大事な人を守る為に。(最終話)
「ご、50万?」
シーファさんがシャーロンさんの言葉を反芻するように言うと出入り口から顔を出し外を見る。
「あ、あり得ないわ」
「どうしたんだシーファさん」
外を見たシーファさんが体を震わせ青い顔をして戻ってきた。そして震えながら言うゴブリンキングがいると。
だけどその発言を彼女は取り下げる。あいつはもうゴブリンキングじゃないと。
「え? ゴブリンキングじゃない?」
「そう、あいつはゴブリンキングが更に進化した魔神ゴブリン・グリーディ。ゴブリンキングを越えた存在。あんなのはもうゴブリンじゃない」
S級冒険者がここまで怯えるのだ。その実力は折り紙つきだ。
「しかしなぜ攻めてこないんでしょう」
レオナが外を見て訝しむ。小さいゴブリンがギャンギャン騒いでるだけで大型のゴブリンはまるで動く気配がないと言う。
「たぶん遊んでいるのでしょう。あいつはそう言うやつです」
すぐに攻めてこないなら三人の防具を整えよう。裸のシーファさんやサラさんシャーロンさんの防具を製作し三人に渡した。
その鎧は皮鎧で俊敏性や防御力等が格段位上がっているものだ。特にシーファさんは裸だ防具がないのは死にに行くようなものだ。武器はゴブリンナイトのブロードソードを研いで切れ味+2をつけた。念の為に皆の武器も研ぎ直した。
鍛冶場があれば武器を作れるんだが。まあ無い物ねだりをしても仕方ない。今やれる最善をつくそう。
「ケンタさん、さっきから私のことをさん付けで呼んでるけど、呼び捨てで良いですからね?」
シーファが年下に敬語はおかしいと呼び捨てを要求する。俺は初対面なら5才児相手でも敬語で話す礼儀正しい男だ。まあ確かに俺の娘になるのださん付けはおかしいか。
良いだろう呼び捨てで呼ばれて顔を真っ赤にするが良い。
「シーファ」
「はい、良くできました」
シーファはニコリと笑うと俺の頭を撫でる。なにこの可愛い生き物。今日から俺の娘です。そして俺が顔真っ赤です。エロい意味で。
この中でシーファが一番バブみを感じる。ふむ娘より俺の母になれるかもしれない
「しかし、これじゃ外に出れないわね」
サラがそう言うと剣を肩に担ぐ。その姿はまるで狂戦士や蛮族の戦士を彷彿とさせる。
「私のアローレインじゃダメでしょうか?」
「アローレインじゃ良いところ1000匹が限界だね、とても50万の敵を相手にはできない」
「手詰まりですか」
サラは自分の魔剣を肩から下ろすと、舐めるように魔剣を見る。エアーストラッシュでは数匹単位しか始末できないから更に悪い。だけど戦いたいという気持ちが俺にも伝わってくる。サラさんはヤバイ娘だったんだね。
サラさん的には呪いを解くためにボスを倒しておきたいところだろう。そうすればまた冒険者に戻れるんだ戦いたくないわけがない。
なら一番生存率が高い俺が行くべきだな。
「道は俺が開くよ」
「え、ケンタさんなんとかできるんですか?」
レオナが心配そうに俺を見る。心配そうにするレオナの頭を撫でると、頭の中にゴブリンの声が響き渡った。
『愚かなる人族よエルフの娘を差し出せば命は助けてやってもよいぞ』
直接頭の中に念思を飛ばしてくるとはやるじゃないかゴブリンの癖に。
「私を差し出してください」
シャーロンさんが自己犠牲の精神からか自分を生け贄にと申し出る。
「何言ってるのシャーロン。あなたはまだ若いのだから自分が生き残ることを考えなさい」
シーファがシャーロンさんをまだ若いと言う。あれ?子供冒険者のシーファが13歳だろ、その子に若いと言われるシャーロンさんは何歳なんだ?
「シャーロンさんって何歳なんですか?」
「私は12歳です」
は?身長は170cm台で、こんなバインバインの娘が12歳?
「この子もシーファと同じで天才なのよ」
サラさんは平然とそう言うが最初に説明して欲しかったと思う。
「多分、巫女様はこうなることがわかっていてわたしを寄越したのだと思います。だから――」
「そんなのダメに決まってるだろ! シャーロンも俺の家族だ。だから家族を犠牲になんてできない」
「かぞく……でも」
「でもじゃない。俺を信じろ。絶対にみんなで帰るんだ」
家族を犠牲にするなんて俺にはできない。俺にとってこの世界の家族は世界の存続より大事なのだ。と言っても世界がなくなれば彼女たちも死ぬ。ならその元凶をぶっ殺すけどね。
「シャーロン、ケンタを信じましょう」
シーファがシャーロンの肩を叩いて俺を信じようという。信じるものは救われる、ネコと和解せよ。
「ケンタさん! し、死なないでくださいね」
レオナが涙目で震えながら俺を見る。あの洞窟の時の恐怖がよみがえったのだろう。
「ケンタ、あなたがいかないとダメです?」
クニャラが珍しく自分の感情を
「ああ、俺にしかできない」
俺は強い言葉で言った。もう俺が行くしかないのだ止めても無駄だと言う強い意思で。
「分かったです。でもちゃんと帰ってくるです。その時にケンタに言いたいことがあるです」
何を言われるんだろう。おじいちゃん年寄りなんだからあんまりいじめないでね? まあ、俺がワガママをするのだ怒りたいのだろう。帰ったら甘んじて怒られることにするよ。
「じゃあ、俺が良いと言うまで出てきちゃダメだぞ」
皆はなにも言わず頭を下げて返事をする。俺は手を振り洞窟から外へとでた。
『人よ、一人で出てくるとは豪気よな。その心意気に免じてチャンスをやろう』
「その前に聞きたい、先程の巨大なゴブリンはゴブリンキングではないのか」
「愚か者が、あやつは我ら四天王最弱のゴブリンジェネラルよ」
あのサラさんが倒したゴブリンと同じサイズのゴブリンが俺を煽るように馬鹿にする。ゴブリンの癖に四天王とかあるのかよ。
「でも、日本には四季があるから……」
俺がそう言うと人語がわかるゴブリン達はポカーンとして俺を見る。これだからギャグを解さない猿頭は始末が悪い。
『では四天王残りの三人に勝って見せよ。さすれば貴様の命助けてやろう』
「俺の命だけか?」
『そうだ、貴様の命だけだ』
「ならお断りだね。お前を殺して俺たちはみんなで帰るんだからよ」
俺のその言葉に怒りを隠すことができないゴブリン・グリーディは大きくタメ息を吐くと俺に興味をなくした。
『ふん、余興を楽しもうと思ったがもうよいわ。殺せ』
その言葉にゴブリン達が興奮して武器を振り回して歓声をあげる。ゴブリンナイトやら上位のゴブリンもいる。そして四天王の残りか。
四天王の三人が俺の方に悠々と歩み寄る。攻撃されても勝てる自信があるのだろう。なめられたものだ。
「残念だったな。お前らの人生ここで終わりだ」
俺がそう言うとゴブリンジェネラル建ちはニヤリと笑って馬鹿にする。
「なんだと、たかだか人がこの人数を相手に勝てると思っているのか。あまりにバカなことを言うものだから笑いすらも出んぞ」
「そうか? なら死ね”
俺がそう唱えると剣や槍、槌など様々な武器が現れゴブリン達を
ただこの技は一度解放するとログを失う。つまり、また一から貯め直さないといけないのが難点だ。はじめて使ったけど予想以上にすごい。まるで針山地獄だな。
「しかし、これだけの魔物を倒してもレベル上がんないとか詐欺だろ」
俺は自分の瞳に写るレベル2の文字を見ながら悪態をつく。
「みんな終わったよ。出てきて良いぞ」
俺の言葉に皆は恐る恐る顔を覗かせる。
「……なにこれ」
みんなが剣や槍に貫かれ槌に押し潰されたゴブリン達を見た目を白黒させている」
「この剣はすごい剣ですね」
ただ一人何事にも動じないシーファが一本の聖剣を取ろうとした瞬間、すべての武器が消え去った。後に残るのはゴブリン達の死体の山。四天王と言っていた連中も地面に情けなく転がる。
あの超弩級のゴブリンも、終わったこれでサラさんの呪いも解除されたはずだ。俺はサラさんの足をなめ回すように見た。エロい! だけど同時に驚愕した。まだ呪いが解除されていないことに。
『”
後ろを振り向くまでもない、あいつの攻撃だ。多分シャーロンさん以外の者達を狙っている。振り向いている時間など無い。
「
無数の盾が俺たちを守るように現れるその数は数千、明らかに武器より少ない。盾は製作スキルが簡単なせいで、それほど数を作っていないのが原因だ。
俺は現れる盾を次々に持ち替えやつへと近づいていった。
ゴブリン・グリーディは魔法発動中は動けないようで、俺は光に食われる盾を次々に変え前へ前へと進んでいった。
ゴブリン・グリーディの目の前に立ったとき、新たな盾の供給が終わり左腕が光に食われた。おれはツルハシでやつの頭を攻撃すると連続攻撃が入り東部が粉砕されなくなった。
魔法発動中で膠着していたおかげで、逃げることもできなく俺の攻撃を直で受けた。動けていたら俺の攻撃は当たらなかっただろう。
何より盾がもって良かった。あと一歩遅かったら光に食われて死んでたぞ。
俺はみんなに手をあげようと振り向こうとすると、破壊された頭部がまるで音をあげるように急速に回復し出した。
「こいつ回復持ちかよ」
おれは投げ捨てるようにそう言うと。更に頭部を攻撃した。しかし回復速度がダメージを与えるよりも上回り出す。回復能力が成長しているのだ。
「
俺の左手が急速に回復する。これは回復薬(極)の効果だ今までに何個作ったけ? そんなに作った記憶はない。なら躊躇などしてられない。
「みんな逃げろ! 俺が押さえてる間に逃げるんだ」
おれはそう叫ぶしかなかった。こいつは並みの魔物じゃない生産者の俺が倒そうなどと思ったのが間違いだったのだ。だけど俺には守らなきゃいけない人たちがいる。
大切な家族が……。
「イヤです! ケンタさん約束したじゃないですか一緒に帰るって」
レオナが俺に駆け寄ろうとするが、サラさんに止められてこちらに来ることができない。
「ああ、帰るよ。これから最強の技を使うから、お前達がいたら使えないんだ。だから逃げろ」
「嘘ですよね、ケンタさん生産者じゃないですか。最強の技なんて」
「ケンタ本当に帰ってくるです?」
「当たり前だろ俺の変える場所はサバラのあの家だけだ」
「分かったです、先に行ってるです」
「いやよ! わたしはここに残る」
首をイヤイヤと振りサラさんを振り払おうとする。鎧の効果かサラさんが両手で羽交い締めをしていても前に引きずられている。
「
クニャラがレオナを魔法で寝かせる。闇魔法の
「ありがとうクニャラ」
「良いのです、帰ってこなかったら私は殺されるです」
確かにあの状態なら寝かせたクニャラは相当レオナに怒られるだろうな。
「そんなことさせられないな。必ず帰るよ」
「ハイです」
クニャラが笑顔で元気よく俺に返事をする。守りたいこの笑顔。本当に……。
「ケンタ、結界の出口で待ってるから」
サラがそう叫ぶ。
「ケンタさんわたしに恩をちゃんと返させてくださいね」
シーファが鶴の恩返しよろしく強制恩返しを申し出る。
「ケンタさん私はあなたのことが好きでした。必ず帰ってきてください」
シャーロンも今日から家族だ。その顔を曇らせたくない。俺はサムズアップしてみんなと別れた。
『別れは済んだか人よ』
もう、俺の攻撃はゴブリンを止めることができなくなっていた。ダメージは通るが一瞬で回復してしまうのだ。
「おい、まだ寝てろよ」
『ふふふ、まさか我にまだ成長の余地があったとはな。感謝するぞ人よ』
「ああ、感謝しなくて良いぞお前はここで死ぬんだから」
俺のその言葉にゴブリン・グリーディは大喜びをする。娯楽が無さすぎてくるったのかこいつ。
『フハハハ言いよるわ小わっぱが、ならば我はこの拳で貴様をほふってやろうぞ』
そう言うとゼクスなど及ばない程のスピードのパンチを俺に食らわせる。その瞬間俺の腕が吹き飛んだ。しかしそのダメージは一瞬でなおる。回復薬(極)は伊達じゃない。
「
筋力が格段に上がり、俊敏性も上がったそのお陰で奴の攻撃が見えるようになった。
だが、ゴブリン・グリーディへの攻撃は逆効果だ。奴の能力を向上させるだけで倒すことはできない。できるだけ攻撃をしないで時間を稼がなければ。
だがそんな俺の考えを見抜いたのか、フ~ッと息を吐くと指を上空に向けた。
『興ざめだな人よ、時間稼ぎをするようならあの女共を殺すぞ』
「ここから殺せる気かよ」
『殺せないと思うてか?』
俺の考えを読まれていた。ならば、もう攻撃しするしかない。少しでも時間を稼ぐために。
ゴブリンはわざと俺の攻撃を頭以外の場所で受け回復を促す。その都度回復力が上がっていく。
数分後、俺の攻撃ではゴブリン・グリーディは瞬時に傷を治ってしまうまでに進化した。
『さて、あやつらは我が子を生む嫁だ逃がすわけにはいかんな。これで終わりにすることとしよう』
「ひとつ聞かせてくれよ仲間は今結界の側なのか?」
『そうだ、逃がすわけにはいかないのでここでお主の命を終わらせる』
なるほど、結界のそばまでたどり着いたか。なら、もうあれが使えるな。
『では消え去るが良い人よ、我を強くしてくれて礼を言おう』
「礼ならいらんぞ、お前はここで死ぬんだから」
俺の言葉でゴブリンはニヤリと笑うが、みんなが逃げた方を見ると腕を振り上げ闇の球を作り出す。
『死ぬがよい』
「ああ、一緒に逝こうぜ”
その瞬間、奴の右腕が吹き飛ぶ、しかしゴブリン・グリーディは余裕の表情である。一瞬で傷はなおるからだろう。だが残念だったな、その傷は治ることがない。
最上位透明爆弾がゴブリンを襲う。すべての爆弾がゴブリンの四肢を吹き飛ばし身動きできないようにする。
『ハハハ、このくらいの傷すぐに回復してやろう』
回復しないことに気がつかないのか、ゴブリン・グリーディはまだ大口を叩く。
「悪いがその爆薬はしばらく回復不可能になるんだ。残念だったな」
『なっ、だ、だが今のでもう終わりだろう、これ以上の攻撃できるのか? ん?』
「なんだお前は頭が悪いだけじゃなく目も悪いのか? 俺達の周りにある爆弾が見えないのか?」
山積みにされた半透明の爆弾薬を見てゴブリンははじめて驚愕の表情を浮かべる。 今まで作った爆弾の数は5億個、それが一気に解放されるのだ、俺の逃げ場すらない。 この技は自爆技だとアナウンスされていた。だからこそ今使うんだ。
そして、この爆弾は時限式だ。俺は指を折って数を数える。
「5」
「4」
「3」
「2」
「1」
「さようならだゴブリン」
「やめろぉぉぉぉお!!!」
白い閃光が俺たちを襲う。一瞬だ痛みはない。
こんな世界だけど家族ができて俺は幸せだった。慕ってくれるやつがいて嬉しかった。
俺の身体が爆発で吹き飛ぶ。
ごめん、みんな……。約束守れないや。
◆◇◆◇◆
結界の出口を目指す少女達の後ろで爆発音が響く。少女達が後ろを振り向くと大きな、とても大きな赤い炎の球体が見えた。
その時サラの足の花嫁の呪印が消え去った。それはつまりケンタがゴブリン・グリーディを倒したと言う証であり。あの炎の球体の中にケンタがいるということなのだ。 サラはクニャラとシャーロンを抱えるとレオナを抱えるシーファに結界の出口に飛び込めと叫んだ。
二人は早かった元S級と言っても並ぶものがない双璧と言われた二人だ、その動きは現役のシャーロンを上回る。
結界の外に出るとシーファとサラは岩影に隠れた。
「どうしたのサラ」
「私の花嫁の呪印が消えた」
「それじゃ!」
その言葉が紡がれる前に雷が落ちたような轟音が鳴り響く。それは地面を揺らし結界を揺さぶる。
「結界が壊れる!」
シーファのその言葉と共に結界にヒビが入り弾けとんだ。熱い熱風が少女達を襲う。
どのくらい経っただろうか熱い熱風が止んで少女達は結界内へと歩を進める。結界内の木々はすべて炭化しており生き物はすべて死滅していた。
「ケンタ……」
サラから飛び降りるとクニャラは戦いがあった地に向かう。熱風が無くなったとはいえ、空気はまだチリチリと肌を焼く。クニャラはそんなこともお構いなしに、前へ前へと進むケンタを迎えにいくために。
ほどなくクニャラは爆心地に着く、そこはまるで隕石が落ちたようにクレーターができており、何者も存在することができないような状態だった。
「ケンタ……」
絶望のあまりクニャラはその場に腰を落とし爆心地だけをずっと見つめる。
そんなクニャラの瞳に赤い光が反射する。クレーターの中心で赤色に光る物があった。それは見覚えのあるものだった。大事なものだった。クニャラはクレーターの中心に飛び降りる。肌を焼きクニャラは火傷をするがそんなことは気にしていられない。あそこにケンタがいるケンタがいるのと進むクニャラの皮膚は焼けただれていく。
中心地についたクニャラはその指輪を拾う。その指輪は誰の指にも繋がってはおらず。高温で溶けて形を変えてはいるが見覚えのある指輪だった。家族の証しである赤い指輪だった。赤い指輪だけだった。
第一部 完
「ここにブクマ10000があじゃろ?」
( ^ω^)
⊃ ⊂
「ないか……」
( ´・ω・`)
⊃ ⊂
「ここにブクマ1000があるじゃろ?」
( ^ω^)
⊃ ⊂
「ないか……」
( ´・ω・`)
⊃ ⊂
「つまり最終回なんじゃ」
(´;ω;`)
⊃最終回⊂
これはクニャラ達のいる国から遥かに遠い国の数ヵ月後の話である。
そこに一人の男と一人の少女がいた。その男は初老の中年で目立つ黒髪をしていた。その少女は黒髪で額に小さい角が二本生えていた。
「あるじ様、あるじ様」
少女はトコトコと男の後を追いかける。少女の歩幅はあまりあるようには見えないが男に遅れることはない。
「いい加減あるじ様ってやめてくれないか?」
男は何度言ってもあるじ呼びをやめない少女に辟易していた。まるで少女趣味があるおっさんみたいじゃないかと。
「ですが、あるじ様の名前が分からないではあるじ様と言うしかないでござる」
「多分ここに書いてある字が俺の名前だと思うんだけど見たことも無い字なんだよな」
男は記憶喪失で目に写る文字が読めなくなってしまい、自分の名すらも忘れてしまったのだ。
だが男はなげかない、そのうち戻るだろうと楽観視するのだ。
少女は男をあるじと慕っているのであまり詮索することもない。
「それで南に行けば良いのかい?」
「そうでござる、それが運命でござる。でもあるじは北に行きたいのでござろう?」
「そうだね北には待ってる人と俺の家があるような気がするんだ」
「良いのでござるか?」
「仕方ないさ、運命なんだろ?」
少女はコクリと頷き男の裾を引っ張る。
「じゃ行こうかモミジ」
「ハイでござる」
男と少女は南へ向かう。運命に立ち向かうために。例えその道が血に濡れていようとも。
◆あとがき
短い間でしたが読んでいただきありがとうございました。あまりブクマが伸びませんでしたのでここで最終回とさせていただきます。仮にブクマが1000越えるようなら続きを書かせていただきます。ないか……。
それでは失礼致します。
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