お受験ムダ?部活動経験者の将来賃金は1割増加

学力重視を見直し、社会生活を生き抜く

2018年3月1日(木)

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 部活動などを通じて協調性や統率力を身に付けた人材の方が、将来の賃金が高いとの研究がある。学力重視を見直し、社会生活を生き抜く真のスキルを育む教育体制が求められている。

(日経ビジネス2017年12月25日・2018年1月1日号より転載)

(写真=福島 正造)
佐々木 勝[ささき・まさる]
大阪大学大学院
経済学研究科教授

米ジョージタウン大学でPh.D.(経済学)取得。世界銀行、アジア開発銀行、関西大学、大阪大学社会経済研究所を経て2012年4月から現職。専門は労働経済学。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催まで1000日を切った。大会の機運を高めるため、スポーツを奨励する様々なイベントが全国各地で開催されている。

 スポーツの目的の一つは、市民の健康寿命を延ばし、医療費の削減を目指すことにある。その一方で、青少年に対するスポーツ活動の経済的意義やその効果について、これまで数量的に評価される機会は十分になかった。

 中学生や高校生の大半は、部活動に参加している。また、多くの小学生が野球やサッカーなど地域のスポーツクラブで練習に励んでいる。本稿では、スポーツ活動による教育効果、特に将来の所得への影響について、最新の研究内容を紹介したい。

(写真=共同通信)

教育は人的資本を高める投資

 教育経済学の分野では、教育は自分自身もしくは子どもへの「投資」と考えられている。教育を通じ、その人の経済的価値である「人的資本」を高めると、労働生産性が高くなり、高賃金の人材になることができるという発想だ。

 一般的に人的資本を構成する能力は情報処理や記憶能力などに関する「認知スキル」と、協調性や統率力など社会生活に求められる「非認知スキル」に分けることができる。

 教室での授業などによって認知スキルは高められる。一方で、非認知スキルの向上には結びつきにくい。そこで存在感を増すのが、学校の部活動や地域のスポーツクラブでの活動だ。

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佐々木 勝

佐々木 勝(ささき・まさる)

大阪大学経済学研究科教授

大阪大学大学院経済学研究科教授。ジョージタウン大学でPh.D(経済学)取得。世界銀行、アジア開発銀行、関西大学、大阪大学社会経済研究所を経て2011年4月から現職。専門は労働経済学。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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