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安倍政権がもう3年続くと日本はどうなるか

 事実上の首相選びとなる9月の自民党総裁選は、党内反主流派の立場から安倍政権を批判してきた石破茂氏が8月10日に出馬表明をしたものの、自民党の党内力学で既に勝敗は決したかのような観測が大勢を占めている。

 確かに、首相、あるいは自民党の総裁が持つ人事権やその他の権限は絶大だ。そんな絶対権力者に下手に挑んで負けようものなら、その後の人事で冷遇されるばかりか、この先、どのような災いが身の上に降ってくるかもわからない。政治家でなくとも、長いものに巻かれたくなる誘惑はわからなくはない。

 しかし、仮に党内力学や永田町の政治力学がそういうものだったとしても、市場や国際社会はそんなことにはお構いなしで、日本を巻き込んでいく。また、市民生活も永田町の論理に沿って回っているわけではない。

 野党の自爆にも助けられながら、アベノミクスを旗印にここまで長期政権を築いてきた安倍政権だが、日銀の「異次元緩和」による景気誘導や株、国債の買い支えにも限界が来ていることは明らかだ。日銀の政策決定会合を受けた7月31日の黒田東彦日銀総裁の会見の後も、債権市場は乱高下といってもいいような激しい動きを見せ、市場のアベノミクスへの評価が揺らいでいることを印象づけた。

 経済学者の金子勝氏は、2020年の東京五輪の前にアベノミクスのツケが回ってくる可能性が高いと指摘する。現時点では2020年の五輪に向けて、公共事業を始めとする活発な経済活動が行われているが、人口が減り続け高齢化も進む日本で、五輪後に大きな需要拡大が見込める要素は見当たらない。土地でも株でも、五輪後に落ちると分かっていれば、その前に売っておきたいと考えるのが投資家の心理だと、金子氏は語る。

 経済面での「アベノリスク」に加え、安倍政権がもう3年続けば、森友・加計問題で露呈した日本政府のガバナンスの機能不全も、一層進むだろう。官邸官僚の専横は一層進み、官邸に人事を握られた霞ヶ関全体で忖度政治が拡がることは避けられそうにない。

 かつてのように政権が一年ごとに目まぐるしく変わるようでは、しっかりと腰を据えた政策が実行できないのは事実だが、政権が長期化すれば、権力は必ず腐敗し、民主主義の根幹が蝕まれていく。特に現在の日本は「政治改革」の名の下に意図的に首相官邸に権限を集中させてきた経緯がある。権限を集中させたのはいいが、それに見合ったチェック機能を整備してこなかったことのツケが、ここに来てもろに回ってきている。

 もし安倍政権がもう3年続いた場合に、日本に何が起きるかを金子氏と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。

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