血糖値を上昇させる。
アドレナリンは副腎髄質から分泌され、交感神経の活動と同様の働きをする。
サイロキシンは甲状腺から分泌され、全身の代謝を促進する。
(第27回 午前5)
線溶系で血栓を溶解するのはどれか
答え:プラスミン
線溶系とは、不溶性フィブリンを含む血栓をプラスミンの作用で溶かすことをいう。
一方、凝固系では、血液が異物に触れることから始まる内因性と、血管組織から組織液が出て始まる外因性の2つの系により形成されたトロンボプラスチンにより、プロトロンビンがトロンビンとなり、このトロンビンがフィブリノゲンを不溶性フィブリンに変化させて血栓をつくる。
このような血液凝固に関わるイオンとしてはカルシウムイオンが重要である。
カリクレインはタンパク分解酵素の一種で、血圧降下に関与する。
(第27回 午前7)
下顎骨の写真の矢印で示す孔から出る神経の役割はどれか
答え:下唇の感覚
下顎骨は下顎体と下顎枝で構成されており、写真の矢印は下顎体のオトガイ孔を示している。
下顎管を通る下歯槽神経、下歯槽動脈・静脈は、オトガイ孔から出るとオトガイ神経、オトガイ動脈・静脈と名前を変える。
オトガイ神経は、下唇部とオトガイ部の皮膚や粘膜の知覚を担う。
口輪筋の運動は、顔面神経の頬筋枝と下顎縁枝が支配する。
顎下腺は、顔面神経の刺激により、粘稠度の低い唾液を大量に分泌する。
下顎の歯と歯肉の感覚は、下顎神経が支配する。
(第27回 午前4)
この断面の名称はどれか
答え:矢状断面
図は頭頚部の断面の模式図である。
人体の方向を表現する場合、直立した状態で両足が正面を向き、両腕を体側に下げて手掌を前に向けた状態を解剖学的正位という。
解剖学的正位を基本として、身体を前後に貫く方向で左右に分ける面を矢状断面、地面に平行な面を水平断面、矢状断面に垂直な鉛直面を前頭断面という。
横断面は、一般的に細長い構造をその長軸方向に対して垂直に切断する面である。
問題の図は、頭頚部を前後に貫く方向の断面であるので、矢状断面である。
(第27回 午後1)
歯周組織の断面図を示す。付着上皮(接合上皮)は①~④のうちどれか
答え:④
図は歯と歯周組織の断面図で、矢印は歯肉を覆う上皮をさしている。
①は付着歯肉を覆う外縁上皮、②は遊離歯肉を覆う外縁上皮、③は歯肉溝上皮、④は付着上皮(接合上皮)を示している。
歯肉は、歯頸部を輪状に取り囲み可動性をもつ遊離歯肉、歯や歯槽骨に付着して可動性に乏しい付着歯肉、隣接歯間を埋める歯間乳頭に分けられる。
遊離歯肉の先端を歯肉縁とよび、歯肉縁から口腔前庭に面する側の上皮を外縁上皮、歯に面する側の上皮を内縁上皮という。
内縁上皮は歯肉溝上皮と付着上皮で構成されている。
(第27回 午後2)
下顎第一大臼歯の咬合面を模式図に示す。○は咬頭頂を示す。矢印で示すのはどれか。
答え:遠心舌側咬頭
下顎第一大臼歯の咬頭は5咬頭で、頬側に3個、舌側に2個の咬頭を備えている。
各咬頭の大きさは一様ではなく、近心頬側咬頭が最も大きく、舌側の2個の咬頭と遠心頬側咬頭が続き、遠心咬頭は最も小さい。
外形では、頬側の2角は鋭角的で舌側の2角が鈍角的である。
咬頭と外形の特徴から、矢印は下顎第一大臼歯の遠心舌側咬頭である。
(第27回 午後3)
骨格筋細胞の筋小胞体から放出されるのはどれか
答え:カルシウムイオン
筋収縮のメカニズム(興奮収縮連関)について順を追って説明する。
神経筋接合部で筋表面膜の興奮が起こると、この興奮が内部膜系を介して筋小胞体まで伝わる。
すると筋小胞体に貯蔵されていたカルシウムイオンが骨格筋細胞内に放出される。
細胞内に放出されたカルシウムイオンとアクチンフィラメント上のトロポニンが結合すると、ATPを使ってアクチンフィラメントとミオシンフィラメントの滑り込みによって筋が収縮すると考えられている。
(第27回 午後5)
象牙質に多く含まれるコラーゲンはどれか
答え:Ⅰ型
象牙質の組成は約70%が無機質で、約20%が有機質、残りの約10%が水である。
エナメル質は95%を無機質が占め、残り5%が有機質と水であり
コラーゲンは存在しない。
コラーゲンは結合組織の主成分で、特に皮膚、骨、腱、軟骨、歯などの主な線維成分となる。
分子構造の違いで20種以上に分類され、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅴ型は線維形成コラーゲンである。
Ⅰ型コラーゲンは、皮膚、骨、腱、象牙質、セメント質の有機主成分である。
Ⅱ型コラーゲンは軟骨の主成分である。
(第27回 午後6)
開口反射で正しいのはどれか
答え:閉口筋が抑制される
閉口反射は、顔面皮膚、口腔粘膜、歯などに痛み刺激を与えると起こり、両側性に開口筋の興奮と閉口筋の抑制を引き起こし、一過性の開口が起こる。
受容器は三叉神経領域に存在する自由神経終末であり、三叉神経節に細胞体をもつ一次感覚神経により、脳幹の三叉神経感覚複合核に情報が伝えられる。
その後、三叉神経運動核の運動ニューロンに情報が伝えられる。
つまり、反射経路には複数のシナプスが存在するので単シナプス反射ではない。
(第27回 午後7)