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要望をまとめると、「特例で認められている機器を企業の研究開発で利用できるようにすること」と「それ以外の機器でも研究開発を行いやすくするように制度を見直すこと」の2点だ。
二つ目の要望は、海外の機器を使った研究・実証が日本国内で行えないため問題になった複数の事例があったためだ。こうした事例では、日本での実証を断念して海外で実証を行ったり、機器のメーカーが技適の認証を取得するまで1年間待つ必要があったりしたという。事務局として規制緩和要望を取りまとめた経団連 産業技術本部の小川尚子 上席主幹は「経団連としてはオープンイノベーションを重視しているため、技適がイノベーションを阻害している点も問題だと考えている」と語る。
総務省からはゼロ回答
ところが、これらの要望に対して総務省が返したのは「ゼロ回答」だった。2016年12月28日に「現行制度で対応できるため、新たな対応はしない」と回答してきたのだ。総務省の回答によると、現行制度でも以下の四つの手段が提供されているという。
- 実験試験局免許の取得
- 電波暗室などの設備内のみで使用
- 特定実験試験局制度の利用
- 電気通信事業者による接続の検査
しかし、前述のエンジニアは「サービス提供側がこうした手段で対応するのは非現実的だ」と語る。
まず「実験試験局免許の取得」だ。技適マークのない機器でもこの免許を取得すれば利用できるようになる。しかし、申請に必要な書類に詳細な技術情報の記入が求められるが、こうした情報の多くは機器のメーカーが公表していないという。申請したとしても、免許取得までに数カ月かかる。
「電波暗室などの設備内のみで使用」では、通信環境の再現が難しい。実証試験を行おうとすると、基地局などのすべての施設を電波暗室内に構築する必要があり、費用も時間もかかる。