19日、OPPO JapanはSIMフリースマホのフラッグシップモデル「OPPO Find X」の発表会を開催しました。
Find Xでは、カメラがスライドして飛び出すという特徴的なギミックを取り入れることで、"ノッチ"がない全面狭額縁を採用しています。
発表会の終了後、囲み取材やグループインタビューが実施され、OPPO Japan代表の鄧宇辰(トウ・ウシン)氏のほか、OPPOの幹部がFind Xや今後の展開に関して語りました。
鄧氏によると、5万円を超えるSIMフリースマホは3%以下しか売れていないとのこと。その市場に税抜11万1880円という高額なフラッグシップモデルを投入する意図は。そして今後の新機種の展開はどうなるのか。注目の発言を一問一答形式でまとめました。
以下では囲み取材とグループインタビューで語られた内容を、トピック別に整理して紹介します。質問に答えたのは、OPPO Japanの鄧宇辰代表、営業本部 商品企画部 部長の李毅(り・たけし)氏、OPPO 海外市場プロダクトディレクターの党壮麗(トウ・ソウレイ)氏の3名です。
SIMフリーの高額モデルは「3%」しか売れていない それでもFind Xを投入する狙い──OPPO幹部が語る
FeliCa非搭載の理由は
Find Xを投入する狙い
――「OPPO Find X」は、11万8000円とSIMフリースマートフォンとしては高価格だ。どのような意図を持って投入したのか。鄧氏:日本の消費者の方にとって、これまでのOPPOは「コストパフォーマンスに優れたブランドだ」というイメージがあったかもしれません。
OPPOが参入している日本のSIMフリー市場は、主力となる価格帯は3万円台と、コストパフォーマンスを重視する市場であることは確かです。
こう話すと、みなさんは「OPPOがリアリストになった」と思われるかもしれません。しかし、ブランドの理念に反してはいないのです。
これまでのOPPOは低価格なスマートフォンを中心にラインナップをそろえてきました。それは日本の消費者のニーズに応えてのものです。
しかし、OPPOは安いだけのブランドではありません。日本という市場でブランドを確立していくためには、ハイエンドモデルも投入していかなければならないのです。日本のお客様に実際どのくらい手に取っていただけるかはわかりませんが、OPPOが目指す「アートとテクノロジーの融合」を体現したスマートフォン「Find X」をお届けしたいと思い、今回の発表会に至りました。
――ビジネス面では、10万円越えのSIMフリースマホは厳しいのではないか。出荷数は相当少なくなりそうだが、なぜ投入できるのか。
鄧氏:おっしゃるとおり、SIMフリーで5万を超えたものとなると、使っていただく方も、おそらく全体の3%ほどにしかおらず、ましてや10万円超えるともなりますと、ますます少なく、私どもも数字で把握していほどになります
ただし、OPPOの日本展開において、ブランドイメージの確立する上でも、独特な性質を持つフラッグシップをお届けすることで、先進的な製品を求める日本の消費者の声にお応えすることは、やはり価値があるという風に考えています。
――日本の消費者へメッセージを。
今回のFind Xは高価格ですが、私たちの理念をもっとも追求した製品です。この製品を投入することではじめて、OPPOというブランド全体のイメージを持っていただけるものだと思っています。
Find Xの機能について
――前回発表した「R15 Pro」はおサイフケータイ(Felica)をサポートしていたが、Find Xでは見送っている。技術的に難しかったのか。鄧氏:今回のモデルは構造が複雑なため、今回は取り入れていませんが、技術的には実装できます。
李氏:Find Xでおサイフケータイを実装しようとすると開発の期間が長くかかります。日本の消費者にも早く紹介したいと考えていたため、今回は割愛させていただきました。
――今後、Find Xのおサイフケータイ対応版などは検討しているか。
李氏:OPPO Japanの社内では、お財布に優しく防水・Felica対応のスマートフォンを導入できないかと検討し、R15 Proを投入しています。
一方、Find Xは、SIMフリーで10万円を超える価格帯でもあります。技術的には対応可能ですが、新たに基盤を設計しなおす必要があり、より高価になってしまいます。そのため、Felica対応については今回は見合わせています。
――顔認証について、iPhone XSシリーズでも搭載されているが、AppleのFace IDと技術的に違いはあるのか。
党氏:確かに、3D技術や、ドットプロジェクターを使っている点では似ているようにも見えるかもしれませんが、本質的な違いがあると考えています。
Find Xの3D顔認証では、ドット形状のライトを使うことで、顔の1万5000箇所に分散してスキャンしています。分散しています。そして顔認証に使うハードウェアがガラス製でないのもポイントです。もし強い衝撃が加わって壊れてしまった際にも、散らばって周りの人を傷けてしまうなどといった事故を防げます。
――カメラにギミックがあるFind Xでは「落下を検知して自動で格納する機能がある」と紹介されたが、その他に安全のための配慮はあるか。
李氏:部材レベルでは、コーニング社の「ゴリラガラス」を採用し、剛性を確保しています。そして、出荷時の品質検査では、全ロットでかならずサンプルを抽出して実施しており、一般的な使い方では問題がないことを確認しています。
――飛び出すカメラ機構があるFind Xでは、ケースを作りづらいように思えるが、何か対策を考えているのか。
李氏:機構に可動部があるとケースをつけづらいのは事実ですが、上部をふさがない形状にすれば動作には支障がありません。製品のパッケージには。クリアケースを同梱していますし、今後いろいろなケースメーカーさんと協力してラインナップを増やせればと考えています。
――独自UI「Color OS」は日本語化など、ローカライズがこなれていない印象があったが、日本語対応は進んでいるのか。
鄧氏:日本のユーザーの使用習慣を学んで、順次改善を進めていきます。たとえば電話帳は改善のポイントになります。取扱説明書も日本の業者さんに協力して作成を進めています。今後少しずつ、商品のことをより丁寧に説明できるよう務めていきます。
もちろん、アルゴリズムもiPhoneと違うものを独自で開発しています。今後もソフトウエアではブラッシュアップを加えていきます。
――前回のR15 Proの発表会では、カスタマーサポートについて「次回詳しく紹介する」と語っていたが、今回の発表では触れられなかった。
鄧氏:前回、新しいシリーズを出していくにあたり、そのシリーズ全体に関してのカスタマーサポートについて、新しい展開があると発表しました。Find Xもそのシリーズのラインナップの1つとなっています。
今回、お話する機会を設けるつもりでしたが、間に合いませんでした。今後改めてお話したいと考えています。
今年中に数機種発表?
――前回の「OPPO R15 Pro」の発表会では「今年中に2機種出す」と話していが、今回発表されたのはFind Xの1機種のみ。今年中にもう1機種発表予定があるのか。
党氏:1つだけではないかもしれません。
――あと2~3カ月しかないが。
鄧氏:毎月私たちがOPPOの製品を発表したら、みなさんは多いと感じないでしょうか。大丈夫ですか(笑)。
現状の認識
――日本市場への参入から数か月になるが、手応えはあるか。
鄧氏:参入してみて確かに、日本というのは独特な市場だと感じます。消費者が製品へ要求されるる水準、販売パートナーが要求される水準、いずれも非常に高いと感じています。
その高い要求水準に応えるため、OPPOとしても、これまで模索を続けながら対応してきた。ミドルレンジの「OPPO R11」から初めて、今回でローエンドからハイエンドまですべてのラインナップを揃えることができました。
――日本での発売が決まった「Find X」についての反響、はどう感じてるか。
鄧氏:消費者の方、メディアの方、両方から大きな反響をいただいています。今までになかったスタイルを実現したことがこの反響につながっていると感じます。
量販店やMVNOなどの販売パートナーさんからは「非常に独特で、今までにないデザインだ」といった驚きの声をいただいています。非常に素晴らしいと言ってくださっていますね。
――Find Xの海外での販売動向はどうか。
鄧氏:まず、グローバルでの販売状況は、私どもの予想をはるかに超えて推移しています。サプライヤーさんからの引き合いが強く、製造が追いついていない状況です。
今まで似たような製品が多く登場していた中で、「新しいものを使いたい」と考える一定数のお客様に刺さったのだと思います。
OPPOには新製品を長いお待ちいただき、継続してお使いいただいているようなファンが世界中にいます。これまでどの会社のスマートフォンを使っていたのかは私たちにとって重要ではありません。「アートとテクノロジーの融合」というコンセプトを体現したFind Xを多くのお客様の手に届けていきたいと考えています。
――AIによるビューティー機能を特徴の1つとしているが、日本市場で、女性ユーザーからの反応はあるか。
李氏:特に「R15 Pro」の発売以降、ビューティー機能には「ワンボタンできれいに撮れて気楽」という声をSNSなどでいただいています。ユーザー比率ではまだまだ少ないですが、女性のお客様も徐々に増えている状況です。
――8月に発売した「R15 Pro」の販売動向は。
鄧氏:かなりいい感じですよ。SIMフリーの中でもハイエンド寄りですが、防水やFeliCaなどをサポートしていることから、非常にいいものだと受け入れられています。
――R15 Proの発表会では大手キャリアでの販売にも意欲を示していたが期待、実現の見込みはあるか。
鄧氏:私たちが大手キャリアに対してできることは、日本市場への「誠意を示す」ということにつきます。継続的に製品を投入すること、そして製品開発へ真面目に取り組むことが、唯一できることです。
R15 Proでは、FeliCaへの対応という形で、誠意を示すことができたと考えています。
――日本での販路拡大についてどのように考えているか。
鄧氏:消費者が製品に触れる上では、手に取りやすいことが重要と考えています。もちろん、販路が広いのに越したことはありません。とはいえ製品を店に並べるのか決めるのは販売パートナーになりますので、OPPOとしては競争力がある製品を何度も市場に投入し、パートナーさんへ魅力を伝えていきたいと考えています。そして最終的に、消費者が気軽に手に取れる環境を実現させてればと思います。
――MVNOへの販路拡大は。
鄧氏:日本のSIMフリースマホの大部分は、MVNOのSIMとセットで売られています。この販路は我々にとしても欠かすことができない重要なものです。一方で、MVNOさんにもそれぞれの戦略があります。Find Xでは販路として、MVNO大手の楽天モバイル、IIJmioとの間でパートナーシップを結びました。
繰り返しになりますが、販路拡大の最終目的は、どこで住んでいる方でも、どのような製品を使う習慣があったとしても、OPPOの製品を取っていただけるような状況を作ることです。
5G対応スマホを来年投入
――プレゼンテーションの中で、5Gに対応するスマートフォンの開発を進めていると言及があったが、どういった製品になるのか。鄧氏:OPPOは5G対応のスマートフォンを、一番最初に発売するメーカーのうちの1社となるでしょう。発表の時期は今のところ確定していませんが、来年、ヨーロッパで開催される大きなイベントにご期待ください。
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――R11sの発表会の際に、横浜にR&D(研究開発)の拠点を開設するという発表もあったが、その後の進展は。
李氏:OPPO Japanでも商品開発や評価を行っています。研究開発拠点では現在の取り組みを強化する形で、年末の開設を予定しています。
また、前回の発表会で言及した横浜の研究所では、コンテンツクリエイティブ、イメージング(画像処理)、半導体に関する技術研究の拠点として、今後オープンする予定です。