白鵬が呼び出しも貴ノ岩来なかった!
大相撲春場所(12日初日・エディオンアリーナ大阪)で通算38度目の優勝を目指す横綱・白鵬(31)=宮城野=が7日、初場所14日目に敗れ優勝を逃した前頭2枚目・貴ノ岩(27)=貴乃花=に“肩すかし”を食らった。時津風部屋での出稽古に合流を呼びかけたが因縁の相手は現れず。警戒する力士に横綱の権威を示す場所前の恒例行事が未遂に終わった。新横綱・稀勢の里(30)=田子ノ浦=は前日に左目上の裂傷を負わされた前頭4枚目・嘉風(34)=尾車=の再戦を受けなかった。
お目当ては来なかった。午前9時15分、白鵬が稽古場に足を踏み入れたが鶴竜(井筒)、日馬富士(伊勢ケ浜)の両横綱をはじめ関取8人がそろう豪華な顔ぶれの中に貴ノ岩の姿はなし。最強横綱は残念そうな表情を浮かべ、親方衆にあいさつを済ませると黙々と準備運動を開始した。
伏線があった。前日夜、鳥取城北高の先輩で宮城野部屋の十両・山口が白鵬からの“参加要請”を伝えるべく、貴ノ岩の携帯を鳴らしたが応答せず。しばらく待っても折り返しはなかったという。「横綱側から電話を入れたそうです。激しい稽古になりそうですね」。十両・小柳はこの日朝になっても来ると思っていたが、結局実現しなかった。
貴ノ岩は初場所14日目に敗れ、その瞬間に稀勢の里の初Vが決まった因縁の相手。これまでは警戒する力士と場所前に対戦して“出る杭(くい)を打つ”という調整を行っていた。ただ、貴ノ岩は5日の貴乃花一門の連合稽古後に「部屋で調整すると思う」と語っており、白鵬のいる大阪から遠い京都に部屋宿舎があることも含め、呼びかけを聞いても応じなかった可能性もある。
代わりに稽古相手になったのは、昨年夏場所の初対戦前に徹底的に痛めつけられた小結・正代だった。横綱が15戦全勝と圧倒して稽古は終了。“欠席余波”を受けた男は「貴ノ岩関が来れば負担が減るかなと思っていたんですが…」と苦い顔。気勢がそがれた形となった白鵬も「まずは無理せずにやっていく」と気を引き締めた。前哨戦は幻に終わったが、横綱の仕上がりに不安はなさそうだ。(網野 大一郎)