社会福祉法人 互助会費から党費
長崎県議会議員が理事長を務める佐世保市の社会福祉法人が、運営する施設の職員から職場で寄付を集めていた問題で、この施設が、職員の福利厚生などにあてる互助会費から自民党費を支出していたことがわかりました。
法人と職員側が交わした互助会費の協定などには、党費の支払いを認める内容の取り決めはなく、法人は、NHKの取材後、互助会費からの党費の支払いをやめることを決めました。
長崎県議会の宮内雪夫議員(84)が、理事長を務める佐世保市の社会福祉法人、長崎博愛会は運営する福祉施設の職員から毎月の給料日などに職場などで寄付を集めて宮内議員の政治団体に献金していたほか、職員を議員の後援会の秘書として活動させていた問題が明らかになっています。
さらにこの法人の施設では、職員に対し、自民党に入党するよう職場で勧誘し、給与から差し引く互助会費から1人あたり年間4千円の党費を支出していたことが新たにわかりました。
互助会費は、慶弔費や職員の懇親などに使われるもので給与から差し引くには、労使の間の協定などの手続きが必要ですが、法人が職員側と交わした互助会費の協定などには党費の支払いを認める内容の取り決めはありませんでした。
互助会費からの党費の支払いは、およそ10年間、続いていたということで、NHKが取材した施設の職員や元職員の中には、「職場で、自分だけでなく、家族の入党も促され、断れる雰囲気ではなかった」と話す人や「互助会費からの党費の支払いは聞いていない」などと話す人もいました。
法人の弁護士は、NHKの取材に対し、「議員の後援会からの依頼で、職員の意思で入党してもらい了解を得て互助会費から支出していた」と話す一方、「職員に互助会費の収支の内容を報告していなかった施設もあった」としたうえで、「今後は党費について施設の関与をなくし、互助会費から自民党費を出してもらうことはやめる」としています。
労働問題を専門に取り組んでいる佐々木亮弁護士は、「賃金からの天引きは、何でもできるものではない。互助会費から特定の政党に党費という名目でお金を出すのは、どう考えても従業員の福利厚生とは関係ないので、互助会というのを隠れみのに使って職員の給料から直接、党費を取っていることになるのではないか」と指摘しています。
そのうえで、「お金は最終的に党本部なり県連なりにいっているとすれば県連は、そういうお金を受け取るべきではないので、全党的に調査してそういうことをしないよう指導すべきだと思う」と話しています。