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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」
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印刷2018/08/02 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」


著者近影
 いろんな人生がありますわな
 同じ時期に生まれ,同じ土地で育ち,同じような教育を受けてきた人達でさえ,40年も経ったらまったく違った人生を歩んでいる。なぜここまでいろんな人生が存在するのか。

 私,本業はしがないイロモノプロレスラーなんですけど,こんな私でもたまに会った同級生にうらやましがられたりするんですよ。曰く「好きなことを仕事にしているなんてうらやましいよ」と。いや,待ったらんかい。嫁と子供に恵まれて,安定した仕事を持っているほうが,こっちから見たらある種うらやましいわい。まあ,かといって私も自分の人生を後悔しているわけでもないけど。
 でもそれって,たぶんだけど錯覚でね。特殊な職業の人は,特殊であるがゆえに他人と比べようがないから,自分だけの人生を歩んでいる自覚を持ちやすいだけなのよ。でも,どんな職業の人も,人生は自分だけのもの。職業的につい比べやすい環境にいるだけで。
 突き詰めると,これもまた価値観の問題なのよ。何を楽しいと思っているか,人生において何に価値を見出しているか。それで,自分の選択が変わってくるじゃない。その積み重ねなんだと思うのよね。
 勉強せず遊ぶ。それはそれでいいと私は本気で思っていて。遊ぶことが無駄じゃないと思える価値観を持ちさえすれば,遊ぶことは無駄じゃない。逆に,なりたい自分になるためには勉強が必要な場合は,きっちり勉強をしたほうがいい。そりゃね,1位になるには2位以下を蹴落とす必要がある。これは現実としてある。でも,それはただの現実に過ぎないの。
 これは私の考え方なんだけど,順位や数字を価値観の中心に据えるのはやめたほうがいいと思うのよね。順位や数字って,あくまで現実なんですよ。その数字を目指したほうがいいし,数字を追うことは悪いことではない。ただ,生き方というか自分の価値観とはまた別の話で。
 例えば。年に1億円稼ぐことに価値を見出している人がいたとしましょう。それはすごいことです。誰にでもできることではありません。ただ,何かがあって1億円を稼げなかった年があったとして。その人の価値観では自身の価値が下がったことになってしまう。そして,たとえ1億円を稼いだとしても,年に2億円稼ぐ人より価値が低いことになってしまう。
 でも,数字そのものではなく,「何にどうやってお金を使うか」に価値を置いた場合。1億円を稼ごうが2億円を稼ごうが,それはただの現実であってそこの数字に上下は生まれないのですよ。そうすれば,他人は関係なくなる。1位を目指すのではなく,1位になって何をするか。ただ稼いだ額を心のよりどころにするのではなく,いっぱい稼いでその後にどう使うか。
 もちろん数字は大切よ。ただ,数字のその先に価値を置くと人生が豊かになるんじゃないか。私はそう考えているのです。だからこそ,私って他人からどう思われても気にならないんじゃないかと思っております。

 そして! これを書いている今! ちょうどすごいことが起こったわ。Twitterの私のアカウントにDMが届いたのです! まんま紹介するのはアレなんで大ざっぱに言うと,「マジDDT面白くないけど大丈夫か?」的な。珍しい! テンション上がった! 返事を返すんでちょっと待ってね。
 ……ハイお待たせしました。今,私こう返しました。「ハッキリと面白くないと思っていただけて安心しました! ヤってることの性質上,普通と思われるのが一番つらいので。勇気が出ました! ありがとうございます!」と。
 これ,負け惜しみでもなんでもなく,本気で思っているのよね。我々なんて最大手の団体がヤらないアプローチでヤっているわけだから,最大手の団体のことを好きな人から見たら,DDTプロレスは面白くないと思うかもしれない。そんなことは分かり切ってヤってるんで,面白くないと思われることはむしろ我々のアプローチが機能しているってことなのですよ。
 「別に普通」って思われるほうがよっぽどショック。“普通”に対抗して“普通”ではヤらないことをヤっているつもりだから。横一線に見られちゃ困るし,最大手の物差しで測られても困る。元々数字では勝てないんだから。数字で負けているのは現実よ。でも,私個人の考え方としては,もちろん数字を求めるけども,どちらかというと数字そのものよりは,「大手がやらないやり方でどう数字を上げるか」に価値を置いているの。だからむしろハッキリと「面白くない」と思われたのは,いい傾向かなと。ま,方向性はいいとして,課題は課題でもちろんいろいろとあるけどね。それはここでは割愛。要は,価値観の違いがそれぞれの人生の違いを生み出す,ということを言いたかったのです。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」
 ……思わぬアクシデントにテンションが上がって前段が長くなりましたが。今週紹介するのは「OCTOPATH TRAVELER」。Nintendo Switch用,スクウェア・エニックスのルーキータイトルね。非常にスクエニらしいRPG。
 イメージとしては,スーパーファミコンぐらいの時代のスクエニ……というかスクウェアRPGっぽさ。なんとなくの懐かしさもあるし,当然新しい要素もあるわ。で,このゲイムのミソは8人の主人公の人生を体験できるってことかしらね。
 こう書くと,8人の中から誰か一人を選んでずっとその主人公でプレイするって印象を持たれるかもしれないけど,そうではないの。一度のプレイで8人分の人生を味わえてしまうぜいたくなゲイムなの。
 8人もいて,ストーリーがごちゃごちゃになるんじゃないか? とお思いの方もいらっしゃるでしょう。ケツ論から言うと,そんなことはいっさいございません。各主人公のストーリーは章立てでプレイできるので,覚えていなくともちゃんと前後のあらすじを教えてくれるのです。なので,シンプルに8人の人生が味わえるRPGだという認識でいいわ。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」
 で,普段の街中でのコマンドが主人公によって違うのもポイント。例えば盗賊だと「盗む」,商人だと「買い取る」といった具合。これによって各キャラクターの個性というかプレイ感に違いを生み出しているの。8人の人生の違い。舞台となる世界は8人共通だけど,その世界で自分にしかできないこともある。具体的に言えば,自分にしかできないコマンドがある。だから主人公が8人いても,飽きない。
 うん,これは面白い。正直,これを書いている段階ではまだおそらくゲイムの中盤あたりだから,今週は取り上げたくなかったの。クリアしてから書きたかったから。でも,寄り道要素をプレイしていたらクリアまで,まだまだ時間かかるんだろうな……と判断したので,現時点で一度紹介させていただきました。
 きっと,来週もプレイしていると思う。そして,いろんな人生について来週も語るんだと思う。久しぶりに週をまたいで紹介したいぐらいのゲイムなので,今回は前編とさせていただきたい。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第491回「『OCTOPATH TRAVELER』と人生について(前編)」

 いやホント,ゲイムの雰囲気は懐かしいし,でも面白いし,思わず自分の人生を振り返っちゃったわ。そして,自分のヤッてるリアル人生の不毛さに涙しちゃった。ゲイレスラーて。後悔はしていないけど。ゲイムに話を戻すと,けっこうサブストーリーがバッドエンドのものがあるって意味では,人生のリアルを感じるのよね。
 そこらへんの他人の人生との関わりあい方についても,来週は触れられればと思っております。ひとまず,そんな小難しいことは抜きにしても,RPGが好きな人にはオススメできる作品であることは確か。ドット絵の味に抵抗がなければ,ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
 そんな感じで今週はこの辺で。また来週に続く……。これで来週,人生に対する印象が今週とは変わっていたらどうするんだろうね私。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「ザンキゼロ
Nintendo Switch:「OCTOPATH TRAVELER
iOS:「PUBG MOBILE

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手がプロデューサーを務めるDDTプロレスは,8月5日までの連日,新宿FACEにて「闘うビアガーデン2018」を開催中。フードを持ち込んで,会場で販売されているドリンクを飲みつつ,プロレスを楽しもう! という,毎年夏恒例の愉快な催しです。ディーノ選手は例年どおり「酒を飲みながら半裸で殴り合う男達を見て楽しむ背徳感を味わってほしい」と語っていました。
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