
図書館新設に伴い取り壊されることになった、被爆者救護所として使われた長崎市の旧「新興善小学校」の校舎=20日午前
長崎原爆の被爆者救護所として治療の拠点になった長崎市興善町の旧「新興善小学校」の校舎が、市立図書館新設に伴い取り壊されることになり、被爆体験の継承に取り組む「長崎の証言の会」が20日、市に保存を求める要望書を提出した。
同会の末永浩事務局長(67)は「原爆遺構が次々と消える中、多くの被爆者が手当てを受けた建物を残す意味は大きい」とし、校舎の一部保存や文化財指定を訴えている。
長崎市によると、解体予定の校舎は1936年に建てられた鉄筋コンクリート3階建て。爆心地から南約3キロにあるが倒壊や延焼は免れ、投下直後から約6年間、臨時救護所や全壊した長崎医科大(現長崎大医学部)の付属病院となった。
全国の県庁所在地で唯一、市立図書館がない長崎市は、統廃合された同小跡に図書館建設を計画。当初は校舎の一部を残す意向だったが、図書館用地の確保には解体が不可避となったという。