シャープの大人気ロボット電話機『RoBoHoN』に命が吹き込まれる瞬間に密着(2018.02.12)

2016年5月、経営再建真っ只中のシャープから登場した〝電話〟が世の中を沸かせた。それは小型のロボット電話。歩き、座り、話し、もちろん電話も掛けられる。『RoBoHoN』誕生の足跡を追った!
◎思いがけない提案がすべての始まりだった
世界初のモバイル型ロボット電話『RoBoHoN』誕生のきっかけは2013年5月まで遡る。スマホの商品企画担当・景井美帆さんは、ロボット開発の第一人者、高橋智隆さんを訪ねるために、東京大学へ向かっていた。顔や手足を付けたようなスマホケースの新商品企画案について高橋さんに意見を乞うためだ。しかし、高橋さんはこう返した。
「それは結局スマホでしょ。どうせなら、電話機能を持ったロボットを一緒に創りませんか?」
景井さんにとって予想もしていなかった提案だった。
「実現すれば世界初の電話。ぜひチャレンジしたいと思いました」(景井さん)
高橋さんとシャープの共同開発が始まったが、2014年5月までは主に、コンセプトを決めることに費やされた。その結果、人に近い形をして、歩いて、会話もする、〝人に寄り添う電話〟というコンセプトに決まった。
景井さんはこの構想を構造開発担当の宮田彰さんに持ちかけた。すると宮田さんもまた、驚きの表情を見せたのである。
「仰天しました(笑)。立って、歩いて、会話もする電話なんてね。開発は簡単ではないが、やりがいは感じました」(宮田さん)
宮田さんの胸の中にはもうひとつ大きな思いがあった。
「我々にとってこれまで眠らせていた技術を再び表舞台に立たせる大きなチャンス」(宮田さん)
現在シャープのスマホやガラケーの開発拠点となっている広島工場は、以前ラジカセやCDプレーヤーなどオーディオ開発の中心でもあった。これらには小型モーターや安定して動作するための小型ギアや精密構造が多用されていたのだ。
「これらの技術やノウハウは、このロボット開発に必ず生きる」(宮田さん)
「世の中にないものを創りたい。これがシャープのDNAです」
シャープ
通信システム事業本部
コミュニケーションロボット事業
推進センター商品企画部
チームリーダー
景井美帆さん
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