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1:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
03/20 00:02
君達には今から 『擬似的に戦争』を始めてもらうよ。 大丈夫、ただのゲームと一緒さ。 君と今すぐEngaugeしたい! ミバネオ内リンク 感想は
ミバネオ内リンク ゲームスタート >>2-12 RTA >>2- とあるプレイヤーの日記 初日 始まり そして散る桜 >>13-107
Ⅱ日目 黒含む歌を聴き願おう >>108-179
Ⅲ日目 竜狩る術は状況をみる鋭き刃 >>180-279
Ⅳ日目 >>280-
Ⅴ日目 Ⅵ日目 プレイヤー+αまとめ >>218
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293:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/04 14:11
「…乃亜ちゃん、」
「そうだ、朝ごは…」
すっとぼけ続けた後、
話題を変えに走ろうとする
乃亜の腕を咄嗟に掴む。
「…何…?」
驚いて顔を合わせたタイミングを見計らい
自身の元へ引き寄せた。
乃亜と距離を詰めると、
一気に口角が上げられる。
「 …い? 」
「…えっ?」
目も徐々に細まり、三日月となって行く。
それは乃亜を嘲笑っている様にも見える。
「
みんな殺しちゃおうよ…
わたしたちでさ」
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294:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/04 19:53
…
「ごく… ごく…」
先程から口にするのは、飲み水ばかり。
メインとなるパンには一切触れない処か、
それを『敵視』している。
「…えっと、璃音…」
他人の口すら、挟ませる気のない程
熱心に、水を口内に注いで行く…
「ここに来てずっと水しか飲んでないけど
…冷えない?」
フードサイドにあった、パン屋。
お馴染みのパンから、
よく分からないパンや創作パンまで、
幅広いバリエーションがある。
温かみを感じる木製の家具に囲まれ、
二人は朝食を取っている最中なのだ。
「冷える… 身体がか?」
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295:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/04 20:04
「…身体と言うか、お腹…」
『冷たい水を一気に飲むと、
何かの菌が死んで腹を痛める』…
と、肝心な部分を覚えてないのだが、
母が言っていた気がする。
「何を言っている?」
やっとコップを手から離し、
眼前の大智に瞳を合わせた。
「人間の体内はほとんどが水だ。
花の成長にも、水は必須だ。
水がなければ、我等を包むサイクルが
廻らなくなるのだ…
そう!」
『ドンッ!』
勢いよく、両手でテーブルが叩かれる。
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296:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/04 20:48
「我が『ヘリオトロープ』となり
咲き誇る事が出来るのは、
全人の王が生み出した太陽の『熱』が
あるからこそ。
それに、全能の魔術師が望んだ夢…
『理想』を掲げるのだ。
さぁ汝。汝は廻る陽を信ずるか?
否、廻る陽と成るか?
信ずるならば、我近寄る事を許し、
陽に成るならば、我再臨す!
全人の王と全能の魔術師の血を引く、
紫の狂戦術師・天露 璃音が!」
「…」
すっかりスイッチが入り、
ペラペラと自分の世界を語り出していた。
深緑の目を輝かせ、
コップ片手に熱弁する彼の世界を、
遠い存在の様に見ている大智がいる。
「…ごめん、さっぱり分からないや…」
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297:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/04 22:14
「なっ…」
「…そもそも、
ヘリオトロープって何?」
ずっと思っていた事・その… 三位。
いざズバリと訊かれると、
少年は溜め息を付いて
前のめりだった身体をテーブルに戻す。
「『ヘリオトロープ』とは…
花なんだ」
「花… どんな…?」
思い出されるのは鎌の色だ。
菫に近い薄紫色の花、なのだろうか。
「紫色や白色の小さな花が、
何十、何百と集い、生まれる花の名。
人はそれを『ヘリオトロープ』と呼び、
『太陽を向く花』と表すのだ」
(『太陽』って言うのはそう言う事か…)
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298:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 09:19
『廻る陽』もそこから来ているのだろう。
(何か意味があるのかな…)
さすがに考え過ぎだろうか。
天使を演じる者に、
「どうして天使を演じてるんですか」
と訊いても、答えは見える物だ。
「そうだ、我はこれから
ハウダ達の武器屋へ向かうのだが…
どうだ?」
「そうだなぁ… 俺も付いて行くよ」
「そうとなれば、その糧を得よ!」
とにかく行動を速める為に、
取って来たパンを口へ放り込む。
すると当然喉を詰まらせ、
結果的に時間を食ってしまった事は
言わないでおこう。
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299:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 09:34
「な… 何、言ってるの?
殺す…? 『ロスト』って事?」
彼女が作っていた笑顔に、
冷や汗が浮かぶ。
「どうせ、そうしなきゃ
終わらないと思うよ?」
「…ど、どうして?
この前は… みんなと、
楽しそうにしてたじゃん…」
『この前』と言っても初日の話だ。
それ位の時間があれば、
人の心を変えられる…
変えてしまえる事。
乃亜はそれを一番知っている。
「だからだと思うよ~」
「…だから?」
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300:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 09:51
「そう…
みんなをまもるの♪ 」
「…!?」
この場にそぐわないであろう、
穏やかな笑顔が、明るいマイペースな声が
乃亜に襲いかかった。
ドクドク音を上げて鳴る鼓動が、
自身に危機を伝えて行く。
「…おかしい…」
『説得は無理だ』
脳内のシグナルを無視し、
本能が一人歩きを始める。
「
おかしいよ、そんなのっ! 守る為になくす?
矛盾だよ!
失ってから気付くんじゃ遅いんだよ、
そんなの『守る』何て言わない!」
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301:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 15:06
「じゃあさ、乃亜ちゃんは
そんな『きれいごと』で
どうにかなるって思ってるの?」
「それとはまた違う話でしょっ!」
「…そうかな~…」
心は少し、呆れた意が籠った顔を見せ、
つまらなそうに目を細める。
「じゃあ…
いいや。やめる。」
「えっ?」
ふらふらショッピングルートへ歩む心。
そのまま別れになるかと思いきや、
「この事、言ってもいいけど、
わたしにはまだ『策』があるから」
一本の釘を刺し残した。
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302:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 15:16
(何だったの…)
背中を見送る乃亜であるが、
内心、ほっとしているんだろう。
(別にわたしは、
守ろうとか思ってないし)
鼓動は鳴り止んだ。
プレイヤールームに戻ろうとし、
エスカレーターの先を眺めた。
「…!」
廃校舎を出て行く、二人の少年。
上からそれを見下ろしていた乃亜は
思わず、コトノバツーワの画面を
叩いていた。
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303:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/05 20:37
『ピピピッ…』
「…ん、電話だよ…
骸君」
廃校舎を出、キワク街に訪れた所で
通話のサインが鳴ったのは、骸であった。
「あ、乃亜ちゃんからだ…
通話は… これかな?」
緑色のボタンを押すと、
コトノバツーワから、声が流れて来る。
「…はい、もしもし…」
『骸君だよねっ。今… 暇かな?』
単刀直入を極めた一言は、
「乃亜さんだよね?」
『乃亜でいいよ~ 骸君!』
当然画面に書かれていた少女と
同じ名を語る。
「じゃあ、僕の事も骸でいいよ」
『うん、じゃあ…
骸、って呼ばせてもらうね』
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304:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 00:00
「それで… どうして通話して来たのさ?
君とは初日以来の付き合いだし、
そんな関係性の薄い僕に
わざわざ連絡を寄越す必要何て
ゼロパーセントだと思うけど」
他人にもズバズバ言い、
自分が絡む事でも遠慮はない様だ。
『あー… うん、
敢えて、骸… にね』
その分相手の事を
深く考えているのだろうが、
イマイチ『気遣い』として
考えてはなさそうだ。
「敢えて…
まるで、二位と言いたげな言葉。
君は僕と意見が合わないだろうと思」
『話始まらないよそれっ!』
延々と始まる推測を切られ、
骸は我に返った様に目を見開いた。
「そ、そうか…。
ごめん。つい、癖で」
『癖…?それが?』
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305:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 00:23
「そう。変な癖なのは知ってる」
そこまで話すと、
隣にいた灯也に小さな声で言った。
「通話終わったら戻るよ」
「戻る、つまりここで待…」
待っていればいい。
聞く耳なく立ち去ってしまう骸に、
かけるべき言葉が、自然に溶ける。
「…どうしよう…」
(あの電話の相手は乃亜…
立ち去るのは、
聞かれたくない話をするから…)
文脈を捉えると、骸が
『自分の癖』について話すんだろう。
(話題は『自分の癖』で、
聞かれたくない理由は…?)
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306:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 10:20
他人の言動を持論を用いて、推測する事。
それを彼が『癖』と言い、
理由を隠す・言いたくない理由が
あるとするならば…。
(過去に人の言動を見抜かなきゃいけない
理由があった、とか…)
人質にされた、等の恐怖体験なら、
人と会う事すら拒むはずだ。
(…ま、いいや)
骸が歩んでいたキワク街の中心へ
進む道に目をやり、顎を引いた。
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307:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 10:49
足音が、騒々しい世界から聞こえる。
『人の言動を見て、
その深意を考えるのは元々好きでね。
最初はそれを許容していた皆だけど、
気付けば嫌われてる訳さ』
灯也の推理よりも、軽い要因の様だ。
ペラペラと口にする骸の顔は
コトノバツーワからは分からないが、
声色は変わっていない。
『そりゃ長々と
ありもしない事を捏造される。
言う事・思う事は後々現実となるから、
僕のしている事は
『イメージを捏造してる』んだよ』
「イメージを捏造?」
『分かりやすく言うなら、暗示だろうね…
誰かにそれを言われると、
その気になるのと一緒だよ』
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308:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 13:36
「…わたしは、嫌いじゃないかな」
それを呟くと同時に、
突然今までとは違う音が、
波となって寄せる。
『…ごめん、用って何?』
「あ、えっと… 暇なら、
コーディネートを見てほしいなって…
ほら、客観的に見てくれそうだしっ!」
『うん、いいよ。
少し待っててくれるなら、ね』
(この騒がしさ…
何か起きたに違いない。
『少し待つ』時間が出来た事で…)
寧ろ好都合である。
「うんっ!ドレストック前でねっ」
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309:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 16:03
『ピッ…』
通話を終了すると、
声が集う先に目をやる。
「今度はこっちの店が…」
「あの女と言い、キワクも物騒ねぇ」
「…すみません、
何かあったのですか?」
近くにいた渋い赤のドレスを来た
茶髪の女性に、骸は話しかけた。
「坊や、ここの子かい?」
骸の話しかけた女性は、四十代だろうか。
その割には若くも見える微笑みを、
骸に見せた。
「え… いえ…」
「そうかい。じゃあ、
こちらの枠に入ってしまった少年
なのかい?」
「こちらの… 枠?」
4日目午前 光から思う女性 終 レディ4日目午後 意地で流れる木枠 キワク予告あり
>>310-予告なし
>>311-
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310:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 17:11
4日目午後 意地で流れる木枠 キワク4日目午前
>>280-3094日目深夜 >>
キワク街でのブラックルゥ騒動と共に、
もう一つの騒動が
プレイヤーの前に明るみとなる。
そして、第二世界の設定を知った骸は…。
約束事・隠し事で
がんじがらめとなった一日は、
今日も爪痕を残して流れてゆく。
内容は変更になる可能性があります。
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311:純・瀝血晦迹ノハ カプリチオ◆z.Nk3L7mjZ7D
05/06 17:46
「そうか…
坊やはここに来たばかりなのか」
骸が口を挟めず、
女性は話を進めていってしまう。
「えっと、そ…
「残念だけど、
ここから帰る術はないよ」
なんですか…」
既に四日ここにおり、
『来たばかりではない』と
言うつもりであった。
しかし、そんな言葉は自然に引っ込まれ、
別の言葉を信じられぬまま
飲み込んでしまうのである。
(Nin 3DS/Nin 3DS)
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