【スポーツ】[フィギュア]紀平、16歳でGP初出場V!2018年11月11日 紙面から
◇GPシリーズ第4戦 NHK杯<第2日>▽10日▽広島県立総合体育館▽男女フリーほか 衝撃のデビュー戦Vだ。女子はGPシリーズ初出場の紀平梨花(16)=関大KFSC=がショートプログラム(SP)5位からフリー1位の154・72点の合計224・31点で逆転優勝を飾った。GPシリーズ初出場での優勝は日本勢初。SP2位の宮原知子(20)=関大=はフリー2位の143・39点の合計219・47点で2位。男子は平昌五輪銀メダリストでSP1位の宇野昌磨(20)=トヨタ自動車、中京大=が、フリーでもトップの183・96点の合計276・45点でGPシリーズ2連勝。宇野と宮原はともにGPファイナル(12月6~8日・バンクーバー)進出を決めた。 真央ちゃんにもできなかった偉業を、16歳の新星がやってのけた。紀平は大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2本組み込んだフリーで全てのジャンプに成功。浅田真央、宇野昌磨らの「初出場2位」を超える優勝を大逆転でもぎとる演技に、思わずガッツポーズが飛び出した。 「自分のほぼ最高の演技ができた。まだ信じられない。あんなにも心からうれしい気持ちになったのは初めて」 冒頭のトリプルアクセル-3回転トーループの連続ジャンプできれいに着氷。最大の難関を越えると、後は地球の誕生をテーマにした「ビューティフル・ストーム」の壮大な曲に乗った。技術点は唯一の80点超えとなる87・17点の高得点。トリプルアクセルの転倒によるSPでの出遅れがありながらも、合計点は世界女王のザギトワ(ロシア)が9月のネーベルホルン杯で記録したルール改正後の世界最高238・43点に14・12点差と迫る世界2位。伝家の宝刀がさく裂したことで、強敵ロシア勢とも戦えることを証明した。 今大会が開催された広島は浜田美栄コーチ(59)の母親の故郷。開幕前日には浜田コーチに連れられ、原爆で13歳で亡くなった浜田コーチの伯母が眠るお墓参りに行き、こう諭された。「好きなことをやり続けられる世の中に生まれたんだから、ベストを尽くそう」。この言葉を素直に受け止め、気持ちが弱くなる自分を追い出すために植え付けたのは「闘争心」。演技直前には笑顔は消え、これまでにない集中力でリンクに立った。 「さらに上を目指すことを大事に、次の試合でもしっかり気を抜かずに集中して頑張りたい」。幼少時からあこがれている浅田真央はGPシリーズのデビュー戦は2位も、2戦目で優勝すると、一気にGPファイナルも制した。トリプルアクセルの後継者の次戦は2週間後のフランス杯。真央ちゃんと同じように世界の頂点へ突き進む。 (谷大平)
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