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予防接種ネット・de・講座 その9 子宮頸がんワクチン副反応を厚労省の部会と医学会はどう考えているのか?

 

2014年12月10日に医師会と医学会のシンポジウムが開催されました。子宮頸がんワクチンについては、2014年2月6日に臨床ウイルス学会がアジュバントとの関係性について、9月13日には日本線維筋痛症学会が痛みの治療も含めた研究のための学会を開催しています。今回のシンポジウムは国の対策の今後の動向を知ることができる重要なキーパーソンが出席されるということで、参加者からの報告の呼びかけをいたしました。

http://consumernet.jp/?p=1402

コンシューマネットではこれまで、被害の状況や国への要望などについて報告してきましたが、今回は、これまでの子宮頸がんワクチンの導入から、最新の医師会、学会のシンポジウムの様子を踏まえて、子宮頸がんワクチンの被害をこれ以上起こさないために、またどうすれば効果的な被害者の救済が進むような行動ができるのかを考えてみます。

子宮頸がんワクチンに疑問を呈する学会発表については、いずれもその後マスコミ報道が積極的になされない。

子宮頸がんワクチンに疑問を呈する学会発表については、いずれもその後マスコミ報道が積極的になされない。


子宮頸がんワクチンは導入当初より、失神や死亡を含む副作用の重篤さが問題とされてきました。2009年12月にグラクソ・スミス・クライン(GSK)社のサーバリクスが日本での販売を開始。2010年11月からは、公費助成により、全国的に女子中高生を中心とした接種がはじめられました。2010年には、ワクチンの不足がいわれ、MSD社のガーダシルが認可され、自治体を上げての交付税による事業接種が瞬く間に広がりました。

2013年4月にはヒブや肺炎球菌ワクチンとともに、予防接種法上の定期接種(A類)とされましたが、定期接種開始後わずか2か月半で、副作用の多さ、重篤さを訴える被害者団体や市民団体の声をうけ、副反応検討部会は「積極的勧奨の中止」をおこない、定期接種でありながら、積極的勧奨はできないまま現在に至っています。

届かない被害者の声

2014年3月末までには約370万人に接種がされましたが、全国子宮頸がん被害者連絡会にはこれまで2000件近い相談が寄せられ、現在、全国には10の被害者の会が設立されています。被害者の会は被害情報の交換、医療情報の交換などを行っています。薬害オンブズパーソンは被害者の声をまとめた報告書を出しています。そこでは被害の状況の一端が報告されています(*1)

このワクチンには、がんそのものを予防する効果はなく、がん予防のためには他に代替する有効な方法(検診)がある反面、強烈な痛みや身体機能の異常、知能に関わる精神的な重大な障害を多数起こしており、厚労省もこうした訴えに応えて、痛みの研究班を立ち上げたり、追跡調査や相談事業を立ち上げるなどしていますが、そもそも接種との因果関係すら認められず、多くの被害者、家族は精神的にも経済的にも苦しんでいます。

それでも勧めるワクチン接種

子宮頸がんワクチンについては、厚労省は2014年度予算は56億円減少させたものの、定期接種を継続し、医療機関等への啓蒙リーフレットをだしつつ自然淘汰を待っているかのようです。多感な思春期に過酷な副作用被害とその後に後遺症に苦しむ被害者。定期接種の枠組みを残すという厚労省の意図は、被害者救済を公的に行うためであるためと説明されています。しかし、これまでの救済を定期接種の枠組みでする点を確認して、定期接種自体はやめなければ自治体の接種体制は継続され、激減したとはいえ、接種による被害者を今後も生み出すことになります。

これ以上、被害者の報告書にあるような被害者を出さないためにも、子宮頸がんワクチンの定期接種を一刻も早く中止し、真に被害者の実態を把握した救済をすることが必要です。

(コンシューマネットは、これまで、ワクチントーク全国とともに、2010年より20回に及ぶワクチン接種の見直しの申し入れ等をおこなっていますが、2014年7月と11月にも要請をしています。(*2))

認定困難な現状

子宮頸がんワクチンによる被害者は、事業接種の時の(任意接種)であるため、副作用被害の救済はPMDAで行われることになっています。被害者の方はPMDAに対して認定の申請を請求されていますが、これまで認定された例は報告されていません。1名の方が申請を却下され、再申請されているような状況です。

このような被害者の方からは、PMDA へ提出した書類がなかなか受理されないとの報告や、申請はPMDAで因果関係検討中のため厚労省にはあげられておらず、(PMDAにおける)因果関係の審査は副反応検討部会の結論待ちであるとか、検討を依頼している専門医は検討部会の結論に基づき判断する意向だなどの回答しか得られず、副反応検討部会の結論が出ない限りPMDAは判断をしない(!?)との方針に苦しめられています。国としてはダブルスタンダードは避け、救済の基準を統一化すべしとの趣旨かもしれませんが、日々苦しむ被害者への対策としてまったく不十分であり、根本的な解決策に国が積極的に乗り出すことが必要です。

PMDAでなされた検討内容は厚労省への調査報告書に記載され、申請者への結果が通知されるようですが、肝心の厚労省が「副反応検討部会の結論がでなければ審査をする意向がない」という一方で、当の副反応部会での報告では、追跡調査の開始や相談事業の開始など、後手後手どころか、的はずれともいえる対応であり、被害者は重篤な症状、悪化する不安、経済的負担に声をあげることができないでいるのが現状です。


認定を阻む副反応検討部会、医師会、医学界とそれに対峙する医学者

 そのような中で、2014年12月10日に医師会と医学会のシンポジウムが開催されました。

2014年12月10日の日本医師会・日本医学界合同シンポジウム「子宮頸がんワクチンについて考える」は一般人にはシャットアウトでしたが、「参加された方はぜひ情報をお寄せください」との呼びかけに対して、参加された内科医の佐藤荘太郎さん(*)の報告と転載の許可をいただいたジャーナリストの大熊由紀子さん(**)メルマガをご紹介します。

ほかにも参加されたマスコミ関係者の話によると、今回のシンポジウムは、プレスに対しても写真は冒頭撮りのみ、録音は禁止、レジメもなしとのことで、報道関係者は2階席に詰め込まれ、終了後の記者会見は厚労関係の記者会のみということだったそうです。しかし、池田修一信州大学医学部長教授の発表で、副反応の実態がかなり明確にされ、被害者の救済のためにも、接種者全員の調査を国に要望していく必要があると感じられたということでした


(佐藤荘太郎医師の報告)

このシンポジウムはHPVワクチンの副反応を多面的に検討するものと期待していたのですがそうではありませんでした。HPVワクチンの安全性を強調し、ワクチン接種の勧奨の再開にもっていこうとするのが目的と思われました。多数の副反応の患者さんを診ている西岡医師、池田医師、奥山医師の発表は、ワクチンによる副反応が脳を中心とする器質的な傷害であることを示すものでした。それに対し、推進側の発言に目新しいものはなく、1月の予防接種副反応検討部会のまとめを超えるものではありませんでした。

相変わらず、痛みは機能性障害の推進側の発言

最初の「子宮頸がん発症を予防する時代-HPVワクチンの有効性Update-小西郁生(日本産科婦人科学会理事長/京都大学婦人科学産科学教授)」で、小西氏の話は「WHOが安全性を保証しているので接種を勧めるべき」というものでした。

しかし、「WHOの安全性の保証」というのは、恐らくBarbara Sladeの論文に基づいていると思うのですが、アメリカのガーダシルの約2年間の接種で、約32名が死亡していることや、妊娠中にガーダシルの接種がされた236例中218例(92%)において自然流産や人口中絶しているような事には触れられませんでした。

(最近のSane.vaxのホームページのまとめでは死亡報告は180例になっています。)

 2番目に発言された、「子宮頸がん予防(HPV)ワクチンの安全性について:副反応検討部会等における検討状況 倉根 一郎(国立感染症研究所副所長)」では、副反応検討部会の代表としての発言のようでしたが、副反応報告の中にはワクチンの副反応でない「紛れ込み」を強調するものでした。

推進派である、宮本慎也氏の「治療に関する一つの考え方 宮本信也(筑波大学 人間系長)」、「慢性痛における機能性や器質性の病態 牛田 享宏(愛知医科大学 学際的痛みセンター教授)」の発言は、2014年1月の副反応検討部会のまとめから一歩も出ていない印象であり、新しい内容は見当たりませんでした。「痛みは機能性障害」とするものです。

良心的な4医師の臨床を踏まえた報告

これに対して、「HPVワクチン関連神経免疫症候群(HANS)の病態と発症要因の解明について」の西岡久寿樹(東京医科大学医学総合研究所長)の話は従来の調査をさらに進めたものでした。「(HANS(注)にまとめたが)我々は今まで見たこともなかった症候群に出会っているのだ、それらはHPVワクチンの接種を始めるまではなかったのだ」という発言に問題意識のすべてが言い表わされているようにおもいます。

指定発言の「多発するHPVワクチン副反応例の臨床的解析 横田俊平氏(国際医療福祉大学熱海病院病院長/小児科教授)」、同じく指定発言の「子宮頸がんワクチン後の痛みの診療 奥山 伸彦氏(JR東京総合病院副院長/小児科部長)」、さらに「子宮頸がんワクチン接種後の女児にみられる脳神経症状 池田 修一氏 (信州大学医学部長/第三内科教授)」の発表ではMRI,PETで脳の異常が示されていました。池田氏は脳の演算機能の低下という指摘をされておられました。動作が遅くなる、複数のことが同時に出来なくなるということです。4者の方に共通する問題意識として、副反応が「遷延化高次脳機能障害」と捉えていることだと思います。「痛みが治まって学校に行けているかと思っていたら、学習困難が原因となって不登校になっていた」という表現に端的に表わされていると思います。西岡氏、横田氏はワクチンの有効性への積極的な疑問を述べられました。

被害評価を矮小化させるように誘導する司会者の進行に疑問

総合討論のところで、司会の小森 貴氏(日本医師会常任理事)が参加者からあったものとして挙げられた質問は、「HANSの診断根拠がない」、「ステロイドパルス療法は危険ではないか」、「演算機能の低下は精神病で、HANSのような症状は思春期によくあることでないか」というようなものでした。池田氏への質問に、「皮膚生検の健康人の対照が無い」というのがありましたが、そもそも健康な少女の生検はありえませんし、正常がどういうものかは学生時代に組織学で学んでいますから、質問としてはおかしいのです。

概して、HPVワクチン被害者を多数見ている西岡氏、横田氏、奥山氏、池田氏と、実際に診ていない小西氏、宮本氏、小森氏などの医師たちの意見のちがいが際立っていたように思われます。

宮本氏、牛田氏は「機能性障害」を強調するわけですが、「機能性障害」は「器質的障害」(実質的な器官の変性や破壊)が無いことが前提になります。ここがレトリックで、ワクチンによる臓器障害は起こらないことを裏に含んでいます。リハビリをすれば治るという見解につながるのです。これに対して、西岡氏、横田氏、奥山氏、池田氏たちは、「器質的障害」が現実の起こっていることを証明しているわけですから、重要な論点の違いです。(*a)特に脳に「器質的障害」がおこるならば、ワクチンは絶対に止めなければならないのです。

案内の紙には子宮頸がんワクチン等の副反応検討部会で座長をつとめる桃井真理子氏の発言についての記載(アナウンス)はなかったのですが、終了の挨拶に桃井氏の長い発言がありました。「『ワクチンで自閉症がおこる』というのは20世紀最大の誤謬」というような内容でした。ワクチン接種を止めるなというわけです。MMR(麻疹、風疹、おたふく風邪)ワクチンと自閉症の関係を指摘したアンドリュー・ウエイクフィールドのことを意識した発言と思いますが、これは違います。イギリスのJCVI(ワクチン免疫合同委員会)の30年の議事録が公開され、麻疹で副反応、自閉症が起こることが話し合われていたのです。彼らは知っていたのです。隠されていただけです。(ルチジャさんの40頁の論文があります。)

(*)佐藤荘太郎さん:1950年生まれの内科医。専門は循環器科であるが、15年くらい前からインフルエンザワクチンの効果と副反応に関心をもち、さらに子宮頸がんワクチンの酷い副反応を知り、被害者を支援し接種の推進に反対し中止を求めた発言を続けている。

編集部注

(*1)薬害オンブズパーソンHP

HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)副反応被害報告集「愛知県第1集」「大阪支部版」

http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=884

(注)HANS:西岡医師らが、一連の子宮頸がんワクチン接種後の症状をワクチンが引き起こす「子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群」(HANS)ととらえるよう提唱したもの。線維筋痛と同様に一定の診断基準を満たす症例を集約させ、疾患として成立させ、今後の治療にあたることを提唱されている。

(参照)

<保険医新聞> 【特集】HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)

http://gunma-hoken-i.com/policy/4954.html

に詳しい。

http://consumernet.jp/?p=903


ジャーナリストの大熊由紀子さんのメルマガ「えにしメール」から(転載の許可をいただきました)

◆◇10日午後、医師会・医学会合同シンポ「子宮頸がんワクチンについて考える」◆、

http://jams.med.or.jp/symposium/pdf_sympo-poster_godo2014.pdf

この「ワクチン」について肯定・批判両派のの研究者・医師が登壇しましたが、実際に少女たちの診療に数多くあたっている池田修一信州大学医学部長(第3内科教授)、横田俊平国際医療福祉大学熱海病院長(小児科教授)、西岡久寿樹・東京医大医学総合研究所長(難病が専門)の悲惨な報告に、参加者たちは息をのみました。

 2013.4.10の毎日新聞のコラム

http://www.yuki-enishi.com/kasumi/kasumi-34.pdf

に「陸にあげられたサカナのようにけいれん」と症状をご紹介しましたが、池田教授がシンポで示された動画は、想像をはるかに超えたものでした。

 撮影禁止、録音禁止のシンポジウムだったので、実際に少女たちを診療した3人の臨床家が一致していた点だけごくごくかいつまんでお知らせしますね。

 ★始まりは、若年性線維筋痛症を思わせる局所痛、全身痛・しびれ、発作性頭痛

★それが、ナルコレプシー様のだるさ、発作性脱力、睡眠発作、不随意運動に発展光過敏、音過敏が加わり、

★さらに、高次脳機能障害、自律神経障害を思わせる無気力、記憶障害、集中力の低下、手掌異常発汗へ。

★さらに、学力低下、登校障害、歩行障害による学習障害、生活障害に、進展視床下部・辺縁系・脳幹の障害としか思えない。

以上、3人の臨床家の意見は一致していました。

 接種者の名簿は市町村に存在するので、接種者を対象にした全国調査を行うべきという提案がありました。

(**)大熊由紀子さん 朝日新聞論説委員、大阪大学大学院教授をへて、現在、国際医療福祉大学大学院教授(医療福祉ジャーナリズム分野)

http://www.yuki-enishi.com/

 

 


 

(参考)

予防接種副反応と因果関係説明のまやかし

佐藤医師の報告の(*a)の点は、子宮頸がんワクチンの副反応検討部会での痛みに対する説明で、一般人には理解がむずかしいところです。

推進側はワクチンで機能性障害が起きないとして、被害者に発症した症状はワクチンの副反応ではないことを前提かつ結論としている。これに対して西岡医師らは、臨床的に、ワクチン以外の事例が考えられないと思われる状況での発症について、すでに「器質的障害」(実質的な器官の変性や破壊)があるとして、一連の症状をHANSとして説明しようとしているのです。

 前述したように、子宮頸がんワクチンの被害者の方はPMDAに対して認定の申請を請求されていますが、これまで認定された例は報告されていません。被害者の方からは、PMDAへ提出した書類がなかなか受理されないとの報告や、申請はPMDAで因果関係検討中のため厚労省にはあげられておらず、(PMDAにおける)因果関係の審査は副反応検討部会の結論待ちであるとか、検討を依頼している専門医は検討部会の結論に基づき判断する意向だなどの回答しか得られず、副反応検討部会の結論が出ない限りPMDAは判断をしないとの方針に苦しめられています。今回のシンポジウムでの、このような副反応検討部会の構成委員や医師会の代表的立場の方の発言から推察すると、彼らの議論を待っていても、被害者がワクチン接種との因果関係が認められ、救済されることは困難であると考えられます。被害者の治療体制を整えることは喫緊の課題ですが、まずは被害の認定をすべきです。

 (他のワクチンに関するものですが、これまでの厚労省の認定部会における因果関係判断の基準と認定部会における議論の実態と問題点については、別途報告します。)


(*2)

①2014年7月17日に提出

http://consumernet.jp/?p=525

②2014年11月に提出

子宮頸がんワクチンに関するお願い

冠省 日頃のご活躍に感謝御礼申し上げます。私どもは市民の立場から医療、消費者の問題に取り組む消費者団体です。

子宮頸がんワクチンは導入当初より、失神や死亡を含む副作用の重篤さが問題とされてきました。2009年12月にグラクソ・スミス・クライン(GSK)社のサーバリクスが日本での販売を開始。2010年11月からは、公費助成により、全国的に女子中高生を中心とした接種がはじめられました。2010年には、ワクチンの不足がいわれ、MSD社のガーダシルが認可され、自治体を上げての交付税による事業接種が瞬く間に広がりました。

2013年4月にはヒブや肺炎球菌ワクチンとともに、予防接種法上の定期接種(A類)とされましたが、定期接種開始後わずか2か月半で、副作用の多さ、重篤さを訴える被害者団体や市民団体の声をうけ、副反応検討部会は「積極的勧奨の中止」をおこない、定期接種でありながら、積極的勧奨はできないまま現在に至っています。

2014年2月6日には、参議院会館において、全国子宮頸がん被害者連絡会、薬害オンブズパーソン、薬害弁護団、自治体議員、子宮頸がんワクチンの被害者が多数参加して、院内集会が開かれましたが残念ながら国会議員の参加は少数に留まりました。

私たちは、これまで、政権交代前後を通して、定期接種を中止し、全国的に多発している被害者の救済をするよう国に働きかけを行って参りました。2014年3月末までには約370万人に接種がされましたが、全国子宮頸がん被害者連絡会にはこれまで2000件近い相談が寄せられ、全国各地では被害者の会の支部が続々と設立されています。

このワクチンには、がんそのものを予防する効果はなく、がん予防のためには他に代替する有効な方法(検診)がある反面、強烈な痛みや身体機能の異常、知能に関わる精神的な重大な障害を多数起こしており、厚労省もこうした訴えに応えて、痛みの研究班を立ち上げたり、追跡調査や相談事業を立ち上げるなどしていますが、報告書にありますように、そもそも接種との因果関係すら認められず、多くの被害者及び家族は精神的にも経済的にも苦しんでいます。定期接種自体も中止されてわけではないために、接種は激減したとはいえ、今後も新たな被害者が起きることも強く危惧されます。

ワクチン導入に積極的に動いた国会議員のかたも多く、導入の根拠データにおける利益相反や、副反応等の審議においてもほとんどの委員がメーカーから寄付金を受け取っていたという実態など、行政だけでなく専門家会議と称する団体や民間NPOもメーカーの販売促進に関わっている等の事実も明らかになっており、予防接種行政全体に国民は強い不信の念を抱くという結果になっています。

厚労省は今年度予算を56億減少させたものの、定期接種を継続し、医療機関等への啓蒙リーフレットをだし、自然淘汰を待っているかのようですが、多感な思春期に過酷な副作用被害とその後に後遺症に苦しむ被害者の手記をご覧いただければ、この問題を放置することが許されないことは火を見るよりあきらかです。

これ以上、被害者の報告書にあるような被害者を出さないためにも、子宮頸がんワクチンの定期接種を一刻も早く中止し、真に被害者の実態を把握した救済をしていただくようこころからお願い申し上げます。

以上

(添付資料)

*必要ですか?子宮頸がんワクチン (特定非営利活動法人日本消費者連盟発行)

*HPVワクチン 副反応被害被害報告集

 


インフォメーション

予防接種問題を考える、ワクチントーク全国集会2105年4月5日(日)に東京の日本教育会館707会議室で行います。

テーマは子宮頸がんワクチン被害に実態と救済、同時接種問題、予防接種Q&Aを予定しています。他のテーマについても、皆さまのご希望をお寄せください。

詳細は後日お知らせいたします。

(連絡先)

kogam@consumernet.jp

(古賀 真子)


2014年12月19日に第12回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成26年度第6回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)が開催されます。ここで、追跡調査などについての具体的な議論が行われるか注目されるところです。(詳細は追って報告します9

*第11回の副反応部会では、子宮頸がんワクチンについての議題提示がありませんでしたが、当日の議事録が厚労省HPにアップされましたので、子宮頸がんワクチンの調査に関する部分を引用いたします。

2014年10月29日 第11回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、平成26年度第6回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録

○五十嵐安全対策調査会長 ありがとうございました。ほかはよろしいでしょうか。

それでは、本日の議題はこれまででございますけれども、事務局から報告事項があるということですので、これから説明をいただきたいと思います。

○事務局事務局 予防接種室長でございます。ただいまの点につきまして、資料2-1、資料2-2を用いて御説明をさせていただきます。

初めに、資料2-1、A4横の資料につきまして御報告させていただきます。

「HPVワクチンの接種後の症状に関する新たな医療体制の整備と調査について」ということで、これは8月29日に前大臣が会見された内容でございます。

上の○でございますけれども、こちらは皆様御承知のように、HPVワクチンにつきましては、慢性疼痛、運動障害等の多様な症状が見られたということで、昨年6月以来、症状の発生頻度等が明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間は積極的な勧奨を差し控えているという状況でございます。こうしたものに対しまして、以下のとおり新たに3つの対策を講じるということで発表がありました。

1番目は、身近な医療機関で適切な治療を受けられるよう、協力医療機関を各県に少なくとも1つ整備するというものでございます。

2ページに図が出ておりますけれども、「HPVワクチン接種にかかる診療・相談体制」というものでございます。水色の四角で囲っております真ん中にあります協力医療機関ですが、地域の中核医療機関としての役割を果たしてもらうということで、現在、都道府県にこの協力医療機関を少なくとも1つ選んでいただくようお願いしているところでございます。

1ページに戻っていただきまして、2つ目にあります医療機関を受診される場合、過去分を含めて副反応報告が確実に行われるよう要請するということでございます。これにつきましては、3ページになります。

「1 対象症状」といたしましては、副反応の強化ということで、広範な慢性の疼痛、運動障害を中心とする多様な症状を対象としますということでございます。

「3 強化方法」でございますけれども、接種医が接種に当たりましてワクチンを打つ方に対しまして、対象症状が出現した場合には、速やかに接種医療機関に相談するようにお願いしていただくと。また、もし接種医療機関以外の医師の治療を受ける場合にあっても、HPVワクチンの接種を受けたということをきちんと医師に伝えるように現場でお願いしているところでございます。

もう一つは、接種医等が厚生労働大臣に報告すべき内容を明確化する、注意喚起するというものでございます。これまでのところHPVワクチン接種後の慢性疼痛、運動障害を中心とする多様な症状については、報告すべき症状としては明記されていなかった状況にございます。

具体的な内容でございますが、4ページの一番上の四角に書いてございますように、医師等は、右欄に掲げる期間内に確認された症例を厚生労働大臣に報告するということで、改正前はこういう形で示されていたものでございます。

一番下にその他ということで、特段症状を具体的に指定することなく、広くとれるような形での記載がございますけれども、こちらの部分を通知において「改正後」とございますが、ヒトパピローマウイルス感染症の定期接種に当たっては、接種後に広範な疼痛または運動障害を中心とする多様な症状が発生する場合も報告対象に含めてくださいということで、これにつきましては通知に明記して周知しているところでございます。

最後に、1ページの3番でございますけれども、このような副反応報告がなされた場合でございますが、これまでに報告された患者も含めて、症状のその後の状況等の追跡調査を強化しようというものでございます。

この具体的な内容につきましては、資料2-2をごらんいただきたいと思います。縦A4の紙でございますが、この目的について整理しております。

1の目的にございますように、接種後に生じた症状についての転帰、状況、治療の内容の実態を追跡調査するというものでございます。

調査の対象といたしましては、原則として全ての副反応報告を対象にするというものでございます。「原則として」というところにつきましては注1にございますように、発症後7日以内に回復したと報告されている患者につきましては、速やかに回復したことが既に判明している患者と整理いたしまして、本調査の対象外としたいと考えております。さらには、死亡例というのも出てございますけれども、これにつきましては、ワクチンとの関係について専門家の間でも結論が出ているものでございますので、対象外としたいと考えております。

全ての副反応報告ということで注2でございますけれども、3月末時点まで上がってきている例は、こちらに記載のとおり2,400~2,500例ということでございますが、今後新たに副反応報告が提出されれば、追跡の対象に入ってくるというものでございます。

また、回復した後に再度、症状が出現した患者につきましては、医療機関から再度副反応報告を提出していただくという流れになろうかと思います。

調査の方法でございますけれども、現場のお医者さんに裏にございます調査票に記入していただくということを考えております。

さらには、患者等の御都合によりまして転院等により追跡ができなくなった場合の対応といたしましては、まず医療機関報告がある患者につきましては、自治体経由で調査をするということでございます。

さらに、企業報告しかない報告については、企業から医療機関に医療機関報告を直接厚生労働大臣に提出していただくように依頼するものでございます。

※が2つございますけれども、あくまで医療機関の協力が前提となるということ。2つ目でございますけれども、企業報告につきましては個人情報が含まれないために自治体経由での追跡調査をするに当たっては、個人情報を含む医療機関報告を提出していただく必要があることから、(2)の対応が必要になるということになります。

調査の中身でございますけれども、2ページの上でございますが、ワクチン名、接種日、患者の状態を最後に確認した日はいつなのか。

また、接種後に生じた症状の転帰を少し詳しめにとるということでございます。軽快につきましては、通院が不要なもの、それとも必要なものなのかというところもチェックしていただきたいと思っております。

こうした転帰にかかる症状につきましては、5に症状の例がございますけれども、この中で適当なものを選んでいただくというものでございます。基本的にはこれまで知られている症状、それから、こちらでもいろいろ議論いただいてきております痛み、運動障害について少し詳しめに分解しております。後ろのほうは、その他多様な症状ということで書いております。また、これらに載っていないものは、その他ということで具体的に記載していただくということでございます。

6は治療の状況ということで、具体的な症状に対する治療行為、それらの治療の効果の有無等について記載していただく。

また、その症状がどの程度であったかという点を把握する観点から、7でございますけれども、入院していた場合があれば、そのことを書いていただく。

さらには、介護を必要としたという場合には、8にあるような形での記載をいただく。

3ページですが、例えば、この接種の対象者は学生の方が多いので、通学・通勤等に支障が出た場合の有無についても、9でチェックしていただくということでございます。

その追跡調査のフローチャートを下に書かせていただいております。改善のポイントに書いてございますように、受診医療機関への追跡調査が途切れた場合でも、転院先医療機関を追跡できるようなシステムを構築したいと考えております。図で描いておりますけれども、青矢印が通常のルートで、フォローアップがなされるというところでございます。患者の1で医療機関を受診しまして、何かあった場合には2ということで副反応報告が厚生労働省に上がっていくと。この際、厚生労働省では予防接種の実施主体であります市町村に当該の個人情報や医療情報の共有を行うとともに、厚生労働省の下にPMDA、メーカーがございますけれども、こちらには個人情報を抜いた医療情報を共有していくというところでございます。

この情報を受けた製薬企業につきましては、医療機関Aに対して追跡調査という形での追加情報を取りにいくということでございます。それらの内容を6、7という形で厚生労働省にフィードバックするというのが現状のシステムです。

しかしながら、患者さんが例えば転院をされてしまいますと、製薬企業のフォローアップがここで途切れるということがございますので、このような場合には、フォローアップできなくなりましたよということを厚生労働省が情報としていただきまして、その内容を市町村に伝え、市町村から患者さんに9で現在受診されている医療機関はどちらでしょうかというようなことを聞いていただくという形になります。その情報を順次メーカーに伝えていくということでございます。それによって製薬企業が転院先の医療機関Bに対して追跡調査を継続することが可能になるであろうという考え方でございます。

したがいまして、通常では青のルートでこれまで上がっておりましたが、追跡ができなくなった場合の策といたしまして赤い部分、市町村の御協力を得ながら進めていくというような内容になっております。

事務局からの報告・説明は以上となります。よろしくお願いします。

○五十嵐安全対策調査会長 どうもありがとうございました。

資料2-1、資料2-2に関しまして御説明をいただきましたけれども、何か御質問あるいは御意見がございましたら、お願いいたします。どうぞ。

○岡部委員 内容はよくわかったのですけれども、資料2-1の大臣会見内容、これは前に意見を申し上げればよかったのですが、きょうみたいな説明を伺うと言っている内容がだんだんわかってくるのですけれども、1番、2番、3番もいずれも、だれがだれに対して何をやるのかが、これだけだとわかりにくいんです。今までの一連の経過の説明は、これについてはこうこうですという附属の説明があったのでわかるのですが、今後これ1枚が動き出すと、一体だれがやるのかわからなくなってしまうので、もう少しそこを明確にして簡単に出せるようにしていただければというお願いが1つ。

それから、先ほど23価肺炎球菌ワクチンのときに、副反応として届けられているのがちょっと症状として違うのではないかという御意見を申し上げたのですが、そのときにこれは本来有害事象であると一言申し上げました。この委員会も基本方針部会でも、副反応という報告なのか、有害事象のほうが適切なのか随分議論したと思うんです。その結果として、有害事象という言葉は非常にわかりにくいし、既に行政として副反応という言葉が、例えば副反応報告というものになっているのでやむを得ない、などから現時点では副反応という言葉を使いましょうとそのときは結論づけてあるのですけれども、例えば、資料2-2のHPVワクチン副反応追跡調査というのは、全く有害事象に関する報告で、そこから副反応をピックアップしていく、ということのろうと思います。報告の中には副反応と思われるものも含まれれば、そうではないものも含まれる。なぜならば、こういう症状を広範に集めてできるだけ判断に資するようにしようというところが目的なので、これは法律に基づいてやっていることでないならば、ここは有害事象という言葉が使えるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○事務局 資料2-2におけるタイトルの書きぶりについては検討させていただきたいと思いますが、今回の趣旨としては資料2-2の2番ですけれども、副反応報告を対象にしたということで、このような記載ぶりに現在はしております。委員がおっしゃられたとおり、もともと副反応報告制度という名前になっていることに伴いまして、報告も副反応報告ということですので、こういう書き方になっているということでございます。

○岡部委員 たしか、その説明は副反応報告をやるときの説明で、届けるべき副反応報告というのはこうこうこういうことで、ワクチンの因果関係は問わなかったものですというただし書きを入れてあったと思います。タイトルを変えるのが難しかったり、用語を変えるのは難しいけれども、この言葉の解釈はそういうものだということを、どこかにぜひ一言入れていただければと思います。

○事務局 現在、通知を準備しているところでございますので、書きぶりについては検討させていただきたいと思います。

○五十嵐安全対策調査会長 御指摘ありがとうございました。

ほかはいかがでしょうか。調査票の案の書きぶり等も含めまして御意見をいただけるといいのですが。どうぞ。

○多屋委員 調査票の案ですけれども、いつこの調査票を書かれたかという日付けと、いつ症状が出現したかの日付けについては、どこか書く欄を設けておかれたほうがいいのではないかと思います。

○事務局 今回の追跡調査というものが、もともと副反応報告が行われている症状についての追跡調査ということでございまして、もともと報告されているものはあえて書いていないところでございます。発症日というのは基本的には報告されているべきものであるということでございますので、現時点の案ではそこは書いていないと。既に得られている情報と想定される情報。

記載日につきましては、患者の状態を最後に確認した日を聞いておりますので、現在の案では書いておりません。現在は医師に書いていただくということがございますので、現場での負担をできるだけ軽くするという観点もございますので、このようになっておりますが、いただいた御意見については検討させていただきたいと思います。

○多屋委員 ただ、そうすると、この方が副反応報告書のどの方なのか必ず突き合わせをされて、この副反応報告書の方のその後の調査ですということがわかるようになっていくと理解してよろしいでしょうか。

○事務局 調査票の一番左上を見ていただきますと、症例番号という記載があると思いますが、実際には全て番号でシステム上管理されておりますので、ここのどの番号を使うのかというのはこれから調整させていただきたいと思いますが、突き合わせをした形でまとめていきたいと思っております。

○五十嵐安全対策調査会長 記入した日ぐらいは書いても負担はないと思います。症状等を一々書いていくのは確かに大変な面があるかもしれませんけれども、記入日ぐらいは書いておいたほうが、後々便利なのではないかと思います。御検討いただきたいと思います。

ほかにございますか。どうぞ。

○望月委員 資料2-1ですが、HPVワクチン接種後の症状の副反応報告の強化ということで行われるということなのですけれども、今新たにHPVワクチンを接種される症例というのはかなり減っている状況ですよね。そうすると、過去に起こった方々の掘り起こしも含めた強化という理解でよろしいでしょうか。

○事務局 その点につきましては、資料2-1の1ページの2番をごらんいただきたいのですけれども、過去分を含めて副反応報告が確実に行われるようにと。特に、この通知を発出した後にとか、そういうことを想定しているものではございません。

○望月委員 そうすると、この資料2-1だけを見ていると、どういう形でこの情報を発信して、皆さんからできる限り過去にさかのぼった副反応を報告していただけるようにしていこうかというところは見えないんですね。具体的に調査を依頼する先とか、それはどういう方法を使ってこういう調査強化をしているので、過去にさかのぼってでも集めたいというところを伝えていくのかというところが全く見えない状況なので、もう少しここを説明していただきたいのですが。

○事務局 追跡調査については、今回新たな調査票をつくってということでございますが、副反応報告体制の強化という点に関しましては、もともと予防接種法上の医療機関報告があると。その対象となる症状について、ワクチンとの関連性を疑われる症状として疼痛または運動障害というものを明記したところでございます。そのため現在の副反応報告制度を通して集めていくと。その結果については、当部会・調査会に報告させていただくことを想定しております。

それから、周知につきましても、今後、医療機関に周知するということは重要であると認識しておりますが、当部会にも報告させていただきました7月4日の審議会に報告させていただきました医療機関向けのリーフレットなどを通して、医療機関に周知していきたいと考えております。

○望月委員 そこはぜひきちんとやっていただかないと、過去の貴重な症例を十分強化して収集するというところが動かないのではないかと思います。

もう一点なのですが、医療関係者だけに周知することで十分なのかどうかという点です。過去の事例にさかのぼりたいという場合は、接種された御本人が気づくということも含めて考えておかなければいけないことではないかと思うのですが、この点に関してはどうでしょうか。

○事務局 その点につきましては、これは今後の体制の強化をした後の話になってしまうかと思いますが、資料2-1の3ページを見ていただきますと、強化方法についての1つ目の○ですけれども、接種医は被接種者に対して接種後に対象症状が発生した場合、速やかに接種医療機関に相談するよう依頼という形で、接種医から接種対象者に対しての情報提供を行うと。それも医療機関向けのリーフレットには記載しているところでございます。

○望月委員 そこが、ここは「接種にあたって」と書いてありますよね。この強化方法の1つ目では、先ほど一番最初に確認したのですが、接種をされる方というのは急激に減っているわけですよね。それで過去の症例を掘り起こしたいということが入っているということを最初に確認させていただいたのですが、この1つ目では、過去の症例にさかのぼるという案内にはなっていない状況だと思うのですけれども、ここはどうなのでしょうか。

○事務局 今後の情報提供につきましては、検討させていただきたいと思います。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○柿崎委員 資料2-1の2ページの「HPVワクチン接種にかかる診療・相談体制」ですけれども、この図から見ると、研修支援の中心が、いたみ医学研究情報センターになるような感じですが、やはり神経や免疫学的な側面からの研修支援も必要なのではないかと思います。

○事務局 いたみ医学研究情報センターというのは、専門医療機関から独立しているという形でこのような書き方になっておりますが、専門医療機関の中には神経内科の専門の先生もいらっしゃいますので、右上からも支援の矢印が伸びているところでございますので、そこも含めて支援をさせていただくことになろうかと思います。

○柿崎委員 わかりました。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○道永委員 確認ですけれども、資料2-1の3ページです。「1 対象症状」には、広範な慢性の疼痛または運動障害を中心とする多様な症状と書いてあります。「2 対象者」の2つ目の○ですが、「過去に生じた対象症状のために」ということは慢性疼痛と運動障害だと思うのですが、医療機関を受診していた者で括弧で「既に副反応報告が出されているものは除く」と書いてあります。資料2-2では、追跡調査の対象は原則として全ての副反応報告ということで、平成26年3月時点で2,475例。それで、医師が記入するという調査票の症例番号は多分これだけ全部入っていると思うのですが、ちょっとここにそごがあるような気がするのですけれども、いかがなものでしょうか。副反応報告を出されている人でも、その後の追跡調査をするというふうに私は解釈したのですけれども、副反応報告が出されているものは除くということは、新たにということなのですか。ちょっとわかりにくいのですが。

○事務局 もともと資料2-1が1番、2番、3番ということで、副反応報告の強化と追跡調査の強化ということで、お互いを別に記載しております以上こういう書き方になっているところでございます。実際には、委員がおっしゃるように、相互に連携していくものでございますので、書きぶり上切り分けているということで、このような記載になっているということで御理解いただければと思います。

○五十嵐安全対策調査会長 そうすると、二千数百名の症例も含めて、その後のフォローはしていくという意味に解釈してよろしいということですか。

○事務局 最初、副反応報告された症状が続いているときは、それは追跡調査の対象ということでフォローしていくというふうに現時点の案はなっております。

○五十嵐安全対策調査会長 わかりました。

ほかはいかがでしょうか。どうぞ。

○多屋委員 先ほどの質問に対する御回答をいただいて、それに対して質問なのですけれども、例えば、この調査票が厚生労働省に届いたとします。届いた調査票が症例番号のどの方であったかというのは、どうやってわかるのかなと思ったのですけれども、それは大丈夫なのでしょうか。

○事務局 非常に技術的な細かい話になりますけれども、ここで想定している症例番号というのはカルテ番号とかそういうものではなくて、副作用等情報管理システムという我々が共有しているシステムを想定しております。そこの番号を書いた上で、医療機関に残りのところを書いてもらうということを想定しておりますので、もともと我々が知っている症例番号ですので、突き合わせは可能というところでございます。

○多屋委員 ということは、今届いている報告書の番号を書いて、それを書いてくださった医療機関あるいは製造販売業者さんに、この方について調査をお願いしますという依頼が厚生労働省からなされるという理解でよろしいのでしょうか。

○事務局 追跡調査の実際の調査票を書いていただくという直接の依頼は、企業からする場合及び市町村からする場合の二通りがございます。そこに厚生労働省としての依頼という文書を発出したいと考えております。

一番後ろの参考チャートをごらんいただきたいのですが、調査票の記入は医療機関で行っていただくと。転院していない場合、医療機関Aに継続して通われている場合には、A調査票の記入を製薬企業から医療機関Aに対して行っていただきまして、そこで得られた調査票を回収すると。また、そこで追跡できなかった場合、市町村を通しての個人への調査をした場合には、市町村から転院をした医療機関Bに副反応報告等を依頼。この「等」の中には副反応報告及び調査票を提出していただくということが含まれておりまして、その調査票を医療機関から厚生労働省に提出していただくように市町村から依頼をする。医療機関、その医療機関から提出される調査票というものの依頼の仕方としては、その2パターンを現在のところは想定しております。

現在、準備している通知の中には、依頼をするときに使う文書も準備しておりまして、そこには厚生労働省の名前が入るという形でございます。実際の手続としての依頼というのは、それぞれの場合で、それぞれが行っていただくということでございますが、依頼をする最終的な主体としては厚生労働省としてもかかわるというところでございます。

○五十嵐安全対策調査会長 既に副反応として報告された患者さんたちの追跡調査に関しては、それで多分ある程度はわかると思うのですが、新たに発掘するというか、そういう意味もあるんですよね。つまり、今まで副反応として報告されなかった症例も発掘したいという思いもあるのですか、それはないのですか。

○事務局 副反応報告は副反応報告で行っていただくのですが、最初の副反応報告のときには調査票というのはつかないと。というのは、調査票自体が追跡調査をするときに、その後の状況をフォローするものなので、最初の副反応報告の中には調査票をつけることは現在では想定しておりません。なので、追跡調査をする段階では、いずれにしろ副反応報告がされたものが対象ですので、症例番号も既についているものが対象だということでございます。

○多屋委員 予防接種後副反応報告が義務化されてからは、定期接種に関しては氏名や個人がわかる情報があるのですけれども、製造販売業者さんの報告や、それ以前の報告についてはイニシャルであったり個人がわからないものなので、このころに接種された方のその後はというふうに医療機関の側に立って聞かれたとしても、どの方のことかがわかるのだろうかというのが最初の質問だったのですけれども、大丈夫でしょうか。イニシャルですとか個人情報がない場合は、どうやってその方がわかるのかなというのがあるのですけれども。

○事務局 現状の資料2-2の中では「企業報告しかない報告については」という記載はございますが、あくまでもこれはまとめて書いたものでございまして、個人情報がない報告については、医療機関報告を改めて上げていただくということで個人情報を収集しなければ追跡調査はできないと。なので、その場合は4の(2)の中で対応をしていきたいと考えております。

○五十嵐安全対策調査会長 御理解いただけましたか。

○多屋委員 言っていらっしゃることは大変よくわかりました。ただ、思うのは、医療機関の方がこの人だと本当に特定できるのかなというところがちょっと心配です。

○事務局 実現可能性については医療機関の協力が得られない等の理由により追跡不能もあり得るというところではございますが、もともと副反応報告をしたということが前提で追跡調査は組まれるものですので、副反応報告を自分でしたということがあれば、追跡調査をするときにはわかると想定できるのではないかと考えております。

○五十嵐安全対策調査会長 多屋委員、よろしいですか。

○多屋委員 きょうは医療機関の先生もいらっしゃるので、ぜひ医療機関の先生にも聞いていただけたらと思います。

○岡田委員 医療機関側は、1例だともちろんわかりますけれども、数例であったり、任意だったときは特に年齢がかなりバラバラに分かれていますよね。そうすると、十何歳という具体的な年齢を書いてもらないと、10歳代と言われてしまうと、それはまずわかりません。

○事務局 運用での対応にはなると思うのですけれども、追跡調査をするときは副反応報告が既にされているところでございますので、副反応報告の情報というのは個人情報を抜いた形で年齢を含め企業も共有しているというものでございますので、わからなかった場合には何歳の方だと思うのですけれどもという形での問い合わせというか、調べることはできるのではないかと考えております。

○岡田委員 恐らく先ほどのお話のように、1例、2例だったらいいのですけれども、二千何百例ありますよね。数例のところで主治医も別々かもしれないし。

○事務局 実現可能性という話はあり得るのではないかと思うのですが、個人情報以外の情報もありますので、何歳の方でこういう症状を呈したということで報告されている方のその後の状況について調査させてくださいという形になりますので、ある程度の対応はできるのではないかと考えております。

○岡田委員 ある程度ですね。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○倉根委員 確認ですけれども、例えば、医療機関Bというのは転院先ですけれども、転院先はどうやってわかるのですか。

○事務局 転院先がわかるパターンというのは二通りありまして、医療機関Aに企業が調査したときに医療機関Bに転院しているということをAの先生が知っている場合、これは追跡が可能であった場合でございます。

それが不可能であるということもやはり想定はされるところでございますが、そういう場合には、転院等により追跡ができなくなった場合としまして、市町村から患者御自身に調査をいたしまして、どの医療機関に通っていらっしゃいますかということを聞いていただいた上で、医療機関Bを把握するということでございます。

○倉根委員 住んでいるところも移ってしまった場合、多市町村に移転している場合は、転出届を追いかけていくという話になるわけですか。

○事務局 はい、そのように想定しております。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○柿崎委員 先ほどの現場の意見ではというわけでもないですけれども、製薬企業や市町村からの調査が来た場合と厚生労働省から調査が来た場合ですだと受け取り方が違います。、厚生労働省から来た追跡調査であるということを前面に出したほうが、現場の医師などはきちんと記入してくれるのではないかと思います。

○事務局 委員のおっしゃることはもっともだと思いますので、厚生労働省という名前が入った、その場で使われる文書を準備したいと考えております。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○岡田委員 先ほどの岡部委員の御意見とも少し重なるのですけれども、過去分を含めて副反応報告が確実に行われるように要請したいという資料2-1がありますよね。資料2-1と資料2-2を比べてみると、いわゆる副反応報告と今回の資料2-2の2ページにある表題は「ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状についての調査票」ということで、文言を統一していただいたほうがいいと思います。有害事象で集めていることを説明しないと、受けた側は過去分はもう副反応報告だけでいいんだと、副反応と思っている症例だけが集まってくるような気がします。有害事象ベースで集められるのだったら、やはり有害事象であるということをを何らかの形で注意書きをしていただかないと、医療機関側も混乱するのかなと思いますが、いかがでしょうか。資料2-2の2ページの表題にあるように、「ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状」というふうに、統一していただけるといいと思います。例えば、表題は「HPVワクチン接種後」という形で、最初の表題がバラバラなのと、文言の使い方をある程度区別なさっていらっしゃるのだと思いますけれども、読まれた方には混乱が生じるように思います。ご検討ください。

○事務局 調査票は実際の通知につけるものを想定しておりますので、実際の通知というのは行政文書でございますので、略語というのはなかなか使いにくいということで「ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種」という形になっております。

ただ、説明の都合上、この資料自体が説明のためのものですので、HPVワクチンという略語を使っているということで御理解いただきたいのですが、統一されていなくてわかりにくいという御指摘については、受け止めさせていただきたいと考えております。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○桃井副反応検討部会長 ちょっと細かくなるのですが、資料2-2の上段の5番の医師が○をつけるところですけれども、例えば、これでJIA(若年性特発性関節炎)のクがある場合に、炎症性の関節の変化によって歩行が妨げられている場合に、医師がタにも○をつける可能性があります。そうすると、タだけを集計した場合に、運動障害がずっと治癒していないものがありますということになって出てきてしまい、JIAなどの運動障害というまったく違うものがそこに紛れ込んでしまいますので、JIAやSLE(全身性エリテマトーデス)も、CRPS(複合性局所疼痛症候群)もそうですが、その他の診断名のついたものに関しては、それだけで完結していただいて、症状または症状群であるものを別に記載していただきませんと、集まったデータが両方混在してしまうと、中身が少し違ってしまうかなと思いますので、その辺は工夫していただければありがたいと思います。

○事務局 検討させていただきたいと思います。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○道永委員 今のところに続きますが、この中で副反応報告をしたところで治療をしているとは限らないと思うんです。ですから、専門機関に送った方もいらっしゃると思うので、予防接種後に生じた症状に対する治療について云々なのですけれども、その中に他院に送ったとか、専門医療機関に送ったといった文言があったほうがいいのではないかと思います。治療していないときに、回答できないと思います。どうなのでしょうか。患者さんの都合で転院でなく、副反応報告はしたけれども自分のところでは治療はしていませんという医療機関もあると思います。

○谷田川専門官 御報告していただいた場合で治療していない、特に経過観察も含め、あるいは紹介も含めて、そういった選択肢を明記する必要があるのではないかという御指摘でよろしいですか。わかりました、検討いたします。

○五十嵐安全対策調査会長 ほかにいかがでしょうか。おおむねシステムと調査票について、御意見が出たのですけれども、これでよろしいですか。

この調査票は、いつぐらいまでにお出しになる予定ですか。

○事務局 たくさん宿題をいただきましたので、速やかにできるだけ早く実施したいと考えております。

○五十嵐安全対策調査会長 では、まだ例えば1週間ぐらい、この会が終わった後で何か御意見がある方は厚労省に連絡すれば、まだそれをテイクしてくれる可能性はありますか、そんな余裕はないですか。

○事務局 速やかに発出したいとは思っておりますが。

○五十嵐安全対策調査会長 それでは、委員の先生方も、もしお帰りになった後で気がつくようなことがあったら、速やかに御連絡いただければと思います。

○岡部委員 今の議論がまとまったものは、そのまま座長の裁量で決まるのか、あるいはもう一回幾つかの質問が出ているので、こちら側にこれでいいですかということが来るのか、どちらですか。

○五十嵐安全対策調査会長 それは私も想定していなかったのですけれども、どういたしますか。でき上がったものをもう一度、委員の先生方にメールなりでお送りしますか。

○事務局 予防接種室長でございます。さまざまな御意見をいただきまして、まことにありがとうございます。

こちらの件でございますけれども、速やかに対応しなければいけないと認識しています。今いろいろと御指摘がありましたので、事務局でしっかりとその辺も踏まえて対応したいと思っておりますが、また皆さんに見ていただくというよりは、よろしければ座長預かりなり、そういう形で対応させていただければありがたいというところでございます。

○五十嵐安全対策調査会長 委員の先生方、いかがですか。それでよろしいですか。私の責任が大きくなってしまうのですけれども。

どうぞ。

○倉根委員 これは、最終的には1人について必ず1枚しかないものになるのですか。

○事務局 そのあたりの説明がしっかりできていなかったと思いますが、現在のところでは調査票というのは、まずは1回してみるということを想定しております。

○倉根委員 それから、どのくらいの率の方が転院しているのかわからないですけれども、転院した場合に診ている期間といいますか、ワクチンを受けた方の副反応としての歴は長いにしても、転院先で診た期間が比較的短いときに、そこでまずは記載していただくことを想定しているわけですね。仮に、2番目の病院なり医院での診断期間は比較的短いにしても、その段階で評価していただくということを想定しているのですか。

○事務局 こういうことを申し上げますと、実現可能性というお話になるのですが、現在のところは転院先が不明の場合は患者に直接調査するということにしておりますので、最も最近診療していた医療機関がその時点でわかることを想定しております。なので、追跡調査としましては1回調査していただくということで、できるだけ直近の診療している医療機関に調査するということを想定しております。

○五十嵐安全対策調査会長 どうぞ。

○岡部委員 速やかに出さなければいけないというのは全くそのとおりだと思うんです。今までも随分時間がかかっているところなので、できるものは早くやったほうがいいという点では、座長に一括で責任を負っていただくというのはやむを得ないと思うのですけれども、ただ、一言改めてお願いしておきたいのは、さっきのタイトルですけれども、岡田委員がおっしゃったような資料2-2の調査票の案に書いてある、ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状についての調査であるというようなことをぜひ明らかにしていただいて、それに従った文章に変えていただきたいと思います。

○五十嵐安全対策調査会長 そちらのほうがわかりやすいということですね。これも十分検討していただきたいと思います。

それでは、桃井部会長と私の2人で見させていただくということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○五十嵐安全対策調査会長 では、そういうことで対応させていただきたいと思います。では、あと2~3日は何かアイデアがありましたら、また出していただきたいと思います。

 それでは、きょうの議事は以上で終了したいと思いますけれども、事務局から何かございますか。

○事務局 本日は長時間にわたりまして活発な御議論いただき、まことにありがとうございました。

 

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